現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > ツーリングに行くなら重要!? カーブの標識にある「R=〇〇」の意味とは?

ここから本文です

ツーリングに行くなら重要!? カーブの標識にある「R=〇〇」の意味とは?

掲載 7
ツーリングに行くなら重要!? カーブの標識にある「R=〇〇」の意味とは?

「R=〇〇」って何かの暗号なの?

 ツーリングをしていると、道中で多くの標識を見かけます。たとえば「止まれ」や「幅員狭し」といった標識は見かける回数も多く、お馴染みだと言えるでしょう。また、「動物注意」の標識は地域ごとに描かれている動物の種類がさまざまであるため、注目を集めることが多いでしょう。

【画像】カーブ標識にある「R=〇〇」の意味を画像で見る(10枚)

 このように、標識の意味がとてもわかりやすいものが大半を占める中で、対照的に、一見すると何を示しているのか分からない標識も存在しています。その中でも、「R=300」「R=450」といった「R=〇〇(数字)」と書かれた標識は、その最たる例です。

「R=〇〇」は「急カーブ注意」という表記とセットで目にする機会が多いものの、「これはどのような意味か説明してください」と言われると、なかなかはっきりとは説明しきれないでしょう。

 では、この「R=〇〇」という標識は私たちにどんなことを教えてくれているのでしょうか。

「R=〇〇」は、この先にあるカーブの曲線半径を教えてくれる標識です。

 標識の要素を分解して説明すると、「R」は、英語で半径を意味する「Radius」という単語の頭文字をとったことに由来しています。そのあとの「=〇〇」で示されている数字は、カーブの曲線半径をメートルで表記したものになります。

 つまり「R=300」という標識は「この先のカーブの曲線半径は300m」、「R=450」という標識であれば、「この先のカーブの曲線半径は450m」と教えてくれているのです。

 このように、一見すると見慣れない「R=〇〇」という表現ですが、実は、曲線半径を「R=〇〇」で表すことは、意外にも多くあります。

 道路だけでなく、線路のカーブを表示する際にも「R=〇〇」という同様の表記をします。

 また、バイクの図面などにも詳細なものでは、カーブを描いているパーツに「R=〇〇」または、Rが小文字になった「r=〇〇」という表記を使って、半径もしくは直径を表すことがあります。なお、図面の場合には「R=〇〇」ではなく「Φ」という表記が使われることもありますが、意味は同じです。

「R=〇〇」で表示される数字は速度によって決まる!!

 曲線半径はやみくもに決められているわけではありません。そのため、「R=5」や「R=15000」といった極端な数値が表示されることはありません。

 具体的に言えば、「道路構造令」という政令の中で、カーブの最小曲線半径として道路の設計速度に合わせて推奨値と最小値が定められています。

 基本的には推奨値よりも半径が大きいカーブを作る方がよいとされていますが、地形や道路用地の関係上、やむを得ない場合には最小値までであれば、急なカーブを作ってもよいとされています。

 例えば、標準的な高速道路の最高速度である「時速100km」が道路の設計速度とされていた場合、曲線半径の推奨値は「R=460」、曲線半径の最小値は「R=380」とされています。

 そのため、一般的な高速道路上では「380」より小さな曲線半径の数字を見かけることはないのです。もし、380より小さな数値が表示されていた場合には、最高速度が時速100km未満の低い値に設定されています。

 また、政令の中で、最も設計速度が低いもので「時速20km」の場合の最小曲線半径の指定があります。ここまできついカーブでは、最小値は存在せず、「推奨値が実質的な最小値」という形になっています。設計速度が時速20kmの場合の最小曲線半径の推奨値は「R=15」となっています。

 そのため、理論上では、日本の高速道路上では「R=15」より小さな数値は表示されないことになっています。ただ、時速20kmの制限を受ける箇所が存在する可能性はわずかなため、実際に表示されている「R=〇〇」の最小値はもっと大きな数値であるはずです。

※※※

 これからツーリングをする際は、曲線半径を示す「R=〇〇」を少し気にしながら運転すると、ツーリングがより楽しくなるかもしれません。

「半径がこれくらいの時はこんなに遠心力がかかるのか」と考えると、よりツーリングを楽しくできるかもしれません。

関連タグ

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油7円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

TOYOTA GAZOO Racing、2025年もTGR-DCを通じ若手を育成。中村仁の海外挑戦も明らかに
TOYOTA GAZOO Racing、2025年もTGR-DCを通じ若手を育成。中村仁の海外挑戦も明らかに
AUTOSPORT web
高速道路「深夜割引の見直し」が“延期”へ システム整備に時間 「申し訳ない」
高速道路「深夜割引の見直し」が“延期”へ システム整備に時間 「申し訳ない」
乗りものニュース
トヨタ、2025年全日本ラリーへ向け体制拡大。DAT搭載GRヤリスのJN-2出走や、平川真子起用を発表
トヨタ、2025年全日本ラリーへ向け体制拡大。DAT搭載GRヤリスのJN-2出走や、平川真子起用を発表
AUTOSPORT web
EVとかガン無視だけど「これでいいんだ日産」! 北米のSEMAショーに出した4台の激熱カスタムに「売っちゃえ日産」!!
EVとかガン無視だけど「これでいいんだ日産」! 北米のSEMAショーに出した4台の激熱カスタムに「売っちゃえ日産」!!
WEB CARTOP
スタッドレスタイヤ装着するなら「アルミホイール」が最適! なぜ「スチールホイール」はNGなの? “鉄製”がオススメできない理由とは?
スタッドレスタイヤ装着するなら「アルミホイール」が最適! なぜ「スチールホイール」はNGなの? “鉄製”がオススメできない理由とは?
くるまのニュース
トヨタGRが2025年SF参戦体制発表。人材育成目的の新チーム、新外国人3名含む13台に
トヨタGRが2025年SF参戦体制発表。人材育成目的の新チーム、新外国人3名含む13台に
AUTOSPORT web
「F1表彰台」「インディ500を2度優勝」の佐藤琢磨の息子「凛太郎」のF4挑戦はいかに! 最速の遺伝子をもつルーキーの闘いを追った
「F1表彰台」「インディ500を2度優勝」の佐藤琢磨の息子「凛太郎」のF4挑戦はいかに! 最速の遺伝子をもつルーキーの闘いを追った
WEB CARTOP
パイオニア、ミラー型ドライブレコーダー「VREC-MS700D」を2025年1月発売
パイオニア、ミラー型ドライブレコーダー「VREC-MS700D」を2025年1月発売
日刊自動車新聞
【カナダ】5リッター「V8」搭載! レクサス新「IS」登場! 鋭いヘッドライトが超カッコイイ! 480馬力超え&鮮烈イエローの「IS スペシャル アピアランス パッケージ」加国で発表
【カナダ】5リッター「V8」搭載! レクサス新「IS」登場! 鋭いヘッドライトが超カッコイイ! 480馬力超え&鮮烈イエローの「IS スペシャル アピアランス パッケージ」加国で発表
くるまのニュース
ロシアのラーダ、新型オフロードSUV「ニーバ スポーツ」生産開始
ロシアのラーダ、新型オフロードSUV「ニーバ スポーツ」生産開始
レスポンス
TOYOTA GAZOO Racingが2025年GT500クラス参戦体制を発表。SARDにフェネストラズ加入
TOYOTA GAZOO Racingが2025年GT500クラス参戦体制を発表。SARDにフェネストラズ加入
AUTOSPORT web
「Motor Magazine」2025年2月号は、フォルクスワーゲン ゴルフを大特集。日本上陸直後のランボルギーニ テメラリオも総力取材!
「Motor Magazine」2025年2月号は、フォルクスワーゲン ゴルフを大特集。日本上陸直後のランボルギーニ テメラリオも総力取材!
Webモーターマガジン
メルセデス・ベンツとBYDが中国で合弁事業を解消! 「EVはまだまだこれから」という時期に袂を分かつ理由とは
メルセデス・ベンツとBYDが中国で合弁事業を解消! 「EVはまだまだこれから」という時期に袂を分かつ理由とは
THE EV TIMES
スズキ『スーパーキャリイ』でオフロードを爆走できる!?「アセットコルサ」内で12月28日にイベント開催
スズキ『スーパーキャリイ』でオフロードを爆走できる!?「アセットコルサ」内で12月28日にイベント開催
レスポンス
レーシングテクノロジーが満載、一般道もサーキットもドライビングステージ!「メルセデスAMG GT 63プロ4マチック+」
レーシングテクノロジーが満載、一般道もサーキットもドライビングステージ!「メルセデスAMG GT 63プロ4マチック+」
LE VOLANT CARSMEET WEB
日産「キャラバン」がまさかの「移動オフィス」に大進化!? 「本気度が増しました」快適2人車中泊でテレワーク体制完備!? 新コンセプト「ディザスターサポート・スぺック」のスゴさとは
日産「キャラバン」がまさかの「移動オフィス」に大進化!? 「本気度が増しました」快適2人車中泊でテレワーク体制完備!? 新コンセプト「ディザスターサポート・スぺック」のスゴさとは
くるまのニュース
『マツダ・ロードスター』に誕生35周年を記念した特別仕様車が登場。2025年2月発売予定
『マツダ・ロードスター』に誕生35周年を記念した特別仕様車が登場。2025年2月発売予定
AUTOSPORT web
レッドブル騒動を経て……角田裕毅が語るレーシングブルズでの2025年。F1参戦5年目も「まだクオリティを上げていく」
レッドブル騒動を経て……角田裕毅が語るレーシングブルズでの2025年。F1参戦5年目も「まだクオリティを上げていく」
motorsport.com 日本版

みんなのコメント

7件
  • ell********
    図面のφとRは違いますから。
    φは直径です。
  • らんちゃん
    鈴鹿の130Rがいかに恐ろしいコーナーかって事が分かります
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村