この記事をまとめると
■新型アルファード&ヴェルファイアが発売されたが早くも受注停止になってしまった
新型アルファード&ヴェルファイアの「購入ハードル」は旧型よりも上がった! 残価率は高くても安易な残価設定ローンを避けるべき理由
■新型受注停止の理由は先代モデルが受注停止をしていたのを受けて新型発売と同時に受注が集中してしまったことによる
■新型の納期が滞ったことで先代型の中古車価格も依然として高騰している
新型でも受注停止に追い込まれたアルファード&ヴェルファイア
2023年6月に発売された新型アルファードとヴェルファイアは、上級グレードだけを用意している。福祉車両のウェルキャブを除くと、もっとも安価なグレードでも、2.5ノーマルエンジンを搭載するアルファードZの540万円だ。ボディカラーもアルファードは3色、ヴェルファイアは2色に限られる。
開発者は「納期短縮のために、発売時点ではグレードなどの選択肢を抑えた」という。すべてを一斉に発売すると、受注台数がさらに増えて生産効率は下がり、納期が延びてしまうからだ。今後、納期が落ち着いた頃になると、400~500万円のノーマルエンジン車、500~600万円のハイブリッド、プラグインハイブリッドも加わり、幅広いユーザーがグレードを選びやすくなる。
新型アルファードとヴェルファイアの納期が一気に延びた要因として、先代型の受注停止がある。納期の遅延によって、先代型の受注は2022年6月に停止され、人気車なのに約1年間にわたって販売していなかった。そのために、新型が発売されると注文が殺到した。
その結果、2023年8月下旬時点で、新型アルファードとヴェルファイアの受注を早々に停止させた販売会社も多い。そのような店舗では以下のように説明された。「新型の納期が2024年8月まで延びた段階で、お客さまからの受注を止めた。そのまま受注を続けると、納期がますます延びるからだ。再開時期は未定だが、来年度、つまり2024年4月以降になるだろう。すでに2024年8月までの納車は決まっているから、その4か月前頃に受注を再開すれば、受注と納車がスムースになる」。
仮に2024年4月に受注を再開した場合、すぐに契約できるのか。
「すでに購入を希望されながら、受注が停止して契約できなかったお客さまも多い。受注を再開しても、まずはそのお客さまから優先的に契約する。なお、今後の受注再開の順番待ちをするお客さまが相当な数になったため、いまは新たなお客さまを受け付けていない。本当に申し訳ない」。
この状況では、中古車に目を向けるユーザーも多い。現行型は完全なプレミアム価格が付けられ、新車価格が540万円のアルファード2.5Zでも、メーカーオプションを装着して1000万円以上で販売されている。新車価格の2倍以上だ。
新型の納期が滞ったことで、先代型の中古車価格も、依然として高騰している。たとえば先代型で人気の高かった2.5リッターノーマルエンジンを搭載するS・Cパッケージは、最終型の新車価格が468万1600円だったが、中古車価格は2020年式でも520~550万円くらいになる。先代型の3年落ちでも新車価格の1.1~1.2倍だ。2023年式は1.3倍の600万円に達する。
したってアルファードとヴェルファイアを購入する場合、中古車は割高だ。受注が再開され、なおかつ先に述べた価格の割安なグレードの追加を待った方が得策になる。PHEVも含めて、本来あるべきグレード構成のなかから、自分のニーズと予算に適したタイプを選べるからだ。
逆に、現時点で従来型のアルファードやヴェルファイアを所有しており、売却することを考えているなら、早いほうが良い。前述のとおり、新型の受注停止によって従来型の中古車価格も吊り上がっており、高値で売却できるからだ。新型の受注が再開される前に売却したい。
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