走りと快適性を究極にまで追求したカスタム仕様
コンパクトなワンボディにオーディオの中枢を集約
「FD3Sの限られた空間で、上質なサウンドを追求したい。でも、街乗りだけではなくサーキット走行も楽しみたい…」という、欲張りなオーナーの望みを叶えた仕様がこちら。
エンジンはTO4Sシングルターボの350ps仕様だ。純正交換式の大容量インタークーラーやスポーツ触媒も導入し、耐久性とレスポンスの両立を追求。その他、別タンク式のジールスーパーファンクションやエンドレスの6ポットキャリパーなど、本格的なトータルチューンが敢行されている。
一方のオーディオに関しては、システムを構築する上でパワーアンプやプロセッサーなどを追加していくと重量がかさむ。そこで、依頼を受けた“オリジナルランデュース”はチューニングカーならではのオーディオシステムを考案。
重量増を最小限に抑えるため、システムの核に選んだのがソニックデザインの『デジコア808』。8chデジタルアンプと高性能プロセッサーを統合したオールインワンモデルなので、軽くコンパクトにまとめられる。
デジコア808は後部座席のシートバックにマウント。通常時はリヤシートを有効に活用することができ、シートを倒せば前席からアクセス可能だ。その後方にはサブウーファーが設置される。
ドアポケット内にデジコア808のコントローラーをインストール。選曲ボタンや音量ボリュームをはじめ、各種設定をコントロールするためのハードキーを備えている。もちろん、付属のリモコンでも同様の操作が可能だ。
中~高音域をカバーする52mmのドライバーをAピラーに、低中音を担当する77mmのミッドスピーカーをドアにインストール。重低音を受け持つサブウーファーとの組み合わせで、臨場感溢れる3ウェイシステムを構築する。
サブウーファーにはソニックデザインの『ユニット130N』をチョイス。コンパクトな13cmというユニットサイズながら、一般的なフェライトマグネットの20倍の磁力があるネオジウムマグネットを採用することで、キレのあるサウンドを表現。ペア設定なので音圧も十分に稼ぐことができるのだ。
FD3Sのオーディオ搭載位置は他車に比べて低いため、2DIN一体型のナビゲーションを搭載すると視認性が悪く、CDやDVDの入れ替え時にシフトノブが邪魔になることもあるため、1DIN+1DINのインダッシュタイプをセレクト。
音響セッティングには2台のパソコンを駆使し、1台はデジコアに情報を入力する通信用、もう1台では測定した音を波形として表示するために使う。
運転席で左右の音が同調して聴こえるように、ドライバーの体型や内装の形状などに合わせて左右のバランスを細かく調整していく。10パターンをメモリーしておけるので、乗車定員や再生する音楽によって簡単に切り替えられる。
こうしてオーナー大満足のスペックが完成。それはまさに“二兎を追って二兎を得た”、欲張りすぎるFD3Sカスタムチューンド。ともあれ、ランデュースの提案力と技術力には、ただただ感服するばかりだ。(OPTION誌2013年8月号より抜粋)
●取材協力:オリジナルランデュース 岡山県倉敷市三田118-1 TEL:086-464-0606
オリジナルランデュース
http://www.runduce.com/
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