現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 日産「シルビア」がEVで復活か!? 10年後に迫る電動化時代のスポーツカーの在り方とは

ここから本文です

日産「シルビア」がEVで復活か!? 10年後に迫る電動化時代のスポーツカーの在り方とは

掲載 10
日産「シルビア」がEVで復活か!? 10年後に迫る電動化時代のスポーツカーの在り方とは

■EVシフトでスポーツカーからエンジンが消える!?

 欧州を中心にクルマのEVシフトが一気に進む様相を呈しており、そうなると2ドアスポーツカーのEV化も避けられないでしょう。

【画像】これが「シルビアEV」? 日産が公開したEV化したシルビアを見る(30枚)

 これから迎える電動化時代の2ドアスポーツカーはどのような姿になるのでしょうか。

 2021年11月中旬に開催されたトヨタ新型「GR86」とスバル新型「BRZ」の公道試乗会で、2ドアスポーツカーの企画や開発をおこなったトヨタとスバルのエンジニアを直撃。

「2ドアスポーツカーはこれからどうなると思いますか?」、または「2ドアスポーツカーはどうあって欲しいと思いますか?」ということについて聞いてみました。

 これに対して、皆さん、あくまでも個人的な意見として答えてくれました。

 たとえばエンジン開発担当者は、「スポーツカーはやはりエンジンが一番。このままでは内燃機関がなくなってしまうことを危惧しています。最近は水素や合成燃料を使うという話も出てきましたが、いずれにしろ(マイルドハイブリッドなど)段階的な電動化が必要になることは間違いないと思います」と、エンジンに対する熱い思いを語ってくれました。

 車体開発担当者は、近未来に向けた希望として、次のようにコメントしています。

「今後スポーツカーがEV化したとして、バッテリーは車体の低い位置に置くので(スポーツカーの重要点である)低重心になりますが、(GR86やBRZのような)小型スポーツカーでは重量増が課題です。

 今後、電池のエネルギー密度が高くなれば、電池の搭載量が減り、クルマ全体としてのパフォーマンスのバランスが上手く取れる時代が来るのだと思いますが、それがいつ頃になるのか……」

 そのほか「電動化となると、(内燃機関としてのエキゾーストノートやエンジン振動などの)音がなくなってしまいますが、スポーツカーはやはり音が重要です。また、(オイルやガソリンなどの)臭いも私の世代にとってはスポーツカーに欠かせない要素です」と、スポーツカー愛を強調する関係者もいました。

※ ※ ※

 2021年7月に開催された新型GR86と新型BRZのプロトタイプ試乗会の際にも、同様の質問をデザインや操縦安定性、アフターマーケットなどさまざまな部門の人たちに聞いたのですが、「正直、これからどうなるのか分からない」という声が多く聞かれました。

 さらに「我々としては、これが非電動化時代の最後のスポーツカーという認識で誠心誠意、開発をおこなってきました」といい切る人もいました。

■現実路線はマイルドHVだが一気にEV化が進む可能性も

 日本を代表するスポーツカーといえば、マツダ「ロードスター」があります。

 ロードスターの未来については、マツダがオンラインでメディア向けに実施した電動化など将来の事業に関する意見交換で、同社の幹部は筆者(桃田健史)の質問に答える形で、「2030年代の電動化のロードマップにロードスターも組み込まれています」と断言しました。

 これより前に、ロードスターの開発責任者も筆者との取材時に、これからの先のロードスターのあるべき姿を聞くと「今後は、(マイルドハイブリッドなど)電動化を視野に入れなければならないという認識はある」という発言もあったのです。

 ただし、ロードスターがEVになるというイメージは、現時点でマツダのなかにはないように思えます。

 軽量かつコンパクトが商品性の主体である小型スポーツカーについては、マイルドハイブリッドとして内燃機関が当面の間は継続される可能性が高く、ユーザーもそうした段階的な電動化の流れを望んでいるのではないでしょうか。

 エンジニアとしてもまずはマイルドハイブリッド化をやりきってから、その時点でまたその次の段階を考えていくというのが現実的だといえるでしょう。

 一方で、国産スポーツカーが一気に電動化する可能性もあるかもしれません。

 その筆頭は、日産「シルビア」です。

 日産ヨーロッパは2021年9月、自社サイトの日産ストーリーズというコーナーで、1964年の東京モーターショーでデビューした初代シルビアをモチーフとした新型EVのデザインイメージを公開しています。

 これを見て、「シルビアEVの量産もあり得るのでは?」と思った人が少なくありません。

 なぜならば、ステランティス傘下のオペルが2021年5月に、1970年代の「マンタ」をモチーフとしたEVコンセプトモデルを公開しましたが、その2か月後には、2028年までに欧州内で販売するオペルをEV100%ブランドとして再生し、マンタも復活することを発表したからです。

 そうしたオペルによる布石があるため、「シルビアがEVで復活」に対する真実味が増しているといえます。

 シルビアはスポーツカーというよりは、エレガントさを兼ね備えたスポーティカーというイメージが強く、また1980年代当時でもAT車率が高かったこともあり、MT車比率が比較的高いGR86/BRZやロードスターを比べると、EVとの相性が良いのかもしれません。

 また、2022年に登場予定の日産新型「フェアレディZ」についても、型式「Z34」を維持したままということもあり、その先はシルビアと部品共通性も持つEVに進化する可能性も否定できないのではないでしょうか。

 いずれにしても、2ドアスポーツカーは2020年代後半から2030年代にかけて、大きな転機を迎えることは間違いなさそうです。

こんな記事も読まれています

新型エルグランド大胆妄想!! アルファードに勝つために必要な性能と価格とは?
新型エルグランド大胆妄想!! アルファードに勝つために必要な性能と価格とは?
ベストカーWeb
なぜ「SLS AMG」は比類なきスポーツカーだったのか? メルセデス・ベンツとAMGが注いだコスト度外視の革新的技術とは
なぜ「SLS AMG」は比類なきスポーツカーだったのか? メルセデス・ベンツとAMGが注いだコスト度外視の革新的技術とは
Auto Messe Web
MotoGPスペインGPプラクティス|王者バニャイヤ、レコード更新し初日最速。マルク・マルケス3番手
MotoGPスペインGPプラクティス|王者バニャイヤ、レコード更新し初日最速。マルク・マルケス3番手
motorsport.com 日本版
トヨタ・ランドクルーザーの中核モデル「250」シリーズが発売。特別仕様車のZX“First Edition”とVX“First Edition”も設定
トヨタ・ランドクルーザーの中核モデル「250」シリーズが発売。特別仕様車のZX“First Edition”とVX“First Edition”も設定
カー・アンド・ドライバー
ボルボ「XC40」仕様変更&プレミアムな装備を採用した特別限定車を発売
ボルボ「XC40」仕様変更&プレミアムな装備を採用した特別限定車を発売
グーネット
日産 新エネルギー車のコンセプトカー4車種をお披露目 北京モーターショー【動画あり】
日産 新エネルギー車のコンセプトカー4車種をお披露目 北京モーターショー【動画あり】
グーネット
ホンダ 新EVシリーズ第2弾 新型「e:NP2」「e:NS2」発表 北京モーターショー
ホンダ 新EVシリーズ第2弾 新型「e:NP2」「e:NS2」発表 北京モーターショー
グーネット
エンジン版と共有部品ナシ! ポルシェ・マカン・エレクトリックへ試乗 ちゃんと「らしい」 航続500km以上
エンジン版と共有部品ナシ! ポルシェ・マカン・エレクトリックへ試乗 ちゃんと「らしい」 航続500km以上
AUTOCAR JAPAN
3時間で争われるスーパーGT第2戦富士の持ち込みタイヤ数と義務ピット回数が発表。モラルハザードは1名が適用
3時間で争われるスーパーGT第2戦富士の持ち込みタイヤ数と義務ピット回数が発表。モラルハザードは1名が適用
AUTOSPORT web
F1、2025年に向けてポイントシステム変更を検討。12位まで対象を拡大か
F1、2025年に向けてポイントシステム変更を検討。12位まで対象を拡大か
AUTOSPORT web
「30万円」の大幅値下げ!? 鮮烈レッドの「新型セダン」発表! 爆速の「超高性能モデル」も新設定! 今あえて「値上げラッシュ」に逆行した理由とは
「30万円」の大幅値下げ!? 鮮烈レッドの「新型セダン」発表! 爆速の「超高性能モデル」も新設定! 今あえて「値上げラッシュ」に逆行した理由とは
くるまのニュース
急拡大! BYDの高級車ブランド「方程豹」 無骨SUV&華麗スポーツカー発表
急拡大! BYDの高級車ブランド「方程豹」 無骨SUV&華麗スポーツカー発表
AUTOCAR JAPAN
約20年ぶりのBTCCフル参戦に臨む元世界王者ロブ・ハフ「カローラはかなり快適だ。でも忙しいね!」
約20年ぶりのBTCCフル参戦に臨む元世界王者ロブ・ハフ「カローラはかなり快適だ。でも忙しいね!」
AUTOSPORT web
アウディの電動SUV『Q6 e-tron』に105mm長い「L」
アウディの電動SUV『Q6 e-tron』に105mm長い「L」
レスポンス
においを出すSUVだと…? ホンダの新SUVは至れり尽くせり? 中国でEV攻勢へ
においを出すSUVだと…? ホンダの新SUVは至れり尽くせり? 中国でEV攻勢へ
乗りものニュース
「市販します」トヨタのEV“bZ”シリーズ新型2車種 Z世代向け&ファミリー向け スタイルはっきり分ける
「市販します」トヨタのEV“bZ”シリーズ新型2車種 Z世代向け&ファミリー向け スタイルはっきり分ける
乗りものニュース
三菱「新型“精悍”コンパクトSUV」発表! 斬新マスクがカッコイイ! 新型「ASX」マイチェン版 欧州で発売へ
三菱「新型“精悍”コンパクトSUV」発表! 斬新マスクがカッコイイ! 新型「ASX」マイチェン版 欧州で発売へ
くるまのニュース
セゾン自動車火災保険、商号を「SOMPOダイレクト」に変更
セゾン自動車火災保険、商号を「SOMPOダイレクト」に変更
レスポンス

みんなのコメント

10件
  • 日産って…、iDXにしても、このネオシルビアにしてもパンチの効いたデザインがあるのに出さない。
    中身がノートでもこの型なら買うなぁ。

    古い日産車って、デザインはかなり良いと思うんだけどなぁ…
  • いやいや、EVよりガソリン車で出してよ
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

177.0271.5万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

118.01320.0万円

中古車を検索
シルビアの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

177.0271.5万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

118.01320.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村