■不便だった東名アクセスをスムーズに
神奈川県西部で構想されている新たな道路「湘南新道」「東名アクセス道路」に、反響の声が集まっています。
一体どのようなルートで、どのような声が上がっているのでしょうか。
将来、重要な道路ネットワークの一部となりそうなのが、平塚市内で整備が進められている「湘南新道」です。
海老名方面から南下してきた圏央道は、茅ヶ崎でルートを東に変え、藤沢方面へ向かっていきます。湘南新道は、そこで逆に西側へ伸びていき、相模川を「湘南銀河大橋」で渡っていき、平塚市を西進する道路です。
湘南新道は、将来的には平塚市内を半時計周りに延伸し、大磯町内の国道1号方面へ向かうルートとなっています。混雑が激しい国道1号など東西軸を強化し、高速アクセスを担う役割が期待されています。
さて、この湘南新道には別の構想があります。そのまま西へ延び、東名の秦野中井ICへつなぐルートです。
国土交通省 関東地方整備局の「新広域道路交通計画」では「茅ヶ崎秦野連絡道路」として記載されています。
もともと平塚市は東名アクセスが貧弱で、いったんわざわざ北上して新東名の厚木南ICまで行く必要がありました。南北軸の国道129号も混雑が激しいのが課題でした。
秦野中井ICへは県道「平塚秦野線」が向かいますが、直結はしておらず、生活道路をクネクネと迂回する必要があります。こうした既存道路を改築し、秦野中井ICへスムーズに結ぶのが、この構想です。
秦野中井ICへ出れば、そこから延長線上で新東名の秦野ICまでをつなぐ「厚木秦野道路」も計画されています。
神奈川県はといえば、2016年の「改定・かながわのみちづくり計画」における「10年後期待される効果及び将来に向けて検討が必要な道路」という構想にかかげ、県道「平塚松田線」から一直線に秦野中井ICへつなぐバイパス線を指名ています。
なお、県のスタンスとしては「湘南新道を秦野中井へつなげる」というものではなく、湘南新道はあくまで平塚市内の外環状線とし、そこから平塚秦野線や平塚松田線を走って、最後に秦野中井ICへ迂回無しで行ければそれでOK、という「最低限の道路整備」をめざしているようです。
ちなみに湘南新道の整備状況ですが、湘南銀河大橋を渡ったところまで開通済みなのを、さらに西へ1280m伸ばす工区が工事中。そこからさらに1110mの区間も、事業化検討中となっています。
※ ※ ※
新たな東名アクセスとなるこの道路構想に、コメントでは「こんな計画があったとは」「神奈川の道路の酷さは耐え難い。気長に待ってみます」「もう本当に国道1号の渋滞がひどすぎて」「湘南銀河大橋で終わりかと思ったら西へ延びてるんだね」「湘南新道を早く全通させて」「早く作って! 海老名ジャンクションの渋滞が緩和されるかも?」など、期待する声が上がっています。
もっとも、神奈川県の道路整備は、新東名の全通と圏央道の横浜延伸という2大プロジェクトがまだ終わっていません。県は周辺アクセス道路整備などに全力の状態です。「秦野中井ICアクセス道路」については、まずこれらが一段落した後、ようやく構想の具体化へ「検討開始」を待つことになりそうです。
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