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かのヘップバーンも映画で乗った! アウトビアンキの「ビアンキーナ」がどこを切り取っても可愛すぎて悶絶必至

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かのヘップバーンも映画で乗った! アウトビアンキの「ビアンキーナ」がどこを切り取っても可愛すぎて悶絶必至

 この記事をまとめると

フィアット500には派生車が存在した

世界の愛されコンパクト「フィアット500」が終わっちまった! イケてるコラボにアバルトにと楽しませ続けてくれた16年を振り返って「涙して」みた!!

■アウトビアンキが手がけたビアンキーナはシリーズ累計27万5000台も売れた

■オープンモデルやバンモデルなど形状も豊富だった

 オシャレすぎるフィアット500の派生車

 細かすぎて誰もわからないかもしれませんが、オードリー・ヘプバーンが映画「おしゃれ泥棒」で乗っていた小粋なカブリオレ、それがアウトビアンキ・ビアンキーナです。また、Wikiの見解では「怪盗グルーの月泥棒2」にもよく似たクルマが登場しているとか。

 とにかくキャッチーなスタイルのビアンキーナですが、ベースモデルとなったヌオーヴァ500の存在感が凄すぎて隅に追いやられている気もします。とはいえ、シリーズ累計27万5000台もこの世に躍り出た傑作モデルには違いありません。

 よく知られているように、アウトビアンキは自転車メーカーのビアンキが戦前に運営していた自動車部門からスタートしています。

 ところが、第二次大戦後に材料難による生産規模の縮小によって親会社から切り離されることに。この際、出資を申し出たのがフィアットとピレリで、1955年にアウトビアンキとして再スタートを迎えたのでした。で、記念すべき最初のモデルとなったのがほかでもないビアンキーナでした。

 フィアットのヌオーヴァ500(いわゆる2代目チンク)をベースにしたスモールカーでしたが、フィアットの後ろ盾が強力だったからか、1957年のデビュー当時はヌオーヴァ500の売上げに迫るものがあったそうです。

 なにしろ、最初にリリースされた「トラスフォルマビレ」と名付けられたモデルは、巻き上げ式ソフトトップをもちつつ、500とは比べ物にならないほどスタイリッシュなボディを架装、シリーズ唯一のスーサイドドア(後ろヒンジ前開き)など、大衆が喜ぶ要素を全部載せ!

 前述のとおり、ベースとなった500からエンジンをはじめ、シャシーやもろもろのコンポーネント(といってもベースがミニマムだから、さほど多くはありません)をまんま流用。駆動方式もRRそのままです。トランスフォルマビレにはわりと立派なボンネットフードが付いているものの、中身は500同様にミニマムサイズでほとんど役には立ちません(笑)。

 それでもシリーズ3までアップデートを繰り返し、スペシャルと呼ばれた最終モデルの1500台を加えると、1962年までの総生産台数は堂々の3万5500台をマークしています。

 バリエーションも超豊富!

 1960年代に入ると、ビアンキーナは数々の派生モデルを展開し始めました。まずは、トラスフォルマビレの特徴的だったBピラーを廃した「カブリオレ」。これこそオードリーが軽やかに転がしていたモデルで、ソフトトップを完全に収納できるスタイルへと進化を遂げていたのです。

 とはいえ、499ccエンジンやシャシーの変更は一切なし。フルオープン以外のトピックスはスーサイドドアが一般的な前ヒンジに変わったことくらいでしょうか。

 1962年にはノッチバックを持った2ドアモデル「ベルリーナ」が登場。これまた500のバリエーション展開を追いかけるものでしたが、フェイスリフトのたびにエンジンチューンが進化して17.5馬力から21馬力までパワーアップを遂げています。

 また、モデル末期にはテコ入れなのか在庫セールなのかトラスフォルマビレ同様「スペシャル」と名付けられたモデルをリリース。ベルリーナ・スペシャルD(4000台)とスペシャルF(5000台)の2タイプが用意されるなど、アウトビアンキはわりと商売上手といえるかもしれませんね。

 さらには「パノラマ」を名乗るモデルも追加されています。なにやら見晴らしのよさそうな車名ですが、2ドアワゴンがこう呼ばれていたにすぎません。イタリア生まれのコンパクトカーが辿るモデル変遷のお手本のような流れですが、なんと16万台を売りさばくというヒットぶり!

 これに気をよくしたのか、アウトビアンキは「パノラマ・サンルーフ」というお約束の布製ルーフを装備したモデルも追加。生産台数は詳らかにされていませんが、ちょっとリッチな商売人にはおおいにウケたに違いありません。

 商売といえば、1965年には「フルゴンチーノ」と名付けられた商用バンも追加されています。荷室部分のガラスウィンドウを廃し、パネルに変更するなどしていますが、ビアンキーナから引き継いだ小洒落たライトやウインカーレンズはそのまんま。ミニ・カントリーマンのよきライバルたりえたのかもしれませんね。

 また、1970年からはフルゴンチーノをハイルーフというか、より大きな荷台を追加装備した「フルゴネット」へと進化(ジャルディニエッラ)。こうなると、ビアンキーナの面影はフェイスまわりに残すのみであり、後ろから見たら商用バンにしか見えません(笑)。それでもアウトビアンキの屋台骨を1977年まで支えたモデルであり、遠く離れたアフリカあたりではいまだにブイブイと働いている模様。

 とにかくバリエ豊富なビアンキーナゆえ、イタリア国内のオーナーズクラブは現在でも活況を呈しており、噂によればあらゆるパーツが新品で手に入るとか。ヌオーヴァ500も楽しいクルマですが、それを上手に取り込んだビアンキーナもまた「古くて、小っちゃい」イタリア車好きにはたまらない1台といえるのではないでしょうか。

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みんなのコメント

1件
  • tnw
    そこに精神的豊かな暮らしがあるのなら日本の軽自動車の溢れかえりはセーヌ川の大腸菌の様に不健康。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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