多くの人が帰省を考える時期。日常では月に数度、短い距離しか走行しないマイカーを帰省に使う場合、気になるのは高速道路のロングドライブ時におけるトラブル。今回はトラブル回避のためのセルフチェックについて。
文/山口卓也、写真/写真AC
JAFの世話になりたくない!! ロングドライブ前に絶対やりたい超重要な[チェック項目]とは?
【画像ギャラリー】JAFのお世話にならないために何をすべき?(8枚)
■高速道路における4輪のトラブルは4割がタイヤ関係!
2022年12月29日から2023年1月4日までの年末年始の救援要請は、約11.3秒に1件の割合で発生している!
一般道路と高速道路での4輪・2輪合わせたJAFロードサービス出動理由TOP3は、1位が“バッテリー上がり”、2位が“タイヤのパンク”、3位が“落輪・落ち込み”となっている。
だが、4輪のタイヤトラブルについては一般道路と高速道路では大きな違いがあり、一般道路でのタイヤトラブルが全体の約20%であるのに対し、高速道路となると約40%と2倍となりダントツのトップに。そして燃料切れが約10%で2位、そして3位に事故と続く。
タイヤトラブルがいかに多いかわかっていただけただろうか?
ここからは長距離ドライブ前にタイヤチェックを絶対に行うべき理由を詳しく解説していこう。
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■空気圧不足がもたらす“スタンディングウェーブ現象”を知っていますか?
高速道路での連続走行は、一般道路と比較してもタイヤへの負荷が大きい。
例えば空気圧が規定値に達しておらず低圧となっている場合、タイヤ回転時にタイヤが波状(ウェーブ状)に変形して発熱し、最後にはバースト(破裂)することがある。これを“スタンディングウェーブ現象”と呼ぶ。
回転時に波状(ウェーブ状)に変形していてもドライバーは気づきにくく、ある程度を超えると突然バーストしてしまうので恐ろしい。
またバーストまで至らなくてもタイヤ内部のパーツが剥離することもある。これを“セパレーション”と呼ぶ。
タイヤには常に車両重量分の荷重がかかっており、常に少しつぶれた状態となっている。
しかし、空気圧が足りない、荷物の積みすぎで車両が重くなっている場合はつぶれた部分のたわみ量が大きくなり、このまま高速走行するとこのたわみが多重に起こってタイヤは波打った状態になってしまうのだ。
そしてタイヤがバーストしてしまうと、多くの場合は正しいハンドル操作ができなくなり、大事故につながる可能性大!
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■乗用車の4台に1台が空気圧不足!
このようなタイヤトラブルを起こさないために最も重要なのはタイヤの空気圧管理。
日本自動車タイヤ協会(JATMA)が2015~2019年に高速道路で乗用車のタイヤを調査したところ、4台に1台が空気圧不足だったというから驚く。
自身のタイヤの適正な空気圧は、多くのクルマでは運転席ドアのボディ側に記載してあるのでこれで確認すればいいだけなのだが……。
空気圧の測定は市販のエアゲージ、補充はエアポンプがあれば行うことができるが、ガソリンスタンドで行うこともできる。
しかし、タイヤの空気圧は走行後2時間、気温が10℃上昇するごとに10Kpa上昇するため、本来は走行前に自宅で空気圧チェックすることが望ましい。
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■1カ月に一度は空気圧チェックを!
指定空気圧より30~40Kpa低下している場合にタイヤトラブルの発生リスクは急激に高まると言われている。
そして空気圧は1カ月に約5~10%(約10~20Kpa)も自然に低下するため、空気圧管理は月に一度は必ず行いたいセルフチェックである。
タイヤが温まっていると空気圧は上昇するが、どうしても走行後に空気圧チェックを行う場合は、走行後は熱でタイヤ内の空気が膨張していることを加味して、指定空気圧より10~15%高い数値に合わせるようにする。
もちろん、空気圧チェック時にはタイヤ自体にヒビや変形がないかも確認すべし!
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■タイヤだけじゃない!! その他、行うべき+αのセルフチェック
ブレーキランプなどのランプ類はランプ切れに気づきにくい。スタート前にひと通りチェックしよう
高速道路でのトラブル2位の“燃料切れ”に関しては、もう「燃料計をきちんと見てください」としか言えない。だが、こういう筆者もかつて高速道路の入り口で燃料切れを起こしたことがある。
針式のアナログ燃料計には針が上下に動くものと左右に動くものがある。上下に動くものは、直感的に「上のほうにあれば燃料がたくさん入っている」と理解できるが、筆者のクルマは左右に針が動くものだった。何を勘違いしたのか、本来はほぼ空なのに「燃料はある!」と思って走行していたために燃料切れとなったのである。お恥ずかしい……。
まあ、そんなどうでもいい話は置いておいて。
あとは以下のような点もチェックしておきたいポイントだ。
1.ヘッドライト、ウインカー、ブレーキランプ(ランプ切れを起こしていないかなど)
2.ウインドウォッシャー液やエンジンオイル、冷却液、ブレーキフルード(十分な量が補充されているか)
3.バッテリーの状態(電圧やバッテリー液の量は十分かなど)
しかし、これらに関してはボンネットを開けても「どれが何なのかさっぱり……」という人だっている。
そんな人はディーラーやガソリンスタンド、カー用品店などで「遠出をするのでひと通り見てください」と言えば見てくれる。
また、「よくわからないけどなんとか自分で……」という人は、“取り扱い説明書”を見るとわかりやすく書いてある。
そう、「取り扱い説明書を片手にボンネットを開けて見る」だけでも、何かが漏れたりしていることにふと気づく場合もあるので一度チャレンジしてほしい。
「自分でやっていいのか?」と思うかもしれないが、道路運送車両法 第47条には“自動車の使用者は、自動車の点検をし、及び必要に応じ整備をすることにより、当該自動車を保安基準に適合するように維持しなければならない”とあり、法律上やってはいけないメンテナンスや整備はないのでご安心を。
ただし、少しでも不安であればディーラーやガソリンスタンド、カー用品店などにGO!
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