トヨタ自動車は2022年11月16日、第5世代となる新型プリウスを初公開した。車種展開は2.0Lプラグインハイブリッド車と2.0Lおよび1.8Lのシリーズパラレルハイブリッド車を設定。シリーズパラレルハイブリッド車(HEV)は今冬、プラグインハイブリッド車(PHEV)は2023年春頃の発売を予定し、さらにクルマのサブスクリプションサービス「KINTO」での販売も予告する。また、日本での発売後、北米や欧州などにも順次グローバル展開する計画だ。
約7年ぶりの全面改良となる新型プリウスは、「HEVを変えるために自身が生まれ変わる」という“Hybrid Reborn”をコンセプトに、一目惚れするような内外装デザインや虜にさせる走りを具現化し、ユーザーの日々を彩るエモーショナルなプリウスへと進化させたことが特徴である。
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まずエクステリアは、よりワクワクするエモーショナルなデザインへと発展。プリウス独自のアイコンである“モノフォルムシルエット”を継承しながら、第2世代TNGAプラットフォームによる低重心化や、19インチ細幅大径タイヤの装着およびワイドトレッド化を実施する。各部のアレンジにもこだわり、フロント部は特徴的なハンマーヘッドモチーフを さらに際立たせて機能性とデザイン性を高次元で両立。一方でリアビューは、薄型一文字のコンビネーションランプやセンター配置の車両エンブレムなどによって、存在感あふれる後ろ姿を創出する。さらに、サイドセクションはキャラクターラインを最小限に抑えたシンプルでありながら抑揚のあるボディ造形により、“感性に響くエモーション”と“普遍的な美しさ”を表現した。空力特性も最大限に重視し、車高の引き下げとともに、フロントは空気の乱れが少なく滑らかに流れる形状に、リアはゆるやかな絞りで流れがスムースに収束する形状に設定。さらに、床下にはあえて段差を設けることでスムースに空気を流すエアロスタビライジングアンダーボデーステップや、専用造形のエアスパッツを配して、燃費の向上と優れた操縦安定性を実現した。
ボディサイズは従来比で25mm長く、20mm幅広く、40mm低い全長4600×全幅1780×全高1430mmに設定。また、ホイールベースは従来比で50mm長い2750mmに、フロントオーバーハングは同25mm長い980mmに、リアオーバーハングは同50mm短い870mmに仕立てる。ボディカラーは、ニュートラルなソリッドグレーに色味のあるマイカを加えたニュアンスのある表情のアッシュと、彩度を少し抑えたマスタードにメタリックを加えてハイライトのみ輝く独特の質感を実現したマスタードという2タイプの新色を含めて、全8色をラインアップした。
インテリアに関しては、“走りのワクワク感”と“上質さ”を融合させた新デザインを採用する。コクピットは「アイランドアーキテクチャー」による圧迫感のない広々とした空間と、運転に集中しやすいドライビングスペースを両立。また、7インチTFTディスプレイのトップマウントメーターと、12.3インチまたは8インチのディスプレイオーディオを装備し、様々な情報をわかりやすく表示する。また、インストルメントパネルにはトヨタ初採用の「イルミネーション通知システム」を設定。アンビエントライトとして室内を彩るだけでなく、トヨタセーフティセンスと連動する新機能をデザインに取り入れた。キャビン空間自体は、前後席ともにヒップポイントを下げ、また前後席間距離は従来比+8mmの936mmを実現。運転席はドライビングをサポートする機能的なシート形状とし、さらに座面の一部に除電機能を配する除電スタビライジングプラスシートを設定する。内装カラーはブラックを基調としたうえで、インストルメントパネルとシートステッチの加飾、シートサイドにGRADIENT BLACK/MATURE RED/ACTIVE GRAYという3タイプのアクセントカラーを設定した。
パワートレインについては、低燃費に加えてドライバーの思い通りに反応する気持ちいい走りを実現した、第5世代の新ハイブリッドシステムを採用する。
2.0Lプラグインハイブリッドシステムは、高効率の2.0L“ダイナミックフォースエンジン”と、高出力の駆動用リチウムイオンバッテリーの組み合わせで、従来型と同等の低燃費を維持しつつ、164kW(223ps)のシステム最高出力を達成。PHEVならではの力強い加速性能は0→100km/h加速で6.7秒をマークするなど、圧倒的な動力性能を実現する。また、EV走行距離は従来型に比べて50%以上アップ。さらに、充電中にパワースイッチをオンにすると外部電源の電力を利用してエアコンやオーディオの使用が可能になる「マイルームモード」を設定した。レイアウトの面では、従来ラゲッジ部にあった電池パックをリアシート下部に移設することで、低重心化とラゲッジスペースの拡大を成し遂げている。
シリーズパラレルハイブリッドシステムに関しては、最新のシステムを導入したうえで、2.0Lは従来型比で1.6倍となるシステム最高出力144kW(193ps)を発生。0→100km/h加速は7.5秒を実現する。また、1.8Lはシステム最高出力103kW(140ps)を発揮し、0→100km/h加速は9.3秒を成し遂げた。一方、駆動機構には従来と同様、2WD(FF)のほかに最新のE-Fourを設定。高出力モーターの採用などにより、雪道をはじめとする低μ路での登坂性能や旋回時の安定性をいっそう向上させた。
基本骨格については、熟成を重ねたTNGAプラットフォームをベースに、新型プリウスのエモーショナルなデザイン・走りを実現するための改良を施した第2世代のTNGAプラットフォームを採用する。また、ボディに関しては各所に補強を施し、より剛性を高めたほか、静粛性も向上。シャシー面では、改良を加えた前マクファーソンストラット式/後ダブルウィッシュボーン式のサスペンションによって、直進ではどっしりと、コーナーではドライバーの意図に応じた車両応答性、ライントレースのしやすさを実現した。
先進安全運転支援システムの進化にも抜かりはない。先進機能を付与し、機能が向上した最新の予防安全パッケージ「トヨタセーフティセンス」を標準装備。検知対象を拡大し、より安心なドライブが満喫できる。また、高度運転支援システム「アドバンストパーク(リモート機能付)」を設定。様々な駐車シーンでスムースな駐車・出庫を自動で行うことができ、加えて車外から専用スマートフォンアプリを操作することで遠隔での駐車・出庫も可能とした。さらに、アクセサリーコンセント(AC100V・1500W)をセンターコンソール後端とラゲージルームの2カ所に設置。エンジンを始動せずにバッテリーだけで給電する「EV給電モード」、バッテリー残量が低下するとエンジンで発電する「HV給電モード」を設定し、合わせて給電時に室内への虫などの侵入や雨天での雨水の侵入を防ぐ外部給電アタッチメントを標準で組み込んだ。
目いっぱいに開口幅を広げ、室内に開放感をもたらす「パノラマムーンルーフ」を設定したこともトピック。また、PHEVでは太陽光をより効率よく電気に変える第2世代の「ソーラー充電システム」を用意し、1年間で走行距離約1250km分に相当する電力を生み出す。さらに、フロントでトヨタセーフティセンスの単眼カメラ、リアで電子インナーミラーの後方カメラを活用した、車載型のドライブレコーダーを装備。カメラや配線の後付け感がない、すっきりとした見映えに加えて、データをECUに保存することで、SDカードで起こりやすいデータ破損などのトラブルを避け、大切な撮影データをしっかりと管理する仕組みとした。
なお、今回の新型プリウスの発表の場でグローバル・トヨタ・デザイン担当のサイモン・ハンフリーズ シニアジェネラルマネージャーは、「BEVが注目を集めるなか、この言葉を聞かない日はありません。“いつまでハイブリッドを作り続けるんだ…”。でも、豊田章男社長は“プリウスはどうしても残さないといけないクルマだ”とこだわりました。それは、プリウスが“みんなの手が届くエコカー”だからです。カーボンニュートラルの実現には、世界中のみんなで協力しなければならない。だからこそ、みんなの手が届くエコカーが必要なのです。そして、それは明日からではなく、今日から始める必要があります。プリウスは、マジョリティのための、多くの人に手が届くエコカーなのです」とコメントし、新型プリウスの存在意義を強調していた。
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クソドケチのヨタらしい