車種別・最新情報 [2022.02.03 UP]
新型ノア/ヴォクシー完全ファイル【3】インテリア<グレード別解説>
ミドルミニバンの代表モデルとして君臨してきたノア&ヴォクシーが、7年ぶりにフルモデルチェンジを実施。
従来型も相当出来の良いミニバンだったが、新型はいま判明している部分に絞っても、相当凄いモデルに仕上がっている。
多くのユーザーから熱い視線を集める、最新ミニバンの実力をチェックしてみたい。
●文:川島 茂夫 ●写真:澤田 和久
人気ミニバン、待望の“最先端モデル”にフルモデルチェンジ!
室内機能の充実ぶりは
新型の大きな強み
居住性と積載性を大きな武器とする1BOXミニバンにとって、室内機能の充実は不可欠。中でも特に重要となるのがシート機能だ。新型は従来型の機能を使いやすく実践的にしていることが強み。
要点のひとつは、キャプテンシートに採用されたロングスライド機構。従来型は横スライド機構で左右二脚を中央側に寄せてロングスライドを実現していたが、新型はリクライニング機構の小型化や新たなプラットフォームの導入により、横スライドなしでのロングスライドを実現している。従来型は長大なレッグスペースを得る代わりに、せっかくのキャプテンシートが肩寄せ合うような幅狭ベンチシートのようになってしまったが、新型はキャプテンシートの寛ぎがそのまま。もちろん、サイドテーブルの使用も可能だ。さらにZ系には充電用USB端子まで備わっている。
セカンドキャプテンシートはベーシックグレードのXから選択が可能。Z系はキャプテン仕様限定になることも考慮すれば、新型の大きなセールスポイントであることが理解できるだろう。
もうひとつの改良点はサードシート。格納方法は従来どおり左右跳ね上げ式を採用しているが、ストラップによる固定操作が不要となり、レバーを引き上げればそのまま固定されるようになった。これにより片手での格納操作も可能になっている。さらに座面のクッション支持をSバネから弾力のあるネット式に変更。長薄型設計を踏襲しているが、臀部や腰を包み込むような着座感があり、シートが一回大きく感じるほどだ。
インパネ周りのレイアウトは従来型と似ているが、ディスプレイオーディオの上方に置かれたインフォメーションパネルをメーター内に移動。視認操作性を向上させると共に、メータークラスターを小型化してすっきりとしたデザインとしている。Z系はカラーヘッドアップディスプレイやデジタルインナーミラーをOPで選ぶことができる。
小物収納はインパネと調和したデザインとすることで機能感を抑えているが、ドアポケットのドリンクホルダーの位置を高くするなど、配慮の利いた使いやすさも備えている。
内装色はブラック/グレー/ダークブラウン/フロマージュの4色5パターンを用意するが、ノアのエアロ仕様とヴォクシーはブラックに限定。ダークブラウンはZ、フロマージュはG向けの設定になる。室内の雰囲気にかなり影響するので、グレード選びの要点のひとつと考えていいだろう。
ノア S-Z(ブラック内装・7人乗り)
ディスプレイオーディオの標準は8インチモニター仕様だが、OPで10.5インチモニター仕様へのアップグレードもOK。(写真は10.5インチモニター仕様)
シフトは操作性に優れたエレクトロシフトマチックも選択可能(ハイブリッドのみ)。レバー右側には電子パーキングブレーキなどのスイッチ類が配置される。
運転席前のメインディスプレイは、視認性に優れたオプティトロンメーター。中央には7インチのTFTカラー液晶ディスプレイが配置される。
後方カメラからの映像を表示するデジタルインターミラーもOPで用意されている。
キャプテンシート仕様は、2-2-3の7名乗り。セカンドシートには及ばないものの、クッション素材の改良などでサードシートの居住性が向上したことも、新型の強みになる。
セカンドシートにはOPでオットマン&シートヒーターを追加することが可能。前後に最大745mmものロングスライド機構を備えるなど利便性も向上している。
セカンドキャプテンシートの中央には、折りたたみ式大型サイドテーブルを装着。カップホルダーや充電用USB端子も備わっている。
サードシートの格納は、左右跳ね上げ式。座面部分を薄型設計にしていることで、跳ね上げ格納時に邪魔にならない工夫が盛り込まれている。
ヴォクシー S-G(ブラック内装・8人乗り)
2-3-3の8人乗り仕様車は、セカンドシートがベンチシートになる。ベンチシートにも最大705mm稼働のスライド機構が設けられている。
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