■多くのユーザーが認めるデザインだったクルマ5選
クルマのデザインは、時代によって変化しています。約30年前の平成が始まったバブル期と現在では、かっこいいとされるデザインが大きく違います。
今回は、そのなかで多くのユーザーから「かっこいい」といわれたクルマを5台紹介します。
昭和のヤンキーに愛されたクルマが満載!『シャコタン☆ブギ』に登場した車5選
●トヨタ「ソアラ」
トヨタの初代「ソアラ」は1981年に発売。それまでも2ドアクーペは多く存在していましたが、ソアラは誰もが「かっこいい」と思える優れたデザインで高い評価を受けました。
当時のソアラは若者から憧れの的となったうえに、年配者にも支持された結果、後の「ハイソカーブーム」の先駆者となります。また、一部ユーザーからは「デートカー」としても人気を博します。
ボディサイズは基本的に5ナンバー枠に収まるサイズでしたが、2ドアながら全長が4655mmもあり、ロングノーズのバランスのよいデザインを実現。
1986年には2代目ソアラにバトンタッチしますが、デザインは初代ソアラを踏襲し、やや丸みをもたせた形になります。
この2代目も好景気だった背景もあり大ヒット。記録にも記憶にも残る1台として現在でも語り継がれています。
●日産「シルビア」
現在では、ドリフトなどの「走り屋御用達」というイメージがある日産「シルビア」。そのなかでも、1988年発売の5代目シルビアは、前述のソアラと同様に若い女性から支持され、ホンダ「プレリュード」とともにデートカーとしても名を残しています。
当時は「アートフォース」というキャッチコピーで宣伝されていましたが、文字通りシルビアのスタイルは斬新かつスタイリッシュでした。
内装も先代となる4代目シルビアまでの無骨なイメージから、丸みを帯びたソフトなイメージに一新。
それでいてパワフルなエンジンと新たに設計されたサスペンションによって、走りの性能も高い評価が得られ、走りを重視する層にも支持されます。
なお、3ナンバーサイズに大型化した6代目シルビアのデザインは不評となり、7代目シルビアでは5ナンバーサイズに戻されデザインも精悍になるという歴史を辿ったモデルです。
●ユーノス「ロードスター」
バブル絶頂期とされる1989年に、マツダが展開していたユーノスブランドから発売されたのが「ロードスター」です。
当時のオープンカーのほとんどは輸入車が多く、国産車では三菱「ジープ」やスズキ「ジムニー」など本格四駆といったモデルのみという状況でした。
そんななか、満を持して発売されたロードスターはオープン2シーターという非日常的なクルマでありながら、価格も安価で手軽に乗れるスポーツカーとして大ヒットを記録。
デザインは、クラシカルな英国製スポーツカーを意識しつつも、現代風にアレンジ。屋根を開けても閉じてもスタイリッシュさは変わりませんでした。
その後、ロードスターの成功を見て、欧州メーカーや国内メーカーも続々とオープン2シーターを発売するなど、国内外に多大な影響を与えたクルマとして、現在でも愛好家が多いことが特徴です。
そのため、マツダはロードスターのレストアサービスや部品の再販を開始するなど、その人気は衰えることを知りません。
■当時の男子も女子も憧れた!? 今は無きワイルドなデートカーとは
●日産「テラノ」
かつて日産には「パトロール」という4WD車が1950年代から存在。その流れを汲んだクロスカントリーSUVの「サファリ」が1980年に発売されます。
サファリは無骨なデザインで、機能的ではあったものの、一般的には受けるデザインとはいえませんでした。そこで、日産は「サファリ」よりも小型でスタイリッシュなSUV「テラノ」を1986年に発売します。
テラノは「ダットサントラック」のフレームを流用し、ワゴンタイプのボディを載せたモデルとして登場しました。
発売当初のテラノは2ドアのみだったことから使い勝手は決して良いとはいえませんでしたが、それを払拭してしまうほど優れたデザインが多くのユーザーから評価されました。
当時は「RVブーム」や「スキーブーム」が始まろうとしていた時代背景もあり、テラノはヒット作となります。
最近の「SUVブーム」の先駆けとなる存在ともいえるテラノは、もし現代版として登場するのであれば瞬く間に人気モデルになるかもしれません。
●ホンダ「シティ」
ホンダは、1963年から4輪自動車を生産していましたが、本格的な自動車メーカーとして世界的に認められたのは1972年の初代「シビック」発売からだといわれています。
そのシビックはモデルチェンジによって大きくなり、ホンダは初代シビッククラスの「リッターカー(1リッターエンジンを搭載したクラスのクルマ)」を企画。
そして1981年に発売されたのが初代「シティ」です。シティはそれまでのコンパクトカーにはなかった高い車高と、短いフロントノーズ、全体を台形イメージとした珍しいデザインでした。
「エンジンなどが収まる空間は小さく」という設計思想により機能美ともいえるデザインや室内空間は、ユーザーから絶大な支持を受けます。
また「モトコンポ」という原付バイクが同時に発売され、これをトランクに積めるというのも斬新なアイデアでした。
シティはシビックとともに大ヒットし、後に「シティ ターボ」「シティ カブリオレ」、さらにハイルーフの「シティ マンハッタンルーフ」とラインナップを拡充していったのです。
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みんなのコメント
ただデザインの洗練度は学ぶところはあると思う。