■50年以上の歴史を誇る老舗スポーツカー「フェアレディZ」の歴史を彩る3モデル
SNS上を中心に、日産ファンを自認する人たちの間で「歴代フェアレディZはどれが好みか」「どれがNo.1か」などと熱い議論を交わしている場面がよくみられます。
そのなかでもとくに強い支持を集めている2大勢力が、初代「S30型」と4代目「Z32型」です。日産でも、2022年夏発売予定の新型(RZ34型)はこの2モデルの影響を強く受けたと公言しています。
ここで改めて、歴代の新旧フェアレディZ 3モデルを比べてみましょう。
【画像】「やっぱ“Z”といえばコレでしょ!?」歴代フェアレディZでどれが好き? 写真で見る(38枚)
●まもなくデビューの新型「フェアレディZ」!「RZ34型」
歴代フェアレディZのなかでも、初代S30型と4代目Z32型がとくに強い特徴を持ち、根強い人気を維持し続けているモデルだということは、日産も十分に承知していました。
2022年夏発売予定の新型フェアレディZ(RZ34型)には、この2モデルの影響を大きく受けたデザインモチーフが随所にちりばめられています。
フロントノーズの形状やヘッドライト、ボディ全体のフォルム、テールゲートに描かれた「Fairlady Z」のロゴなどは、明らかにS30型風です。
また細いラインを組み合わせたLEDのテールランプ形状は、Z32型のデザインを現代風に再解釈したものだと日産では説明します。
結果として新型フェアレディZは、単なる懐古調なデザインに留まらず、最新スポーツカーとしての先進性もしっかり感じさせてくれる秀逸なデザインに仕上がりました。
搭載されるエンジンも、最高出力405馬力を発揮する3リッター V型6気筒ツインターボで、先代モデルと比べ大幅にパワーアップ。9速ATに加え、いまでは希少な6速マニュアルトランスミッションも設定し、性能面でもスポーツカーファンの期待を大いに高めています。
●名車「Z」の歴史はここから! 初代「S30型」
1969(昭和44)年、日産が世界に向け誕生させた2シータースポーツカーが、初代フェアレディZ(S30型)です。
英国風の古典的なオープンスポーツカーだった従来型「フェアレディ」のコンセプトを一新。クーペ形状で当時のトレンドにのっとった流麗なデザインを採用しました。
フロントに縦置きされるエンジンには、直列6気筒を採用。ベーシックな2リッター、「スカイラインGT-R」と共通の高性能版2リッターDOHCに加え、2.4リッター版なども用意。海外仕様では最終的に2.8リッターまで拡大させています。
メカニズムの面でも欧米製スポーツカー並みの動力性能を安価に実現したことで、北米を中心に大ヒット作となったのです。
小さな後席を備えた4人乗り(2+2)仕様の「2by2(ツーバイツー)」を追加するなど、ボディバリエーションも展開。1978年まで生産を続けました。
●バブル世代に大人気! 1989年登場の「Z32型」
日本が好景気の真っ只中に包まれていた1989(平成元)年に現れたのが、4代目フェアレディZ(Z32型)です。
初代から続くロングノーズ・ショートデッキの古典的なスタイルを継承しながらも、3ナンバー化されたワイドアンドローなフォルムで包むことで、グッと現代的にアレンジしたデザインが大きな特徴です。
またフラットで低いフロントノーズには、3リッターのV型6気筒エンジンを搭載。ツインターボ版では国内初の280馬力という超高性能ぶりを発揮したのも話題を呼びました。
性能の大幅アップに伴う価格上昇とも相まって、初代が目指した「安価な高性能スポーツカー」というキャラクターから一歩前進し、プレミアムクラスへと仲間入りした最初のフェアレディZでもあります。
まさに日本が元気だった時代の象徴ともいえるスポーツカー、Z32型フェアレディZは、バブル期の当時を知る中高年層のオジサン世代をはじめ、当時を知らない若い層からも、いまなお根強い支持を集め続けています。
※ ※ ※
新型フェアレディZは、2022年1月14日開幕の東京オートサロン2022会場にて、国内で初めて市販仕様を公開。2022年6月下旬より国内販売を開始するとしました。
その後4月25日には、国内の販売価格(消費税込)が524万1500円から696万6300円だと発表しましたが、昨今の深刻な部品供給遅れを反映し、正式発売が2022年夏に延期されたことも併せて明かしています。
2020年9月にプロトタイプ版がワールドプレミアされてから、早くも2年近くが経過しました。新型フェアレディZを街でみるようになるまでには、まだもう少しだけ時間がかかりそうです。
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みんなのコメント
どのZ にも思い入れがあります。
昔はクルマが面白かった。
アルファードで煽り運転するしか能のない、最近のキッズはかわいそうだよね