スバルの新しい「レヴォーグ・レイバック」のプロトタイプに、小川フミオが試乗した。日本市場向きに開発された新しいクロスオーバーの完成度はいかに?
最低地上高200mm
新型スバル・レヴォーグ・レイバックの全貌、ついに判明!──GQ新着カー
輸入車好きにも響いているスバルのスポーティなステーションワゴン「レヴォーグ」。そこにさらなる快適性を加えた都会派レヴォーグ・レイバックがまもなく登場する。
レイドバックという、米国音楽(1970年代のグレッグ・オールマンから昨今のVeegeまで)でも使われた「ゆったりした」とか「リラックスした」という意味の言葉から作りだした造語がサブネームだ。
発売を前に、プロトタイプを試乗する機会をもらった。佐渡島の山中の、とくべつにそのときだけ走行が許されたコースを走ったところ、かなりよい。「スバル、すごい!」と、大いに感心してしまった。
レヴォーグ・レイバックは、レヴォーグをベースに車高をすこし持ち上げ、さらにSUVテイストを強調したモデル。クルマ好きの興味をひく、スタイリッシュな外観が特徴的だ。
世のなかがSUVばやりなのはご存知のとおり。本当はセダンやステーションワゴンやハッチバックのほうが、乗り心地でも操縦性でも利点があるのに……と、知っているひとには、レヴォーグ・レイバックを勧めたい。
レヴォーグ・レイバックは、SUVテイストといっても、しかし、開発陣が目指したのは「都会に住むひとにも乗ってもらえるクルマ」(開発を総指揮したSUBARUの小林正明プロジェクトジェネラルマネージャー=PGM)だそう。
「スバルのクルマはアウトドアでよく走るというイメージ強いけれど、いっぽうトヨタ『ハリアー』やマツダ『CX-5』といったSUVのような都会的な雰囲気のモデルを持っていませんでした」
そんな背景から開発されたレヴォーグ・レイバック。小林PGMの言葉にあるように、エクステリア・デザインはシャープさと流麗さがバランスされたものだし、インテリアのはクオリティも高い。
レヴォーグより車高を55mm上げて、最低地上高200mmを確保。専用チューニングのサスペンションシステムと、専用開発されたオールシーズンタイヤで、万が一の悪路や雪道での走破性も向上させたという。
安心感が高い操縦性乗ってみたのは、冬の悪路でなくて、夏の舗装されたワインディングロードだった。まったく正反対のような気もするけれど……と、思いつつ、走りだしてみると、スムーズさにびっくり。
サスペンションシステムはよく動いて、路面の凹凸をていねいに吸収。かつ、ファルケンのオールシーズンタイヤは静粛性が高い。路面からの音が大きく聞こえてこない。
もうひとつの驚きは、ハンドリングのよさ。すいすいと気持ちよくクルマが曲がってくれる。シャシーの一部を共用する、スバルのSUVである最新の「クロストレック」の操舵感覚もよかったのを、すぐに思い出した。
路面が大きく荒れたところでは、大きめの外乱といって、車体が一瞬(だけ)揺さぶられることがあるけれど、それは後席を中心に、乗り心地のよさを追求した副作用ともいうべきもの。他社のSUVでもおなじような体験をすることは多々ある。
レヴォーグ・レイバックの長所は、まさにそこ。ひとことでいって、乗り心地がよい。
今回試乗したようなあまりにひどい路面でなければ、乗員はつねに一定の姿勢を保っていられる。頭がぐらぐら揺れないので、操縦していて安心感が高い。
「道の継ぎ目とかマンホールのふたがたくさんあるような道でも、乗り心地よく感じてもらうことを目指しました」
スバルの車両開発部のひとの説明は、きっと本当だろう。
トゲがないエンジンは、1795ccの水平対向4気筒ターボ。130kW(177ps)の最高出力と、300Nmの最大トルクを発生。それに無段変速機が組み合わせられる。
よくまわるエンジンで、ツインクラッチタイプのATとか組み合わせてみたい、などとないものねだりをしたくなってしまう。市街地ではおそらく2000rpmもまわせば車重1600kg程度のこのクルマで、十分たのもしい加速感が得られるのではないだろうか。
“レイバック”はリラックスなどのイメージを喚起する車名と説明されたけれど、のんびり走ることを前提に開発されたクルマではない。快適なのだ。運転も楽しめる。でも、トゲがない。乗っての印象はそんなかんじだ。乗ればぜったいに好きになれそう。
車内の雰囲気もとてもよい。初めて採用したという「アッシュ」というグレイ系をシート地に使い、カッパーなるステッチをほどこしている。
ダッシュボード中央には11.6インチの縦型モニターがそなわり、豊富なインフォテイメントシステムの操作が行える。Apple CarPlay やAndroid Autoも縦画面で使えるし、Apple CarPlayの地図はドライバー前のフル液晶メーターに表示可能だ(ただしGoogle mapは不可)。
安全および運転支援システムとしては、スバル自慢の「アイサイト」(ステレオカメラと単眼カメラの組合せた新世代)と、衛星やGPSを使う「アイサイトX」が選べる。
「アイサイトX」は、高速道路上のハンズオフ走行や車線変更やカーブ手前の減速までアシストする機能をもつ。
アイサイトのあたらしい3カメラシステムでは、対向自転車や自分が右折する際の対向二輪車を検知。くわえて、歩行者の巻き込みや、横方向からの横断自転車も検知するという。
よりスポーティな「STI」仕様とか、特別仕様車も用意される。試乗会会場では、自転車をルーフにとりつけた専用ラックに載せた仕様も展示されていた。
フロントグリルも、スバルの“星”をイメージしたアイコン(クロストレックのシート地の模様と同様のデザイン)を黒字に散らした立体的な造型で、個人的にはとても気に入った。
広い層へのアピールが上手そうなレヴォーグ・レイバック。発売は2023年秋、とスバルではしている。価格は300万円台を予定しているのも、うれしい驚きだ。
文・小川フミオ 写真・安井宏充(Weekend.) 編集・稲垣邦康(GQ)
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CVTに177ps300Nmではつまらんと
なぜ別路線に変えてしまったのか?