レーシーなカストロールカラーのサバンナRX-7
マツダレーシングへの憧れから、自らの愛車であるSA22Cことマツダ「サバンナ RX-7」を思い切ってカストロールカラーにオールペンし、改造も含めて他人と被らない自分だけのスタイルで旧車イジリを楽しんでいるのが徳島県在住の“SEijxx”さんです。見ごたえ抜群のRX-7の仕様とは? 詳しくチェックさせてもらいました。
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他人とかぶらないスタイルのカストロールカラー
“SEijxx”さんのこれまでの車歴は、トヨタTE70「カローラ」、日産「スカイライン ジャパン」等、旧車しか乗っていないが、歴代のクルマを思い出しても、ここまで見た目をレーシーに仕上げたマシンはなかったという。しかしこの仕様にしてからは、不思議といろいろな人から声をかけられるようにもなり、今までと違ってコミュニケーション豊かな旧車ライフを満喫していると話す。
“SEijxx”さんオリジナルのセブンの仕上げ方は、ボンネットに大きく描く「Castrol」のステッカーからも伝わるように、昭和の乗り物好きにとってはピンとくるお馴染みの色で表現する。
1980年代、2ストレーサー時代を経験した世代なら「カストロール」の言葉を聞けば自然と「独特の甘い香り」が頭に浮かんでくる。ガソリンとオイルを燃やしてチャンバーから吐き出されて漂ってきたあの香りがたまらなかった。今思えば、あの匂いはある種の中毒性を持っていたようにも感じる。
“SEijxx”さんも、そうしたバイクでの思い出をRX-7のボディカラーとしてアレンジ。カストロールのオイル缶を表現する色の組み合わせでレーシーなデザインでオールペンした。
四輪モータースポーツでもトヨタやホンダにカストロールカラーが存在したが、あえてそこは意識することなく、オリジナルのレーシングラインによって、自分なりのカストロールカラーを表現。そこからは、他人と被りたくないという強い意志を感じる。
懐かしのグラチャン仕様を意識
旧車としての改造スタイルは、懐かしのグラチャンことGC仕様を意識して製作。ただ、手に入れられないパーツが数多くあるため、現在の仕様は入手可能なアイテムのみで構成。フロントバンパーがERC、ボンネットがRE雨宮製、リアゲートはアイローネスタイルで、サイドクオーターパネルにダクトをセット、リアウイングは超大型のIMSAスタイルをマウントしている。
また、前後フェンダーについては、この仕様ならば、サバンナワークスオーバーフェンダー、または、IMSAレース仕様のブリスターフェンダーという選択肢が王道と呼べるが、“SEijxx”さんはカラーリングもスタイルも独自性を打ち出すべく、フェンダーは前後ともトヨタKP61「スターレット」ワークスフェンダーを装着させた。そして、このフェンダーに合わせで40系ブタ目「マークII」用サイドステップを加工して取り付けている点も見逃せないポイントだ。
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速さの秘訣? 秘密のポート加工とは……
また、ルックスだけで楽しむ旧車とは違って、“SEijxx”さんは走れる仕様としても作り込み、エンジンを含めた機能系のグレードアップも抜かりなしだった。
搭載するパワーユニットは、スタンダードの12Aユニットから「ルーチェ」用13Bユニットに載せ替え、オーバーホールついでにローターをFC3S型RX-7用の高圧縮9.7ローターに交換。また、エキセントリックシャフトも高効率化と耐久性の両面を狙ってFD3S型RX-7用に交換していた。また、ここまでやったら当然ポートもスタンダードではないが、これについてはブリッジでも、ペリフェラルでも、オグジュアリーでもない秘密のポート加工を施しているということだった。
駆動系とサスペンションについてはサーキットを走るわけではないので、ストリート仕様として乗り心地重視のセットを組む。その組み合わせはフロントが車高調ショックに直巻き15kgスプリングで、リアは8kg強化スプリングのみになっている。そして、トランスミッションについては、効率の良いギヤ比としてSA22C型RX-7後期用ミッションを選択。クラッチはOS技研製ツインプレートに交換していた。
通勤にも使うが悩みのタネは車内の暑さ
それ以外に室内もアンダーコートを剥がし、センターコンソールはアルミ板でパネルを作り、そこにサブメーターと各制御系スイッチを配置。スペアのプラグホルダーをさりげなく置いてあるところがロータリー乗りらしい。とくに“SEijxx”さんのRX-7はウエーバーキャブ仕様なので、プラグがかぶりやすいこともあり必需品だ。
普段は通勤や買い物にも使用し、旧車イベントがあれば積極的に参加。遠方へも自走で行くため、改造についてはフル公認を取得済み。現在の悩みは買ったときからエアコンが付いていなかったので、夏場がシンドイこと! だから今欲しいのはエアコンかクーラーとのことであった。たしかにアンダーコートも剥がしてしまった車内は、熱の影響をモロに受けて夏は灼熱、まともに乗れないことも想像が付く。
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