現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > こんなとこにも電気自動車の可能性! EVの普及で停滞気味だったクルマのデザインが一気に面白くなってきた

ここから本文です

こんなとこにも電気自動車の可能性! EVの普及で停滞気味だったクルマのデザインが一気に面白くなってきた

掲載 7
こんなとこにも電気自動車の可能性! EVの普及で停滞気味だったクルマのデザインが一気に面白くなってきた

 この記事をまとめると

■クルマにはいろいろな要素があり、安定期に入った分野も多い

一度見たら忘れられない! 歴史に残る「変顔」クルマ5選

■カーデザインもそのなかのひとつだった

■しかし電気自動車の発展により、新しいフェーズに入る可能性がある

 いま注目されるのはEVのデザイン!

 初代クラウンの発売は1955年だ。日本車はこの時代から本格的な普及を開始したから、今では70年近く進化を続けてきたことになる。

 クルマにはいろいろな要素があり、そのなかには、成長期を過ぎて安定期に入った分野も多い。そのひとつがカーデザインだ。過去を振り返ると、初代クラウンが発売された1950年代から1960年代は、デザインも急速に進歩していた。たとえばクラウンの初代(1955年)、2代目(1962年)、3代目(1967年)を並べると、フルモデルチェンジの度に外観が洗練されていく。初代と3代目の時間差は12年だが、外観はまったく違っていた。

 ところが6代目(1979年)以降は、フルモデルチェンジによる変化が小さくなり、9代目(1990年)以降は、ますます違いがわかりにくくなった。この後、15代目(2018年)では需要の低迷を受けてデザインを大きく変えたが、売れ行きは回復していない。

 またミニバンのアルファードで、初代(2002年)からデザインの変化を見ると、ボディ全体の形状はほとんど変わっていない。3代目(2015年)の現行型で目立って変わったのはフロントマスクだけだ。ミニバンはもともと、ボディサイズの割に可能な限り広い室内を得られるように開発され、もはや基本的なデザインは変えようがない。そのためにフルモデルチェンジで変化させるとしても、フロントマスクに留まる。

 この状況の中で、最近注目されるのは電気自動車だ。電気自動車では、駆動システムが異なるから、全長の割にホイールベース(前輪と後輪の間隔)を大幅に長くできる。

 フロントマスクのデザインも自由度が高い

 電気自動車では、エンジンを冷却するためのラジエターグリルも不要だから、フロントマスクも大幅に変えられる。たとえばbZ4Xのフロントマスクは、ボディの側面と同色のパネル面積が広く、ボートの先端のように見える。エンジンを搭載しない電気自動車の個性を表現した。

 これに比べて姉妹車のソルテラは、6ポイントのグリルを模したデザインだ。電気自動車の個性と併せて、スバル車の共通性も重視した。デザインが安定成長期に入り、フルモデルチェンジによる変わり映えは乏しくなったが、その一方でスバルのような生産規模が比較的小さなメーカーは「変えないこと」を生かしてブランドを表現する。そこでフロントマスクを思い切り変えられる電気自動車のソルテラも、スバルの特徴を表現している。

 難しいのは、個性の表現方法だ。統一されたブランド表現のインパクトが乏しいと、すべての車種の存在感が薄れ、埋もれた印象になる。初期のレクサスがそれで、海外を含めて売れ行きが伸び悩んだ。そこで2012年にフルモデルチェンジを受けたGS以降は、鋭角的なスピンドルグリルを採用している。

 これは一種の賭けだ。埋もれないようにするには、個性を強める必要があるが、失敗するとすべての車種が敬遠されてしまう。

 三菱は大胆にこの賭けに出た。ボディの側面がフロントマスクまで回り込み、顔をガードするダイナミックシールドを採用している。三菱はSUVの得意なメーカーで、この特徴を表現するのが、ヘルメットのようなダイナミックシールドのデザインだ。

 このフロントマスクが、2019年にデリカD:5のマイナーチェンジで採用されたときは、奇抜さに驚いた。しかし今ではeKクロスEVまで大半の三菱車に採用されて定着している。クルマのデザインが安定成長期に入ったからこそ、思い切ったデザインを採用して成功させると、メーカーやブランドのイメージを刷新することも可能になる。

 つまり電気自動車が普及する今後は、カーデザインが新しい段階に飛躍する絶好のチャンスになるわけだ。安定成長期に入っていたカーデザインが、再び面白くなる。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

態度を改めないと「免許返納です」傍若無人な“若者運転”が危険すぎる「5つの理由」って!? 事故を起こすのも当然! 未成熟な「ヤバすぎる運転」とは
態度を改めないと「免許返納です」傍若無人な“若者運転”が危険すぎる「5つの理由」って!? 事故を起こすのも当然! 未成熟な「ヤバすぎる運転」とは
くるまのニュース
27年ぶりにあの懐かしいスターレットが戻ってくる!? ヤリスより小さいリッターカーは2026年登場か!?
27年ぶりにあの懐かしいスターレットが戻ってくる!? ヤリスより小さいリッターカーは2026年登場か!?
ベストカーWeb
BMW「S 1000 XR」【いま新車で買える! 冒険バイク図鑑】
BMW「S 1000 XR」【いま新車で買える! 冒険バイク図鑑】
webオートバイ
快適さと使いやすさの最適解! 日産NV200バネットがベースのキャンパー
快適さと使いやすさの最適解! 日産NV200バネットがベースのキャンパー
月刊自家用車WEB
[大型ミニバン]頂上対決!? レクサス[LM]vsトヨタ[ヴェルファイア]約800万円の価格差はどこ?
[大型ミニバン]頂上対決!? レクサス[LM]vsトヨタ[ヴェルファイア]約800万円の価格差はどこ?
ベストカーWeb
破格の約90万円!! ダイハツ・[コペン]は今こそ買い時でしょ!
破格の約90万円!! ダイハツ・[コペン]は今こそ買い時でしょ!
ベストカーWeb
[BEV]計画着々と進行中!? トヨタが福岡県に[BEV]電池工場を新設
[BEV]計画着々と進行中!? トヨタが福岡県に[BEV]電池工場を新設
ベストカーWeb
モリゾウがトヨタを激励。豊田スタジアム新コースでの“人力パワー”に観客から拍手/WRC写真日記
モリゾウがトヨタを激励。豊田スタジアム新コースでの“人力パワー”に観客から拍手/WRC写真日記
AUTOSPORT web
アストンマーティン・ヴァルキリーのデビュー戦とふたりのドライバーが決定。IMSAはデイトナを欠場へ
アストンマーティン・ヴァルキリーのデビュー戦とふたりのドライバーが決定。IMSAはデイトナを欠場へ
AUTOSPORT web
「エニカ(Anyca)」サービス終了…カーシェアはどこへ向かうのか?
「エニカ(Anyca)」サービス終了…カーシェアはどこへ向かうのか?
ベストカーWeb
オジエが豊田スタジアムステージの苦手意識を明かす「僕たちはいつも遅い」/ラリージャパン デイ1コメント
オジエが豊田スタジアムステージの苦手意識を明かす「僕たちはいつも遅い」/ラリージャパン デイ1コメント
AUTOSPORT web
オヤジむせび泣き案件!! ホンダの[デートカー]が帰ってくるぞ!! 新型[プレリュード]は究極のハイブリッドスポーツだ!!!!!!!!!
オヤジむせび泣き案件!! ホンダの[デートカー]が帰ってくるぞ!! 新型[プレリュード]は究極のハイブリッドスポーツだ!!!!!!!!!
ベストカーWeb
ラリージャパン2024が開幕。勝田貴元が新レイアウトのスタジアムステージで3番手発進/WRC日本
ラリージャパン2024が開幕。勝田貴元が新レイアウトのスタジアムステージで3番手発進/WRC日本
AUTOSPORT web
N-VANより安い200万円以下!? スズキ新型[エブリイ]は配達業を助ける!! 航続距離200kmのBEVに生まれ変わる
N-VANより安い200万円以下!? スズキ新型[エブリイ]は配達業を助ける!! 航続距離200kmのBEVに生まれ変わる
ベストカーWeb
実録・BYDの新型EV「シール」で1000キロ走破チャレンジ…RWDの走行距離はカタログ値の87.9%という好成績を達成しました!
実録・BYDの新型EV「シール」で1000キロ走破チャレンジ…RWDの走行距離はカタログ値の87.9%という好成績を達成しました!
Auto Messe Web
8年目の小さな「成功作」 アウディQ2へ試乗 ブランドらしい実力派 落ち着いた操縦性
8年目の小さな「成功作」 アウディQ2へ試乗 ブランドらしい実力派 落ち着いた操縦性
AUTOCAR JAPAN
RSCフルタイム引退のウインターボトム、2025年は古巣に復帰しウォーターズの耐久ペアに就任
RSCフルタイム引退のウインターボトム、2025年は古巣に復帰しウォーターズの耐久ペアに就任
AUTOSPORT web
ハコスカ!? マッスルカー!?「ちがいます」 “55歳”ミツオカ渾身の1台「M55」ついに発売 「SUVではないものを」
ハコスカ!? マッスルカー!?「ちがいます」 “55歳”ミツオカ渾身の1台「M55」ついに発売 「SUVではないものを」
乗りものニュース

みんなのコメント

7件
  • 逆に、古い昭和の名車を電気自動車に改造する事で復活する動きもありますね。
    電動車なら、モーターとバッテリーと制御装置だけでいいので、
    非常にコストの掛かるエンジンやトランスミッションなどのレストアも不要ですし。
    早い話、大きなラジコン制作で完成です。

    色んな意味で、新たな可能性を秘めていますね、


  • ラジエーターが弱点のユーノスのデザインもEVなら丸々そのままでも大丈夫☆

    エンジンであの小さな開口部では、純正やのにフォグ搭載したら過熱気味になるという…
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

509.9575.9万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

48.0890.0万円

中古車を検索
クラウンの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

509.9575.9万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

48.0890.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村