V6ガソリンとモーターの組み合わせで449ps
text:James Attwood(ジェームス・アトウッド)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)
現在のアルファベットと数字を並べたアウディのモデル名の付け方にはしっかりしたルールがある。だがアウディQ7の、60 TFSIeという呼び方は正しいのだろうか。他のアウディのモデルと並べると少し不釣り合いにも感じられるが、非常にスムーズで優雅な走りを披露してくれるクルマではある。
マイナーチェンジ前のQ7の場合、プラグイン・ハイブリッド(PHEV)モデルには、eトロンというサブブランドを付けた2.0Lの直4ガソリンエンジンと、3.0LのV6ディーゼルエンジンとの2種類があった。
だが2019年になってモデルレンジに大幅な見直しを加えたアウディ。マイナーチェンジに合わせて両モデルをなくし、PHEVとしては3.0LのV6ターボガソリン1本に改めた。
V6エンジンの最高出力は339psで、127psのモーターが組み合わされる。システム総合でみると、449psと71.2kg-mというたくましさだ。
このユニットは、ポルシェ・カイエンやパナメーラ、ベントレー・ベンテイガ・ハイブリッドにも使用されているものと基本的に共通。アウディA8 L 60 TFSI eクワトロにも、手を加えて搭載される見込み。
クワトロだから4輪駆動で、センターデフによって前後へ必要に応じてトルクが分配される。バッテリーは17.3kWhの容量を持ち、モーターの力だけで180km/hまでのスピードをカバー。EVとしての航続距離はWLTP値で40km以上だという。燃費と二酸化炭素の排出量データはまだ公表されていない。
高効率な運転をアクセルペダルが支援
EVモードでPHEV版のQ7発信させると、本来のQ7が持ち合わせる洗練性と快適性にマッチするように、ほぼ無音でスタートする。バッテリーのぶん車重は明確に増えており、挙動からは落ち着きを感じる。
走行時の主役が電気モーターからガソリンエンジンへと切り替わる際も、ほとんどドライバーは知覚できないほどにスムーズ。唯一、エンジンが作動する速度になると、アクセルペダルの踏み心地に抵抗感があることくらい。
EV状態での走行中にエンジンを始動するには、アクセルペダルへ少し力を込める必要がある。おかげでEVモードのままで走行させておくことも容易。加えてこのアクセルペダルの踏力の変化は、PHEV版のアウディQ7 60 TFSIeのドライビングで特徴的といえる機能も併せ持つ。
それが、アウディの予測エフィシエンシー・アシストと呼ばれるもの。地形や道路、周囲のクルマを認識し、最適なエネルギー管理のために、ドライバーへアクセルペダルを通じて減速のタイミングなどを提案してくれる。例えば、制限速度の低い都市部へ近づいたときには、事前にアクセルペダルを戻して滑走させるなど。
良く機能するシステムで、通常のドライバーよりエネルギーの管理は賢いはず。だがドラーバーによっては、少しおせっかいに感じるかもしれない。
穏やかで快適な走りを楽しむ高級SUV
ダイナミックモードを選択し、パワートレインの持つ449psを解き放てば、3.0LのV6エンジンのノイズがエネルギー効率のことは忘れさせてくれる。活発で力強い加速を味わえるうえに、高速域でも驚くほど機敏な身のこなしで、運転も難しさを感じないだろう。
とはいえ、根本としては車重のある大型SUVに変わりなく、ダイナミックなドライビングマシンではない。他のQ7と同様に、そこはかとなく広がる穏やかで快適な走りを楽しむタイプのクルマだ。
プラグイン・ハイブリッドに関しては触れておきたい点がある。1つ目はバッテリーの大きさ。PHEV版の場合、定員は5名に限られている。もし7名が乗れる高級SUVが欲しいのなら、PHEVではないQ7を選ぶ必要がある。
もう1つは、まだ最終的な英国価格と実燃費が明らかではないこと。PHEVによってどの程度経済的な恩恵が得られるのかは、もう少し待つ必要がある。
仮に価格と燃費や税金との関係性とでPHEV版が有利となれば、Q7 60 TFSIeは高級SUVとしてとても魅力的な選択肢となってくるはずだ。
アウディQ7 60 TFSIeクワトロのスペック
価格:6万6500ポンド(904万円)
全長:5052mm
全幅:1968mm
全高:1740mm
最高速度:-
0-100km/h加速:-
燃費:-
CO2排出量:-
乾燥重量:-
パワートレイン:V型6気筒2995ccターボチャージャー+電気モーター
使用燃料:ガソリン
最高出力:449ps(システム総合)
最大トルク:71.2kg-m(システム総合)
ギアボックス:7速オートマティック
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