現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 輸入車が「オシャレ」「個性的」と言われるのは思い込み? 国産車と何が違うのかをデザインのプロが検証

ここから本文です

輸入車が「オシャレ」「個性的」と言われるのは思い込み? 国産車と何が違うのかをデザインのプロが検証

掲載 83
輸入車が「オシャレ」「個性的」と言われるのは思い込み? 国産車と何が違うのかをデザインのプロが検証

 この記事をまとめると

■日本市場において輸入車は一定のシェアを維持している

不便を愛せてこそガイシャ乗り! 初めて乗ると「驚く」輸入車事情3つ

■輸入車のデザインには個性があると言われるが、それは事実なのだろうか?

■具体車種を挙げ、輸入車のデザインの魅力を検証した

 突飛なことをせず各部の磨き上げによって個性を発揮しているクルマも

 輸入車の魅力は「豊かな個性」と言われますが、それって本当なのでしょうか。日本車もそれなりに個性を打ち出しているいま、日本市場で輸入車が一定のシェアを維持するのはなぜなのか? 今回は、デザインの面から輸入車の魅力を検証してみます。

 コンパクトカーといえばやっぱり欧州車?

 近年の輸入車は大型化が顕著ですが、そんななか、Aセグメントで輝いているのがフィアットの「500e」とルノー「トゥインゴ」です。いつの間にか3ナンバーになってしまった「ミニ」に対し、この2台はそのサイズ込みで独自性を放っていると言えそうです。

 BEVとなった500eは、従来の「500」と見分けがつかないほどソックリですが、よく見ると、張り出しの大きくなった前後フェンダーや立体的になったリヤパネルなど、より「大人な表情」に変化しています。ほとんど変わらないサイズのなかで、現代化を果たしたセンスと見識はさすがです。

 トゥインゴの魅力は、近年の柔らかなルノースタイルに「ルノー5」のエッセンスを調和した独自性に加え、そこに4枚のドアを持たせたデザイン力です。さらに、サイド面のピークに沿ってアクセントラインを引くという発想と、ブラックパネルを施したリヤビューの先進感もまた巧妙です。

 王道セダンにも独自のエッセンスを

 セダンを中心としたラインアップではドイツ御三家が鉄板ですが、デザイン的な視点では「DS9」という選択肢もあります。「匠の技と美学」を謳い、実用より装飾を正面から語る姿勢はフランス車ならでは。もともとのクーペライクなフォルムも美しいのですが、各所に施されたクロムパーツのアクセントも見所です。

 最近はSUVのラインアップも充実しましたが、セダンとしてジャガーの「XF」「XE」シリーズもじつに魅力的です。スタイリングとして何か突飛なことをするのではなく、プロポーション、ボディ面、パーツを徹底的に磨き込み、吟味することで独自の個性を発揮させるという手法は、逆に極めて高いデザイン力のなせる技です。

 流行のSUVも輸入車ならではの魅力がある

 人気のSUVをとびっきりスタイリッシュに

 流行のSUVは日本車でも個性を競っていますが、たとえばランドローバーの「ディフェンダー」や「レンジローバー」のスタイリングに追い付くことは並大抵ではありません。ディフェンダーは基本を滑らかな面としつつ、シャープなラインやオリジナリティのあるパーツ類で、高い悪路走破性や堅牢性を感じさせるところが秀逸です。

 一方のレンジローバーは、オンロードも意識したとはいえ、徹底したフラッシュサーフェスで個性を生んでしまうデザイン力が圧巻です。もちろん、そこに置かれるミニマムでメカニカルな表情のランプやグリル類、近未来感溢れるリヤのガーニッシュなどもまた高いセンスによるものです。

 伝統のスポーツカーも日々進化中

 スーパースポーツはもともと輸入車の独壇場であり、フェラーリやランボルギーニの他、ポルシェやマクラーレン、マセラティと個性派揃いです。ただ、どのメーカーも決してそこに胡座(あぐら)をかいているわけではありません。

 たとえばフェラーリの「ローマ」は、1960年代のGTをモチーフに「フォーマルなミニマリズム」として、新たなエレガントさやピュアな表情を打ち出しています。また、限定モデルとはいえ「カウンタック LPI 800-4」で往年の名車を復活させたランボルギーニも、また歩みを止めていません。

 さて、あらためて最新の輸入車デザインを見てみると、実用車やSUV、セダン、スポーツカーなど、それぞれのクルマは自社の歴史や伝統に裏打ちされたものであることがわかります。器用であるが故に、思いつくまま多種多様の商品を作り続けてきた国産メーカーとの違いはそこにあるようです。

 ブレがないことの魅力。それによる独自の文化の醸成。ここに価値を見出すユーザーがいる限り、輸入車デザインの魅力は発揮し続けると思えるのです。

こんな記事も読まれています

“直線番長”プジョー9X8、劣勢も決勝に自信「正しいアプローチかどうかは、レースで分かる」/ル・マン24時間
“直線番長”プジョー9X8、劣勢も決勝に自信「正しいアプローチかどうかは、レースで分かる」/ル・マン24時間
AUTOSPORT web
前年から運用方法が一部変更。2024年のル・マン24時間セーフティカールールをおさらい
前年から運用方法が一部変更。2024年のル・マン24時間セーフティカールールをおさらい
AUTOSPORT web
伝説の「6輪F1マシン」を生んだ小屋 70年前のティレル工場が移転保存 英国
伝説の「6輪F1マシン」を生んだ小屋 70年前のティレル工場が移転保存 英国
AUTOCAR JAPAN
JAFが義務化しているユニバーサルロゴの意味は? 実際にラリー車両に貼ってモータースポーツ参戦している人の声を聞いてきました
JAFが義務化しているユニバーサルロゴの意味は? 実際にラリー車両に貼ってモータースポーツ参戦している人の声を聞いてきました
Auto Messe Web
余裕と安心の「サイレント」スポーツ ベントレー 4 1/4リッター・ヴァンデンプラ(2) 創業者も認めた1台
余裕と安心の「サイレント」スポーツ ベントレー 4 1/4リッター・ヴァンデンプラ(2) 創業者も認めた1台
AUTOCAR JAPAN
ロールス・ロイス傘下の「ダービー」世代 ベントレー 4 1/4リッター・ヴァンデンプラ(1) 端正なコーチビルド
ロールス・ロイス傘下の「ダービー」世代 ベントレー 4 1/4リッター・ヴァンデンプラ(1) 端正なコーチビルド
AUTOCAR JAPAN
日産「新型“超凄い”スカイライン」まもなく登場! 420馬力の“史上最強”モデルはまさに「集大成」! もはや「次期型」に期待な“NISMO”実際どう?
日産「新型“超凄い”スカイライン」まもなく登場! 420馬力の“史上最強”モデルはまさに「集大成」! もはや「次期型」に期待な“NISMO”実際どう?
くるまのニュース
日本のキャンピングカーは仕上がりが違う! 知られざる「キャブコン」の製造工程とは
日本のキャンピングカーは仕上がりが違う! 知られざる「キャブコン」の製造工程とは
WEB CARTOP
首都高つながらない「関越道」どう行く? 渋滞を“まるっと避ける”マル秘ルートとは “練馬から正面突破”は最悪?
首都高つながらない「関越道」どう行く? 渋滞を“まるっと避ける”マル秘ルートとは “練馬から正面突破”は最悪?
乗りものニュース
テインの純正互換ショック「EnduraPro」シリーズに『カローラ』『シエンタハイブリッド』など6車種の適合が追加
テインの純正互換ショック「EnduraPro」シリーズに『カローラ』『シエンタハイブリッド』など6車種の適合が追加
レスポンス
メルセデスF1、トモダチ改造計画でW15を“ドライバーの味方”に「改善のためにマシンをいじめ抜く」
メルセデスF1、トモダチ改造計画でW15を“ドライバーの味方”に「改善のためにマシンをいじめ抜く」
motorsport.com 日本版
最高出力830PS、最高回転数9500rpm!フェラーリから自然吸気V12エンジン搭載モデル「12チリンドリ」が登場
最高出力830PS、最高回転数9500rpm!フェラーリから自然吸気V12エンジン搭載モデル「12チリンドリ」が登場
@DIME
高速道路で「人が旗振ってる!」意味わかりますか? 見かけたらそこは「危険」
高速道路で「人が旗振ってる!」意味わかりますか? 見かけたらそこは「危険」
乗りものニュース
軽自動車の「白っぽく見えるナンバー」なぜ増えた? 軽であること隠したい!? 導入7年「図柄入りナンバー」の現状は?
軽自動車の「白っぽく見えるナンバー」なぜ増えた? 軽であること隠したい!? 導入7年「図柄入りナンバー」の現状は?
くるまのニュース
61年の歴史で初 ハイブリッド化されたポルシェ改良新型「911」に熱視線! SNSでの反響とは?
61年の歴史で初 ハイブリッド化されたポルシェ改良新型「911」に熱視線! SNSでの反響とは?
VAGUE
【試乗】新型シトロエンC3は革命を呼びかけるヤバいクルマ! 日本上陸前に本国でBEVの「ë-C3」に乗った!!
【試乗】新型シトロエンC3は革命を呼びかけるヤバいクルマ! 日本上陸前に本国でBEVの「ë-C3」に乗った!!
WEB CARTOP
モーターマガジンMovie 週間視聴回数BEST5 プラス1(2024年6月9日~6月815日)
モーターマガジンMovie 週間視聴回数BEST5 プラス1(2024年6月9日~6月815日)
Webモーターマガジン
東急バス「バス以外の交通手段」に参入 チャリもクルマもライバルじゃない “相乗効果”狙う
東急バス「バス以外の交通手段」に参入 チャリもクルマもライバルじゃない “相乗効果”狙う
乗りものニュース

みんなのコメント

83件
  • レンジなんかともすると単純で安っぽく見えるラインだけどたった1本のプレスラインとバランスで引き算の美学になってる。あと面の作り方とか見せ方?路面に対してのパネルの角度なのか、プレスやパネル折り曲げのアールの作り方なのか、ペラペラに見えない。輸入車のデザインがみないいとは思わないけど、中韓のデザインはいいのが増えてきてるから日本頑張って。
  • 違いがわからないならは国産車に乗っとけ。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村