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日本車なのに異国生まれ! ガイシャとも国産車とも違う魅惑の「逆輸入車」たち

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日本車なのに異国生まれ! ガイシャとも国産車とも違う魅惑の「逆輸入車」たち

海外生産の魅力的な日本車が多数あった!

 ひとくちに“逆輸入車”といっても、その実態はさまざまだ。真っ先に思い浮かぶのは、往年の人気車の逆輸入車。読者の皆さんもそれぞれ「ああ、あんな車種があったなぁ」と思い出せることと思うが、筆者は1970年代の日産車の逆輸入車が思い浮かぶ。

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 フェアレディ240Z、セントラ(サニー)など、北米仕様の大型バンパー、ドアミラー仕様の左ハンドル車を走らせているオーナーは日本でもよく見かけた。ほかにもトヨタの初代セリカLB、スープラ、渋いところでクレシーダ(マークII)のセダンなどもあった。

 またSUV系のモデルは昔も今も逆輸入車を日本で見かける機会は多い。最近でも、セコイア、4ランナーやピックアップトラックのタンドラなど、トヨタのエンブレム付きだがいささか大型なボディで、しかしドライバーが右側にいないクルマを見かけることがある。

 ほかにLS、GS、SCなどのレクサス各車、インフィニティ系のSUVモデルなども見かけたことがある。詳しくは知らないのだが、専門業者でそうしたクルマを扱うところがあり、そこから手に入れて乗っているのだろう。

日本仕様にはないエンジンやグレードが魅力

 一方で関東近辺なら神奈川県の厚木周辺、箱根、栃木といった、自動車メーカー各社のお膝元、テストコース周辺では、文字通り本家本元の自車銘柄や、ライバル車のテスト車両にナンバーを付けて走らせているケースもあり、日本ではあまり見かけないモデルが走っているところを目撃することもある。明らかに自動車メーカーのテスト車両と思われる場合は、もしも顔見知りの開発メンバーが乗っていたら無遠慮にジロジロと見るのも申し訳ないので、見て見ぬフリをしているが……。

 テスト車両の話は文脈から逸れてしまったが、オーナードライバーが乗れる逆輸入車は、個人輸入であれ、専門業者の扱いであれ、日本の路上で乗れるように保安基準、法規にミートさせた状態にすることで晴れて乗ることができる。晴れて乗ることができれば、左ハンドルであったり、日本仕様にはないエンジンやグレードだったりと、そうした個性が楽しめるところが魅力になる。

 そういえばかつては、海外仕様の車名エンブレムやランプ、グリルといったパーツを取り扱うカーショップがあった。コダワリ派のクルマ好きは、そうしたショップからパーツを仕入れては自分のクルマに装着して、逆輸入車気分を味わったりしていた。

自動車メーカーが正規輸入していた逆輸入車

 一方でひと頃、自動車メーカー自身が自社の販売車種に加えた、いわば“正規輸入の逆輸入車”があったのはご承知のとおり。

【ホンダ】

 おなじみなのは、ホンダだ。“U.S.アコード”と銘打ったアコードクーペが2世代に渡って輸入されたほか、1991年の初代アコード・ワゴンも逆輸入車だった。

 オハイオ州メアリーズビルホンダ4輪工場は1982年からからアコードを、1986年からはシビックの生産を開始した、日本の自動車メーカーではいち早く海外に設けた生産拠点である。ここで作られたクルマが日本市場にも展開された。

 シビック・クーペも同様に輸入されたほか、カナダ・オンタリオ州アリストンで生産されたラグレイト(北米名オデッセイ)やSUVのMDXも輸入、販売された。

【トヨタ】

 同じくアメリカ製ではトヨタ車もあった。ケンタッキー州のTMM(Toyota Motor Manufacturing,U.S.A;Inc.)で作られたセプターのステーションワゴン&クーペがそれだ。

 ただしセダンは国内生産。セプター自体、アメリカ市場をターゲットにしたクルマだったが、おっとりとした乗り味はアメリカ車風味。車内の“新車の匂い”も、アメリカ車風だった。トヨタではほかにも、セダンのアバロン、プロナードがケンタッキー製の逆輸入車だった。

  また欧州発のモデルもあり、アベンシスはイギリス生まれのセダン/ワゴン。こちらはいかにもシッカリとした足まわりのタッチが、乗ると欧州車風に感じられた。

 【日産】

 欧州車風といえば、日産プリメーラの初代、2代目にイギリス製の5ドアが設定されていた。フロントフェンダー左右に小さなUnited Kingdomのステッカーが貼られ、さり気なくそれを主張。初代のP10でいうとグレードは2.0eGTで、タイヤはほかの2Lが195/60R14 86Hなのに対し、195/60R14 85Vだった。

【三菱】

 少しタイプの違うところでは、北米製の三菱エクリプスがあった。このクルマはいかにも逆輸入車然としていて、左ハンドルでの導入。当時のアメリカ車で一般的だった、運転席に座るとシートベルトが自動で装着される機構もそのまま残されていた。初代はFFと4WDの用意もあった。リトラクタブルヘッドライトが採用された外観はスリークでスタイリッシュなものだった(カタログは北米仕様)。

 1995年には2代目にフルモデルチェンジを受けたモデルに切り替わり、さらに1999年になると3代目が登場。このモデルはスパイダーのみの設定になった。当時のニュースリリースには“ランプなどの灯火類や排出ガス仕様を日本の国内法規に適合させる一方、左ハンドルを含めた北米仕様の雰囲気を極力残すことで、ダイナミックなアメリカンテイストを存分に満喫して頂ける仕様とした”とあった。カタログ写真も海外の風景が主体だったりと、日本車でありながら半分は外車気分? 逆輸入車に乗ると、そんな気分が味わえた。

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みんなのコメント

26件
  • 逆輸入車と呼べるのかどうかは分からないが、セリカとサイノスのコンバーチブルはクーペボディを日本で作り、アメリカでオープンにして、日本に再輸入されていたはずです。
    私はサイノスのコンバーチブルに乗っていましたが、2度太平洋を渡ったためか、新車時にエンジンルームに錆が出てましたよ(涙)
  • 海外生産車は逆輸入車とは違うと思いま~す
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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