レッドブルのマックス・フェルスタッペンは、F1アメリカGPでのランド・ノリス(マクラーレン)とのバトルについて、コーナーを曲がるつもりはなかったという憶測に反論。また現在のレースガイドラインは過剰な規制だと語った。
フェルスタッペンとノリスはF1アメリカGPの終盤、3位を激しく争った。そしてバックストレートエンドのターン12に並んで進入した2台はコーナー外側にコースオフ。しかしこのタイミングで前に出たノリスがコース外走行でオーバーテイクしたとして、5秒のタイム加算ペナルティを受けた。
■ノリス、アメリカでのペナルティ裁定には未だ納得いかず「攻撃的だったのはフェルスタッペンの方だ。あれを避けるのは難しい」
ノリスはこのバトルについて、フェルスタッペンが「コーナーのエイペックス(頂点)の時点で先行するクルマがポジションを得る権利がある」とするレーシングガイドラインを逆手に取り、コーナーを曲がりきれないのを覚悟でノリスのインに飛び込んできた可能性を示唆した。
フェルスタッペンは彼の指摘に反論し、自分は常にコーナーを正しく回るつもりがあり、この件は単にふたりのドライバーが激しくレースをしたに過ぎなかったと述べた。
彼はさらに、ハードタイヤに苦しんでいたと付け加えた。フロントのグリップが落ち、ブレーキングでより慎重になっていたという。
「(エイペックスでの駆け引きについて)僕の心を読むことができるなんて、とても印象的だ。クレイジーだよ」
フェルスタッペンはそう皮肉たっぷりに語った。
「僕は常にコーナーを曲がろうとしているし、ショートカットを探そうとはしていない。だから、これには何と答えていいかわからない。僕たちはいつも、お互いにハードなレースをしたいと言ってきたんだ」
「第2スティントはかなり難しかった。フロントアクスルのグリップがかなり落ちてしまった。ブレーキングがとても難しくて、少しでも遅れるとロックしてしまう」
「僕にとっては簡単なことではなかった。全体的に見れば、僕達にとってはポジティブな週末だったと思う。でも、もちろん、もっとうまくやりたいこともいくつかあった」
「正直なところ、レースについては(優勝)争いに参加できると信じていたけど、そうではなかった。でも、少なくとも、僕たちが争いに戻れるかもしれないという有望な兆候を示すことはできたよ」
フェルスタッペンは、近年バトルのルールがあまりにも複雑になっているため、レース中にハンドブックが必要になったと冗談を飛ばした。
「常にクルマの中に本が必要な段階まで来ていると思う! この何年かで、もちろん本はかなり増えている」
「間違いなく規制は過剰だ。でももしルールを取り払ってまたインシデントがあったら、『ああ、もっとルールが必要だ! この件でもっと強力なルールが必要だ』となるからね……」
「それはいつも同じだ。以前はルールが少なかったかもしれないが、同じような議論があった。『これとこれについては(ルールを)強くする必要がある』ってね。いつも同じだ」
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