車の歴史 [2024.05.06 UP]
ありがとうMAZDA6(アテンザ)!22年の歴史を振り返る
マツダ「MAZDA6(アテンザ)」国内販売終了!累計22万台販売のフラッグシップモデル
(写真上から)MAZDA6 セダン、MAZDA6 ワゴン
2024年4月15日、マツダはMAZDA6(マツダ6)の国内向け車両の生産を終了したと発表しました。2002年から2019年までは「ATENZA(アテンザ)」の名前で親しまれ、アクセラ(現:マツダ3)、デミオ(現:マツダ2)といった車種と共にマツダの人気を支えたモデルです。
アテンザ時代から数えて22年にわたり支持を集めてきたマツダ6とは、どんなモデルだったのでしょうか。この記事ではアテンザ/マツダ6の歩みを振り返ってまいります。
“新しい世界基準”を目指して誕生
初代アテンザ セダン(2002年)
「アテンザ」の名前が初めて登場したのは2001年10月のこと。新型ミッドサイズカーとして、第35回東京モーターショーにプロトモデルが参考出品されました。
「他のどんな車とも似ていない、個性的で魅力的なスタイリング」、「世界中の様々な体格の人々に適応し、本当の満足を提供する革新的なパッケージを実現する」といった野心的なテーマが掲げられ、プラットフォームやエンジンなど当時の最新技術が注ぎ込まれた新開発モデルとしてデビューしています。
車種名の「アテンザ」は、イタリア語の「attenzione:アテンツィオーネ(注目・配慮)」が由来。「細部まで商品力の高い、注目に値する製品である」という想いを込めて名付けられました(海外では「Mazda6」の名で販売)。
初代アテンザが生産された防府西浦工場の様子(当時)
初披露から7か月後の2002年5月には、国内および海外市場で販売スタート。この時は4ドアのセダン、5ドアのスポーツワゴンに加えて、5ドアハッチバックのスポーツをラインナップしています。
国内では発売1週間で4,000台超を受注する人気ぶりで、同年7月には生産工場の生産能力を月産10,000台から約14,500台に増強するという発表もありました。
また、2002年から2003年にかけては2003 RJCカーオブザイヤー(日本)のほか、イギリス、米国、シンガポール、中国、サウジアラビアなど国内外で様々な賞を受賞。一躍マツダの名を世界に轟かせました。
初代アテンザ スポーツ(2002年)
【初代】五感に訴える洗練された動きを体現
初代アテンザ スポーツワゴン(2002年)
“世界のミディアムクラスにおける新しい世界基準”を目指して開発された初代アテンザは、デザインと走りの両面を追求。
デザインでは、ボディタイプごとに「スポーツ:躍動感」「セダン:エレガント」「スポーツワゴン:スポーティ」といった個性を織り交ぜたフォルムに。内装も新鮮で広々とした革新的なデザインが採用されました。
走りにおいては、高剛性の車体と新設計のフロント・リアサスペンションを組み合わせて、ダイナミックかつ長距離ドライブでの快適性を両立。エンジンも新開発のアルミ製直列4気筒エンジン<MZR>を採用し、2.0Lと2.3Lの2種が設定されました。
2005年には新開発2.3Lターボエンジンを搭載した「マツダスピードアテンザ」も登場し、話題となりました。
マツダスピードアテンザ
【2代目】新開発エンジン採用でパワーアップ
2代目アテンザ(2008年)
2008年1月に初のフルモデルチェンジを受け、2代目に。デザインは、初代が持つ躍動感に品の良さや洗練性がプラスされ、上質感が追求されました。
動力性能においては、従来の2.3Lエンジンに代わり新開発のMZR 2.5Lエンジンを搭載。当時新採用となるAAS搭載電子制御5速・6速オートマチック変速機を組み合わせて、走りの進化を追求しました。MT車も従来の5MTから6MTに進化を遂げています。
【3代目】フラッグシップモデルとなりクリーンディーゼル車を追加。車名がマツダ6に統一
3代目アテンザ セダン(2012年)
2012年11月に発表された3代目アテンザは、マツダの新デザインテーマ「魂動(こどう)」を採用してデザインを一新。さらにエンジンは新世代クリーンディーゼルエンジン「SKYACTIV-D 2.2」を採用するなど新技術を積極的に導入し、名実ともにマツダの“顔”と呼ばれる存在になりました。
また、先代まで導入されていた5ドアハッチバックのスポーツが廃止され、スポーツワゴンの名称がワゴンに変更されました。
そして2019年7月には、車名を海外向けに使用していた「マツダ6」に統一され、現在に至ります。
後継モデルは登場する!?今後の中古車市場への影響は!?
マツダ EZ-6
マツダの発表によれば、今後、セダンはマツダ3が、ワゴンはCXシリーズが国内市場におけるマツダ6の担った役割を引き継いでいくとのこと。親しみのあるモデルが終了となるのは寂しいですが、今後新たなモデルが登場する可能性はあるのでしょうか。
巷でマツダ6の後継モデルとウワサされているのが、4月の北京モーターショー2024で初披露された新型電気自動車「EZ-6」。ボディサイズは少し大きくなっていますが、クールな存在感はマツダ6を彷彿とさせるものがあります。
しかし現時点でEZ-6の導入エリアとされているのは中国のみ。日本を含めた他の地域への導入は明らかにされていません。続報に期待しましょう。
そしてもう一点、注目したいのが中古車市場の動向。生産終了となったことで市場価格が変動する可能性があるからです。
グーネットの登録数は、マツダ6セダン、ワゴンともに100台未満と少なめ。初期車両である2019年式が5年目を迎えますが、ひとまず様子見といったところでしょうか。
注目したいのはアテンザ。年式別で見ると3代目である2013年~2015年モデルの個体が中心層となっています。10年落ち前後となるだけあって走行距離や程度が気になるところですが、例えば2013年式アテンザセダンの中心層は5万km~9万km。つまり年平均1万km未満の良質な低走行車に巡りあえるチャンスもあるんです!気になる方はぜひチェックしてみてください!
【アテンザの中古車情報】
・アテンザセダン
中古車平均価格:103.8万円
中古車価格帯:32.8万円~280.4万円
登録台数:278台
口コミの総合評価:★★★★☆ 4.4
・アテンザワゴン(スポーツワゴンは除く)
中古車平均価格:93.0万円
中古車価格帯:35.0万円~279.3万円
登録台数:337台
口コミの総合評価:★★★★☆ 4.3
【マツダ6の中古車情報】
・マツダ6セダン
中古車平均価格:264.6万円
中古車価格帯:185.4万円~442.5万円
登録台数:49台
口コミの総合評価:★★★★☆ 4.9
・マツダ6ワゴン
中古車平均価格:268.3万円
中古車価格帯:128.6万円~397.0万円
登録台数:60台
口コミの総合評価:-
※掲載情報は2024年4月末現在のものです
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