フェラーリ・レーシング・デイズとは
撮影:Kazuhide Ueno(上野和秀)/フェラーリ・ジャパン
【画像】フェラーリ・レーシング・デイズ 4年ぶり開催【隅々までレポート】 全122枚
「フェラーリ・レーシング・デイズ(FRD)」が6月24~25日に鈴鹿サーキットで開かれた。フェラーリ社がオーナーのために開くサーキット・アクティビティで、世界各国で開かれている。
日本では2012年にスタートし鈴鹿サーキットと富士スピードウェイを舞台にして開かれてきた。しかしコロナ禍の影響による休止もあり、4年ぶりに開催された。
「FRD」では個人オーナーが所有するフェラーリのF1マシンが走行し、個人オーナーが車両開発に協力する「XXプログラム」のFXX-K Evoと599XXが豪快な走りを見せた。
このほかフェラーリ・オーナーによるスポーツ走行や、同伴者が同乗してサーキットランを楽しめるファミリー走行などが用意され、自ら所有するフェラーリで存分に楽しめる場が用意された。
また4月にワールド・ローンチされたV6 PHEVのフェラーリ296 GTSが、FRDのなかでメディアとオーナーに披露されたこともニュースだ。
フェラーリ創業75周年を迎える記念すべき年ということもあり、会場には各地から500台以上のフェラーリと約1000人ものオーナーが集結し、パドックはフェラーリ一色に染まった。
F1マシンも登場 フェラーリのDNAを体感
最も注目を集めたのが闘うフェラーリを体現するマシンたちだ。
これらのマシンは展示だけではなく、本気でコースを走りフェラーリ・サウンドを鈴鹿に響き渡らせた。
往年のフェラーリF1マシンで現役時代さながらに走行する「F1クリエンティ」は、2010年のF10と2003年のF2003-GA、1989年F1-89(ティーポ640)が参加。
F2003-GAはシューマッハーが駆りチャンピオンを獲得したマシンで、カン高い官能的なフェラーリ・サウンドは健在。ギャラリーを感激させる素晴らしいものだった。
F1-89はF1マシンで初めてパドルシフトを備え、1989年のスペインGPでナイジェル・マンセルのドライブで2位に入賞した個体。12気筒エンジンならではの快音を放った。
一方XXプログラムには最新モデルのFXX-K Evoと2台の599XXが参加し、豪快なエグゾーストノートを響き渡らせた。ピットには最新の488GTモディフィカータも並んだ。
このほかイコーナ・シリーズの第1弾として送り出されたモンツァSP1とSP2は、特設ピットに姿を見せ、クラシック・レーサーをイメージしたスタイリングを披露した。
東京からツーリング 「Road to Suzuka」を開催
今回のイベントでは、フェラーリ・オーナーズ・クラブによる愛車でFRD会場を目指す「Road to Suzuka」も開催。
東京組は東京プリンスホテルに集合し、F40、F50から最新型まで75台のフェラーリが鈴鹿を目指した。
「Road to Suzuka」は、このほか大阪を出発するグループも設けられ、こちらは距離が近いこともあり一足先に鈴鹿入りした。
開催2日目となる6月26日(日)には、75周年記念パレード走行が行われ、日本全国から集まった新旧のフェラーリがサーキット内を走行し、終了後に記念撮影が行われた。
オフィシャル・フォトセッションでは、コース上にFXX-K Evo、F2003-GA、F10を先頭に、その後方にF50、288GTO、F40、3列目にはFFX、ラフェラーリ、エンツォ・フェラーリが。4列目にはモンツァSP1/SP2という豪華な顔ぶれで行われた。
展示エリアに潜入 2日限りのフェラーリ・ワールド
パドックには2棟の大型テントが建てられた。
1つはテーラーメイドを紹介するコーナーで、往年の名車をインスパイアしたSF90と812GTS、ローマを展示し、ビスポークの可能性を提案していた。
もう1つの棟はフェラーリ・クラシケの世界を紹介するもので、250GT LWBコンペティツィオーネTdFとF40を展示。その周りには本社から持ち込まれたアーカイブが特別展示された。
ピットの2階にあるラウンジスペースでは、この場で発表となった296 GTSの披露会場と、リストランテ・キャバリーノと名付けられたレストランでランチがふるまわれた。
マネッティーノ・ラウンジでは、スーパーGTを488 GT3で闘うケイ・コッツォリーノ選手によるトークショーが行われ、参加者の人気を集めていた。
フェラーリ創業75周年を迎える今年、日本でフェラーリとそのオーナーたちが築き上げた歴史に新たな1ページが刻まれた2日間だった。
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