日常離れしたキャンピングトレーラーの「王様」
地平線まで続く真っ直ぐな一本道を走る、レトロな銀色のトレーラー。アメリカ映画やミュージックビデオに登場する機会が多いことから、日本でも高い人気と知名度を誇る『エアストリーム』の歴史や魅力に迫ってみよう。
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航空機デザインを系譜したフォルムが魅力的
丸みを帯びたデザインにアルミ製の光り輝くボディなど、他のキャンピングトレーラーと一線を画したデザインは、誰が見てもひと目で『エアストリーム』だと分かる。始めに誕生の経緯から辿ってみよう。
最初のエアストリームが誕生したのは1930年代といわれており、特徴ある形状は空気抵抗をできる限り減らすことが狙いだった。設計したのはホーレー・ボウラスなる人物で、もともとは航空機をメインに手がけるデザイナー。1927年に世界で初めて大西洋の単独無着陸飛行に成功したことで知られる、チャールズ・リンドバーグの愛機『スピリット・オブ・セントルイス号』も、ボウラスが設計の中心となる人物だったという。
一般的な箱型より燃費に優れており居住性も高いエアストリームは、クルマを使った長距離旅行が多いアメリカで幅広い層に受け入れられた。他メーカーとの競争や度重なる不景気や恐慌を見事に乗り切って、今や海を渡り日本の車検に合わせた専用の仕様まで誕生している。 車両サイズはもっともコンパクトな16フィートの『ベースキャンプ』から、30フィートを超える大型のフラッグシップ『クラシック』まで、用途や人数に合わせて数あるモデルからチョイスすることが可能だ。 4人が就寝できるスタンダードな『キャラベル22FB』を例に、スペックや代表的な装備を紹介してみたい。日本の道路でも取りまわしやすい外寸22フィートながら、内寸は幅7フィート7インチ×高さ6フィート7.5インチと、窮屈さを感じない余裕の居住空間を確保している。
装備もコンロ付きキッチンで家庭さながらの使い勝手だし、冷蔵庫の容量も4.3立方フィートと必要にして十分。当然ながらエアコンやガス式のファンヒーターもあり、灼熱の真夏だろうが酷寒の真冬だろうが車内は快適だ。長期の旅行に欠かせないシャワーとトイレも備え、 ストレスと無縁の「暮らすような旅」を楽しめる。モダンにしてアーバンな色遣いと、質感を追求した内装も魅力のひとつだろう。
ただし豪華がゆえに軽量ボディとはいかず、総重量は『キャラベル22FB』でなんと5000ポンド、つまり2.3t近いためヘッド車両も相応の動力性能が必要なのだ。
またエアストリームは最新の装備を満載した現行モデルだけではなく、ビンテージと呼ばれる1970年代までの車両も根強い人気だ。アメリカの強烈な紫外線に晒され色褪せたボディや、古き良きアメリカを思い出すクラシックな室内は、まるで映画の世界に入り込んだような錯覚に陥ってしまう。
常設型エアストリームに泊まれるキャンプ場も
歴史が長いだけに数え切れないほどのモデルが存在するので、一生モノといえるお気に入りの1台を探して手に入れるのも面白い。とはいえエアストリームは安いモデルでも1000万円に迫り、そうカンタンに「買う!」とは言えないのが実情だ。
とにかく一度は経験してみたい人にオススメなのが、エアストリームに宿泊できるキャンプ場。インターネットで検索すれば決して多くはないものの、全国各地にある常設型のエアストリームがヒットするはずで、まずはそれらを利用してみるのが手っ取り早い。旅行だけに限らずセカンドハウスとしても十分に使えるし、何よりも唯一無二の個性は所有欲を強く刺激してくれる!
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みんなのコメント
鉄、ステンレス、リベット打ちしてるところが抜けてくる。民宿に泊まる方がいい。
キャンピングカーで出たゴミどこに捨てるつもりなのか。