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VWアルテオン試乗 室内や洗練性◯ 150psは力不足 190psに期待

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VWアルテオン試乗 室内や洗練性◯ 150psは力不足 190psに期待

もくじ

どんなクルマ?
ー アルテオン パサートの上位 売れ線は?

VWポロ新型に試乗 1.0?3気筒ガソリンの評価は? ゴルフとの比較も

どんな感じ?
ー 150psのディーゼル 発進加速あと一歩
ー 快適なクルージング 室内にも余裕

「買い」か?
ー 190psならばBMWやアウディと戦える

どんなクルマ?

アルテオン パサートの上位 売れ線は?

アルテオンは、フォルクスワーゲンのあたらしい顔であり、今後、このスタイリングが同クラスのほかのモデルにも継承されていくことになる。

2015年のジュネーブ・モーターショーで公開された、「GTEコンセプト」をそのまま市販車にしたような、ファストバックスタイルのアルテオンは、CCの後継車ではなく、パサートの上位に位置するフラッグシップモデルである。

われわれは、既にドイツで、最上級モデルの2.0 TSIとTDIのアルテオンのテストを行っている。これらのモデルにくわえ、(新型ゴルフにも採用される)1.5 TSI、2.0 TSI 190、そして、150psと190psの2.0 TDIが英国では今年の年末までに追加導入される予定である。

われわれが最も興味を抱くのは、150ps 2.0 TDIエンジンを搭載したモデルである。なぜなら、フォルクスワーゲンは、アルテオンの販売の60%以上が、このエンジンに、7速DSGを組み合わせた仕様で占められると踏んでいるからである。

であるから、われわれのテスト車の仕様はおのずと決まってくる。

どんな感じ?

150psのディーゼル 発進加速あと一歩

フォルクスワーゲンの2.0 TDIエンジンは、われわれにとってあたらしいものではない。

ゴルフからティグアンまで、フォルクスワーゲンのラインアップに加わったこのエンジンを、これまで何度もテストしており、その評価は、一貫してスムーズで洗練され、そして経済的であると評している。

であるから、このクルマの強みはよく理解している。高速道路でのクルージングで、エンジンはその存在こそ主張しないが、実力を発揮する。長距離ドライブはお手の物である。

一方で、2.0 TDIエンジンの欠点は、発進からの加速で、少々がさつなのだ。ほかのいかなるスピード域で感じされるそれよりも、反応がにぶい。

ラウンダバウトやジャンクションで、ここぞという時に、思った以上のがんばりが必要なのだ。

組み合わさる7速DSG変速機は、何の苦もなく、スムーズに素早く変速を行うことができる。1速に固定することも可能なので、前述のエンジンの不甲斐なさを補うこともできる。

乗り心地とハンドリング、内装も見ておこう。

快適なクルージング 室内にも余裕

以前20インチのホイールを装着したテスト車ではそう感じなかったが、アルテオンの乗り心地は素晴らしい。

エレガンスやRラインのパッケージでは、標準で18インチや19インチのホイールが装着されるため、サイドウォールの高いタイヤを装着することができるのだ。

これらは全体的に入力ショックの減衰を向上させている。しかし、依然として、大径のホイールのほうは、悪路で足を捕られやすい。

フォルクスワーゲンは、アルテオンをクルーザーとして送りだすつもりで、同車のステアリングの躾を行った節があり、操舵感は軽く、ややダイレクト感に欠けるが、素早く、このクルマを俊敏に操ることができる。

アルテオンの室内は、ハイテクのショーケースである。12.3インチのアクティブ・インフォ・ディスプレイと8.0インチのタッチスクリーン式のインフォテイメント・システム、LEDヘッドライト、3系統独立のオートエアコンが標準で装備される。

これらの装備のお陰で、クルージングは快適なものとなり、しかも、ライバルの挑戦にも余裕を持って応えてくれる。

なかでもアルテオンの最大の魅力はその室内空間の大きさである。フロントにもリアにも、十分なスペースが設けられており、BMW 4シリーズ・グランクーペ、ジャガーXE、アウディA5スポーツバック等のライバル達を寄せつけない。

大柄の搭乗者が前座席に搭乗していても、後部座席には同様に大柄な搭乗者が快適に着座できるだけの十分なレッグルームがある。

ただし、後部座席に3人が搭乗した場合、ショルダールームは窮屈であり、傾斜している屋根の影響でヘッドルームにも問題が残る。しかし、これはアウディA7以上の悲劇ではない。

「買い」か?

190psならばBMWやアウディと戦える

スタイリッシュで、標準装備の充実したクルマを高速道路で多用するドライバーにとって、アルテオンは、4シリーズ・グランクーペやA5スポーツバックと並んで、有望な候補となるはずである。

車内空間の大きさに関しては、ほかのライバルを寄せつけないアドバンテージを誇るが、唯一の懸念材料は、はたして、この150ps 2.0 TDIエンジンが適切であるかどうかである。

たしかに、このクルマは、経済的で洗練されている。しかし、発進時のちょっとした苛立ちは、もう少しパワーがあったなら解消されるはず。

この事実がアルテオンの潜在顧客をライバル達へと追いやっている一因であるかもしれない。少なくとも、年末に予定される190psの2.0 TDIの導入までは。

フォルクスワーゲン・アルテオン2.0 TDI 150PS

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