日産とイタルデザインの初の共同開発車になった「Nissan GT-R50 by イタルデザイン」のプロトタイプを取材した。場所は、東京・銀座にある日産のコンセプト・ショールーム「NISSAN CROSSING(ニッサン クロッシング)」。一般公開期間中に、インテリアも取材・撮影することができたのである。
「Nissan GT-R50 by イタルデザイン」は、イタルデザインが開発、設計し、製造も行う。Sho TamuraNissan GT-R50 by イタルデザインは、「GT-R NISMO」をもとに、あらゆる部分に手をくわえたスペシャルなモデルで、2018年6月29日にプロトタイプが発表されたときは、50台の限定で生産・販売する、とされていた。受注を開始したのは昨年12月7日。ベース仕様の価格は99万ユーロ、日本円で1億円超である。もとになるGT-R NISMOの車両本体価格が2420万円だから、その4倍以上だ。
スタイリングはノーマルのGT-Rとは別物で、各所に配されたブロンズのようなゴールド色が強烈なアクセントになっている。
大きく口を開けたグリル。Sho TamuraGT-RのロゴのRはゴールドで縁取られている。Sho Tamura車幅ギリギリまで外側に押し出されたLEDヘッドライトは、フロント・フェンダーに載っかっており、実寸以上にワイド感を強調している。ノーマル比54mm低いルーフラインとあいまって、ストリート・ファイターのような精悍なスタンスだ。
フロントフェンダー・サイドには「サムライブレード」なるエア・アウトレットがある。「サムライ」という言葉に触発されたのか、ボディ全体が甲冑のようにも見えてきた。
大型のリアスポイラーが特徴的なリアまわり。多くの部品は、3Dプリンターを使ってつくられたという。Sho Tamura21インチ・タイヤはミシュラン社製。Sho Tamura専用デザインのドアミラー。Sho Tamuraカーボン・ファイバーをふんだんに使ったインテリアインテリアも、もとになるGT-R NISMOとは大きく異なる。ダッシュボード上部に本来あるインフォテインメント用ディスプレイは廃され、すっきりとした。
カーボン・ファイバーとレザー、人工皮革「アルカンターラ」をたっぷり使ったインテリア。Sho Tamuraセンターコンソールやインパネ、ドアの内張には2種類のカーボンファイバーが使われており、シートはレザーと人工皮革の「アルカンターラ」貼りだ。
そして、ゴールド・プレートが効果的に使われるスウィッチなどの操作パーツは専用デザインになっている。ステアリング・ホイールは、一部にカーボン・ファイバーを使う。
カーボン・ファイバーを使った専用デザインのステアリング・ホイール。Sho Tamura液晶のメーター。Sho Tamura搭載される3.8リッターV型6気筒ツインターボは720ps/7100rpmの最高出力と780Nm/3600~5600rpmの最大トルクを発揮するが、これはGT-R NISMO用V6の120psと128Nm増しだ。
日産の大原万由子さん(グローバルコミュニケーション本部 プロダクトコミュニケーション部)によると、GT3選手権参戦車用の大容量・大口径のツインターボチャージャーと大型インタークーラーを採用するとともに、燃料の注入・着火システムや吸排気システムも改良して出力増を実現したという。このパワーアップに対応するため、ギアボックスの内部構造や、クラッチ、ドライブトレイン、連結装置などは強化された。
Sho TamuraGT-Rの究極形デザイン部門を率いる専務執行役員・アルフォンソ アルバイサ氏は「このGT-R50 by イタルデザインは、GT-Rとしての究極の形を表現しています」と述べた。
Sho Tamura「イタルデザインが2018年に、GT-Rが2019年にそれぞれ誕生から50周年を迎えるにあたり企画した特別モデルにふさわしい出来栄えです」。
続けて、「イタルデザインは、最高水準のショーカーやコンセプト・カーの生産において、傑出した実績を持っていますし、熱心なコレクターなど顧客に向けて販売してきた確かな実績もあります」とも述べた。
各所に、“GT-R50 by イタルデザイン”をしめすステッカーなどがある。Sho Tamuraアルバイサ氏はまた、「Nissan GT-R50 by イタルデザインは、トリノの街でも、雨のニューヨークでも、砂塵舞うドバイの道でも、そしてもちろん東京でもしっくりなじむクルマです」と、述べたけれど、もともとガンダム系だったデザインが、この特別モデルではさらに強調されており、所を選ばない存在感を発揮するのではないか。
ヘッドレスト一体型のフロント・シート。スライド機構は手動調整式、リクライニング機構は電動調整式。Sho Tamuraシート表皮は専用デザイン。Sho Tamuraスウィッチ類の配置や形状もオリジナルのGT-R NISMOとは異なる。Sho Tamura生産に8週間Nissan GT-R50 by イタルデザインの受注はすでにはじまっているが、完売はしておらず、まだ購入出来るという。
とはいえ、このモデルは日産のディーラーでは購入出来ない。愛知県に本社を置くVTホールディングスが輸入・販売を担当するからだ。VTホールディングスはホンダ車や日産車のほか、ロータスやモーガンのディーラーでもある。
ほぼ手作りのクルマなので1台つくるのにかかる時間はおおむね8週間という。はたして、日本の公道でNissan GT-R50 by イタルデザインを見る日がくるのか?
文・稲垣邦康(GQ) 写真・田村翔
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みんなのコメント
こんな記事が出てるくらいだからまだなんだろね。