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レクサス「オフロード体験施設」を富士スピードウェイに計画中 現地取材

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レクサス「オフロード体験施設」を富士スピードウェイに計画中 現地取材

レクサスの体験型施設 場所は?

レクサスが、富士スピードウェイの敷地内に、ブランドの体験型施設を計画していることが分かった。

【画像】レクサスが計画中 オフロード体験施設【現地写真】 全56枚

それも、オフロード走行に主眼を置いているという。

場所は、富士スピードウェイに点在する駐車場のうち、パーキング「P10 B」の北側。

グーグル・ストリートビューで見て頂くと、手つかずの草木が茂り、足を踏み入れるのを躊躇する小山を見つけられるだろう。

ここは、かつてオフロードコースとして使われていた時期があり、今から15年ほど前にその運用を終えている。

その存在を外部に積極的に知らせていなかったので、初耳という方も多いはずだ。

2022年3月。まだ計画段階というコースを訪問することができた。現地にはストリートビューの景色とは異なる光景が広がっていた。

施設の概要 Aコースを体験

施設の全体像を説明すると、Aコース・Bコースという2種類のオフロードと、その間に位置しカスタマーを受け入れる大きなテント、という3つのエリアで構成されている。

現段階では、レクサスLXのオーナー限定で、悪路走破性能を存分に味わってもらう場になる方向だ。

テントには大きなディスプレイが設置され、レクサスの“匠”の方からコースの説明、LXに搭載されたオフロード機能のレクチャーを受けることができる。

取材班はオフロード・ドライビングの知識がないうえ、高額な車両(LXエグゼクティブは1800万円)に何かあってはいけないので、匠が同乗&アドバイスをしてくれると聞き、胸をなでおろした。

Aコースは凄い。

体験型コースによく見られる人造オフロードといった感はなく、自然の地形・急斜面を生かした造りになっている。

第一印象は、全幅2m・全長5mオーバーのLXを素人が取り回すには狭すぎる、という恐怖心だ。

カメラと匠の声に導かれ……

林間を抜けるセクションは、所々で道幅が決して広くはないと感じる。そのうえ、倒木が転がっていたり、両脇に木々が迫っているのでボディを擦りそう。

また、(オフロード経験のある方ならお分かりだろうが)コブや急斜面を登るときは、眼前に四角いボンネットが広がり視界は遮られる。乗り越えた先が、崖なのか、岩が転がっているのかまるで見当がつかない。

こうしたときは、サイドカメラやアンダーボディの映像を映すモニターに救いを求め、その先の状況・障害物との距離感を把握する。

不安なときは匠の落ち着いたアドバイスが心強い。

「ここは内側に木が立っています。大回りでアプローチしてください」

「もうちょっと右です。もう10cm寄りましょう。木があるので、右のミラーだけ気をつけて下さい。このままで大丈夫ですよ」

学びは、カメラで見えるからとはいえ、危険な箇所はゆっくりゆっくり前進すること。匠が走らせるデモ走行でも、危ないエリアではやはり少しずつ進んでいた。

「カメラがあるから安心」と考えると、映像をよく見ず前に出て痛い目に合う。

「カメラの映像を見て作戦を練りながら」10cm、20cmと進んでいくイメージ。分かっていても、気がせってなかなかできないが、オフロードの作法として心がけようと思った。

新型レクサスLXのいいところ

Aコースの後半には、急降坂・急登坂、丸太の階段がある。

「クロールコントロール」という機能を使えば、傾斜に応じた減速・加速をクルマにまかせ、ドライバーが操舵に専念できる。

これはダウンヒルのブレーキ制御と、クルーズコントロールの機能を1つのシステムに統合したと思えば良い。

例えば、丸太の階段は凹凸を乗り越えるたびに、ドライバーの身体が激しく揺すられる。

それでは繊細なペダルワークは困難だが、クロールコントロールなら一定の低速を保ったまま進んでいける。それにこの機能に任せた方が無駄な挙動・加減速がなく、遥かに同乗者にやさしい。

Bコースは、特設の岩場、コブの連続からなるショートコースだった。

こちらはサスペンションのストロークを理解したり、砂地・岩場といったコンディションに応じて車高を自動選択するAHCを体験できるので、別のレポートで詳しくご報告したい。

今回はAコースを2周する機会を頂いたが、正直なところ1周目は匠のアドバイスが耳に届いても、わたし自信は上の空。

自分は何事も理解が遅いので、2度体験してみて各機能の有り難み・絶妙なボタン配置にやっと気づく。本稼働がはじまった暁には、1人2周は走れるように運用にしてもらえれば理解が深まると思う。

プレミアム・ブランドの進む道

レクサスだけでなく、近年はプレミアム・ブランドの体験型施設の準備が進んでいる。

ポルシェ日本法人は千葉県木更津市に「PEC東京(ポルシェ・エクスペリエンスセンター東京)」という全長2.1kmのサーキットを開設。

高級車の販売を行うコーンズも「ザ・マガリガワ・クラブ」と呼ばれる3.5kmに渡るサーキットを千葉県内に建設中。いずれもレストランなどを併設し、ドライビングだけにとらわれない時間を提供する。

レクサスはサーキット体験や、週末の過ごし方を提案する旅企画に力を入れてきたが、LXが新型になったのを機にまた1つオーナー向けサービスの選択肢が広がることになる。

1000万円オーバーの高級SUVで林道を延々と登っていく。

世界の富裕層が別荘に向かうときはそんなシチュエーションも珍しくはないというから、こうしたオフロード性能を理解できるブランドの体験型施設もホンモノ志向のオーナーの間で話題になりそうだ。

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みんなのコメント

2件
  • 日本のレクサスユーザーで未舗装林道に入っていく人どれくらいいるんだろう?
    豊田(猿投)のオフロードコースに持ち込めばいいんじゃない?
    https://www.lc-saf.co.jp/
  • トヨタも必死に欧州のこのクラス真似て出すけど無理だろw
    正直ランクルで良くね?
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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