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ホンダF1田辺TD予選後会見:「相対的にFP3までの調子から少し後退した」強みだったターボの優位性はなし

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ホンダF1田辺TD予選後会見:「相対的にFP3までの調子から少し後退した」強みだったターボの優位性はなし

 2021年F1第17戦メキシコGPのフリー走行まではメルセデスにコンマ5秒以上の差をつけていたレッドブル・ホンダ。ところが予選に入るとメルセデスが一気に挽回し、最終的にフロントロウを独占されてしまった。その原因についてホンダF1の田辺豊治テクニカルディレクターは、「メルセデスの方がポケットのなかに持っているものが多かった印象」と、予選での伸び代の差を示唆していた。

 一方でQ3最後のアタックでは、結果的に角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)が邪魔した形となってタイム更新ができなかった。これについて田辺TDは、「仕方なかったのかなと思いますが」と弁護しつつ、クリーンな形で周回できなかったことを残念がっていた。

ガスリー5番手「角田の助けも得て大満足の予選に。フェラーリに0.3秒差をつけた」アルファタウリ・ホンダ/F1第18戦

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──予選はメルセデスにフロントロウ独占を許してしまいました。

田辺豊治テクニカルディレクター(以下、田辺TD):FP3まではレッドブル2台が1-2を独占し、さらにホンダ勢4台がトップ8に入るなど速さを見せていたのですが、難しい予選になってしまい、狙っていたポジションを得ることができませんでした。

 とはいえ(マックス・)フェルスタッペン、(セルジオ・)ペレスが2列目、(ピエール・)ガスリーもいいペースで5番手という結果を出してくれました。グリッド降格の決まっている角田(裕毅)選手も予選で速さを見せて、3戦連続Q3に進出した。さらにガスリーがスリップストリームを利用できるよう、チームプレイにも徹してくれました。他チームのドライバーが何人も同じようなペナルティを受けるなか、Q3まで進んだことでレースでは17番手スタートとなるはずです。

──レースはどんな見通しですか。

田辺TD:今のF1ではオーバーテイクは確かに難しいのですが、両チームともクルマはいい形で仕上がっています。4台がしっかり完走して、できればグリッド順位よりポジションを上げて、角田選手も含め4台がすべてポイントを持って帰れればと願っています。

──「狙っていたポジションを得られなかった」とのことですが、それはメルセデスが予選になって予想以上に合わせ込んできたということなのか、あるいはレッドブル・ホンダがFP3までの速さを出しきれなかったのかのでしょうか。

田辺TD:両方ですね。その結果として、思っていたポジションを取れなかった。メルセデスがしっかり予選に合わせてきたわけですが、各チームがポケットのなかに持っているものが、メルセデスの場合はちょっと多かったかなという印象です。それとレッドブルの場合は、Q3の2セット目のアタックで、完全にクリーンな形でタイムを出せなかった。ただ相対的にいえば、FP3までの調子から少し後退した感じでした。

──フリー走行の段階ではコンマ5秒ほどのアドバンテージがあったと思いますが、予選では一気に逆転されました。決勝レースも接戦が予想されますか。

田辺TD:はい。

──2年前にはアドバンテージだったターボの優位が、今回はなくなっているのでしょうか?

田辺TD:そう思います。

──Q3の2セット目は角田選手が結果的に邪魔してしまったわけですが、あの譲り方について田辺さんはどうみていますか。

田辺TD:本人からも話を聞けていませんので、どういう状況だったのかよく把握していません。まあ仕方なかったのかなと思いますが、……ノーコメントですね。クリーンな形で周回できなかったのは残念だったし、そこに角田選手が絡んでいたのを含めて、全部のクルマがハッピーな形で終われなかったのは事実です。ガスリーは大満足だったと思いますが。具体的に何が起きたかはわかっていないので、コメントは控えさせてください。

──素朴な疑問なのですが、メキシコGPでのラップタイムは、同じく2年ぶりに開催されたアメリカGPと比べても、全体的にかなり遅いです。そこはどう考えてますか。

田辺TD:2年前の車速との比較をしていないので、具体的にどこで遅くなってるのかわかりません。ただ気圧の低さを含め、コンディションは2年前と大きく変わっていない。そのなかで我々のパワーユニットで言えば、確実に進歩しています。2019年のパワーユニット、ERS系は絶対値で進歩しています。それだけでなく、平地に比べて出力が落ちるなか、その落ち分も少なくなっていることがデータで明らかになっている。なので今年極端に遅くなっている理由は、少なくともパワーユニット側からは説明はつかないです。それは他のメーカーも、同じだと思います。

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