現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > えっ! その引退待って! 山梨県警最後のセドリックパトカーがとうとう廃車に

ここから本文です

えっ! その引退待って! 山梨県警最後のセドリックパトカーがとうとう廃車に

掲載 38
えっ! その引退待って! 山梨県警最後のセドリックパトカーがとうとう廃車に

 かつてはクラウンパトカーと双璧をなした存在のセドリックパトカー。パトファンにとっては、どこででも見かけられる珍しくもないパトカーだったが、近年、その数を大きく減らしてからは人気が急上昇! いまやスポーティカータイプのパトカーにも匹敵する注目を集めている。セドリックパトカーについてのディープな解説は書籍『セドリックパトカー スーパーバイブル』を参照してもらうとして、今回は、山梨県警で現役だった最後の1台が8月26日で廃車回送となった引退直前の様子をレポートしよう。

『セドリックパトカー スーパーバイブル』はこちら

えっ! その引退待って! 山梨県警最後のセドリックパトカーがとうとう廃車に

文・写真/有村拓真

■全国からパトカーマニアが大集結

 2024年7月中旬、山梨県警公式Xのポストで「来月で廃車予定のセドリックも車両点検完了です!」という投稿があった。この一文で全国のパトカーマニアが反応、連日撮影に関する問い合わせがあったという。

 さらに8月に入り公式Xでは「セドリックを見学希望の場合は8月16日までに事前連絡ください」とも案内。その盛況ぶりがうかがえる状況に。実際に、担当者に話をうかがうと「北海道から九州地方など、とにかくあちこちから連日撮影に来られています」とのことだった。セド人気恐るべし!

イベント会場入りする際や帰署する際はわざわざ撮影スポットをチョイスして走行してくれるサービスぶり

 山梨県警の公式Xではセドリックパトカーを「北杜署のインフルエンサー」としており、まさにその通りの注目度の高さだった。そして、インフルエンサーの名に恥じないように、署員からも大サービス。撮影の場面では、赤色灯を点灯したり、いい写真がとれるようにライトを点灯しハンドルを切ったり、とファンの数々のリクエスにも柔軟に対応していた。筆者が取材に訪れた日も既に5名のファンが撮影や担当者と雑談を楽しんでいた。

 それにしても警察署で大手を振ってパトカーの撮影ができるとは! 昭和や平成初期の時代ではとうてい考えられなかったことである。

■良好なコンディションなのに残念

 さて今回引退する北杜署のセドリックパトカーだが、その登録は1998年8月、県費で導入された車両だ。導入当初は交通機動隊で活躍しており、県内の幹線道路で取り締まり活動などに従事していたという。そして2014年に北杜警察署へ異動となり、現在に至る。

 筆者が撮影した時点では、走行距離は10万キロに達しておらず、コンディションも良好だったが、無線機やアンテナは廃車に向けて取り外されていた。

 北杜警察署では交通安全啓発イベントとして引退直前の8月初旬から中旬の週末に県内外から観光客が多く集まる清里エリアの観光スポットを中心にセドリックパトカーを展示した。古いパトカーに、子どもよりもお父さんが大興奮の家族連れがいたり、子ども達も「見たことのない形のパトカーがいる。お巡りさんになりたい」と嬉しそうに話したりしていた。

清里のイベント会場では老若男女問わず多くの人がセドリックパトカーに興味津々な様子だった

 県警の担当者は「セドリックパトカーはコンディション良好で引退させるには惜しいが、時代の流れもあり仕方のないこと。最期にこのような注目を浴びることができたことは良かった」と話す。セドリックパトカーはマニアの心をつかんだだけではなく、警察活動への理解の促進や警察官を目指す人のきっかけ作りにもなったようだ。

 これでまた1台、貴重なセドリックパトカーが廃車になった。セドリックパトカーのかつての勇姿などは『セドリックパトカー スーパーバイブル』を参照してもらいたい。

【画像ギャラリー】えっ! その引退待って! 山梨県警最後のセドリックパトカーがとうとう廃車に(2枚)

投稿 えっ! その引退待って! 山梨県警最後のセドリックパトカーがとうとう廃車に は 自動車情報誌「ベストカー」 に最初に表示されました。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

[車検]費用が増える? 2024年10月より車検での[OBD検査]を本格運用へ
[車検]費用が増える? 2024年10月より車検での[OBD検査]を本格運用へ
ベストカーWeb
即納って不人気車なの!? なんでそんなに待たなきゃならん!? [納期]にまつわる素朴なギモン
即納って不人気車なの!? なんでそんなに待たなきゃならん!? [納期]にまつわる素朴なギモン
ベストカーWeb
いまさら人には聞けない「ベンチレーテッドディスク」と「ディスク」の違いとは? ブレーキローターの構造と利点についてわかりやすく解説します
いまさら人には聞けない「ベンチレーテッドディスク」と「ディスク」の違いとは? ブレーキローターの構造と利点についてわかりやすく解説します
Auto Messe Web
ラリージャパン2024開幕直前。豊田スタジアムやサービスパークの雰囲気をお届け/WRC写真日記
ラリージャパン2024開幕直前。豊田スタジアムやサービスパークの雰囲気をお届け/WRC写真日記
AUTOSPORT web
メルセデス・ベンツの『GLE』系と『GLS』にオンライン先行受注にて“Edition Black Stars”を設定
メルセデス・ベンツの『GLE』系と『GLS』にオンライン先行受注にて“Edition Black Stars”を設定
AUTOSPORT web
ラリージャパン2024“前夜祭”が豊田市駅前で開催。勝田貴元らが参加のサイン会とパレードランが大盛況
ラリージャパン2024“前夜祭”が豊田市駅前で開催。勝田貴元らが参加のサイン会とパレードランが大盛況
AUTOSPORT web
フランス人スター選手と一緒の気分? 歴代最強プジョー 508「PSE」 505 GTiと乗り比べ
フランス人スター選手と一緒の気分? 歴代最強プジョー 508「PSE」 505 GTiと乗り比べ
AUTOCAR JAPAN
セカオワが「愛車売ります!」CDジャケットにも使用した印象的なクルマ
セカオワが「愛車売ります!」CDジャケットにも使用した印象的なクルマ
乗りものニュース
トヨタWRCラトバラ代表、母国戦の勝田貴元に望むのは“表彰台”獲得。今季は1戦欠場の判断も「彼が本当に速いのは分かっている」
トヨタWRCラトバラ代表、母国戦の勝田貴元に望むのは“表彰台”獲得。今季は1戦欠場の判断も「彼が本当に速いのは分かっている」
motorsport.com 日本版
メルセデスAMGが待望のWEC&ル・マン参入! アイアン・リンクスと提携、2025年LMGT3に2台をエントリーへ
メルセデスAMGが待望のWEC&ル・マン参入! アイアン・リンクスと提携、2025年LMGT3に2台をエントリーへ
AUTOSPORT web
TCD、モータースポーツ事業を承継する新会社『TGR-D』を2024年12月に設立へ
TCD、モータースポーツ事業を承継する新会社『TGR-D』を2024年12月に設立へ
AUTOSPORT web
ウイリアムズとアメリカの電池メーカー『デュラセル』がパートナーシップを複数年延長
ウイリアムズとアメリカの電池メーカー『デュラセル』がパートナーシップを複数年延長
AUTOSPORT web
“650馬力”の爆速「コンパクトカー」がスゴイ! 全長4.2mボディに「W12ツインターボ」搭載! ド派手“ワイドボディ”がカッコいい史上最強の「ゴルフ」とは?
“650馬力”の爆速「コンパクトカー」がスゴイ! 全長4.2mボディに「W12ツインターボ」搭載! ド派手“ワイドボディ”がカッコいい史上最強の「ゴルフ」とは?
くるまのニュース
フェラーリ育成のシュワルツマンが陣営を離脱。2025年はプレマからインディカーに挑戦
フェラーリ育成のシュワルツマンが陣営を離脱。2025年はプレマからインディカーに挑戦
AUTOSPORT web
スバルBRZに新たな命を吹き込む 退役軍人のセカンドキャリアを支援する英国慈善団体
スバルBRZに新たな命を吹き込む 退役軍人のセカンドキャリアを支援する英国慈善団体
AUTOCAR JAPAN
オープンカー世界最速はブガッティ!「ヴェイロン」より45キロも速い「453.91km/h」を樹立した「W16ミストラル ワールドレコードカー」とは?
オープンカー世界最速はブガッティ!「ヴェイロン」より45キロも速い「453.91km/h」を樹立した「W16ミストラル ワールドレコードカー」とは?
Auto Messe Web
リバティ・メディアCEOマッフェイの退任、背景にあるのはアンドレッティとのトラブルか
リバティ・メディアCEOマッフェイの退任、背景にあるのはアンドレッティとのトラブルか
AUTOSPORT web
『ローラT92/10(1992年)』“賃貸住宅ニュース”で強いインパクトを残した新規定グループCカー【忘れがたき銘車たち】
『ローラT92/10(1992年)』“賃貸住宅ニュース”で強いインパクトを残した新規定グループCカー【忘れがたき銘車たち】
AUTOSPORT web

みんなのコメント

38件
  • m-saki1217
    日産のヘリテージコレクションにくわえて欲しいです
  • hir********
    やはり補修部品の枯渇の様ですね。従って10万走って無くても引退せざるを得ないですね。ところで日産は、フーガかスカイラインでパトカーの入札に参加しないのかな?トヨタばかりではつまらない。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

311.0566.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

24.9479.0万円

中古車を検索
セドリックの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

311.0566.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

24.9479.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村