他業種からの転職が多いタクシー業界
タクシー運転手の平均年齢は60歳。実は他業種から転職してきたという人が多い業界です。
自家用「JPNタクシー」アリなのか 営業車やマイカーに 販売店に聞く実際のところ
「kmタクシー」で知られる業界大手の国際自動車は求人用のサイトで、200人以上の社員インタビューを掲載していますが、その社員の前職もかなり多彩です。前職は何をしていて、なぜタクシー業界を目指したか、国際自動車の社員の例から紹介します。
前職が「音楽プロデューサー」
前職は大手レコード会社や芸能事務所に勤務していたというIさん。20年以上働いてきた芸能業界を出て新しい仕事に就こうと思った理由は、音楽業界の未来や今後の社会の動向を考えたときに「別の道に進みたい」という気持ちが生まれ、今までと大きく違う職種につきたい思いがあったといいます。定年は65歳であるものの、契約次第ではそれ以降も働くことができるということや、56歳での転職だったため、平均年齢が高いという面もIさんにとって魅力的に映ったそうです。
前職が「建築士」
前職は建築士としてアトリエで住宅などの設計をしていたTさん。景気悪化で事務所の経営が厳しくなり転職することになりますが、それまで1日中、家で机に向かって作業していたことに気づき、次は家の外に出るような仕事をしたいと思ったところ、タクシー運転手の求人に出会ったそうです。
タクシー運転手は前職と違い、対人の接客業なので、初めはコミュニケーションの面で苦労が多かったものの、お客さんに「ありがとう」と言われることもやりがいの一つになっているそうです。そんなTさんは、「タクシードライバーとは、一つの空間をご提供するお仕事」だといいます。前職の建築士のお仕事とも根底で通じているのかもしれません。
ほかにも意外な前職が
ほかにも、意外な前職からタクシー運転手になった人がいます。
前職が「自衛官」
自衛官は任務の性格上、精強さを維持する必要があるため若年制定年で50代に、任期制では20代に、大半が退職します。そんな自衛隊出身で、今はタクシー運転手をしているWさん。自衛隊に入ったきっかけは、3.11や新潟中越地震での自衛隊の活躍を見て感銘を受けたことだそうです。22歳で「自分も人の役に立ちたい」と思い入隊したものの、訓練や実習が想像以上にきつく、自衛隊で定年まで勤め上げることが無理だと判断し、26歳で転職を決意したといいます。
タクシー会社を選んだ理由は、いくつかの職種を見ている中で、会社の雰囲気が良く、働く時間や収入をコントロールでき「長く働けそう」と感じたからだそうです。
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全くの異業種からの転職も多いタクシー運転手の魅力は何なのか。国際自動車は、「歩合性であることと、勤務時間が法令で明確に決まっているため、自分の自由な時間を確保しやすいことが挙げられます。ワークライフバランスをとりやすく、努力した分だけ収入が確保できる点に共感いただくことが多い」と話します。
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