豪華で快適な後部座席
text:Lawrence Allan(ローレンス・アラン)
【画像】新型メルセデス・マイバッハSクラス【GLSや標準のSクラスと写真で比較】 全163枚
translator:Takuya Hayashi(林 汰久也)
高級セダンの最高峰、新型メルセデス・マイバッハSクラスが発表された。後部座席の空間をより快適なものへと進化させている。
ベントレー・フライングスパーのライバルとして来年夏に発売予定のマイバッハSクラスは、中国、韓国、ロシアなど超高級フラッグシップモデルの需要が高まっている市場に向けて開発された。昨年はブランド初のSUV、メルセデス・マイバッハGLSが発表されている。
標準のメルセデス・ベンツSクラスのロング・ホイールベースよりも約180mm長く、全長は5469mmに達する。マイバッハは、これにより「後席に大きな利益をもたらす」としている。
しかし、アップグレードされたのは広さだけではない。独立したエグゼクティブシートが標準装備されており、背もたれなどを個別に調整できるようになっている。
また、フロントシートの背面に取り付けられたフットレストと電動で伸びるレッグレスト(先代モデルより50mm長い)により、「快適な寝心地を提供するリクライニングシート」を実現している。
さらに新機能として、レッグレストのマッサージ機能や、首と肩を温めるヒーターがオプションで追加。また、メルセデスのクーペやコンバーチブルに搭載されている自動シートベルト延長装置も後席に採用された。
また、ドライバーが操作できる電動アシスト式リアドアや、幅広い調整が可能なアダプティブライトも装備されている。
通常のSクラスと同じMBUXを搭載した5つのOLEDスクリーンから各機能をコントロールできる。ルーフライニングの3Dレーザーカメラにより、後席乗員の動きやジェスチャーを認識することも可能だ。
611psのV12ツインターボも導入
エクステリアでは、クローム仕上げのフィン、マイバッハの特徴である垂直方向のグリル、広いリアドアの採用により、標準のSクラスとの差別化が図られている。
Cピラーにはブランドのエンブレムが施されている。オプションで2トーンのカラーリングも選択可能だ。
英国では2種類のエンジンを導入する予定だ。503psを発揮するS 580の4.0L V8ツインターボと、611psを発揮するS 650の6.0L V12ツインターボだ。
その他の市場では、3.0L 6気筒ターボとトランスミッションに内蔵された電気モーターにより510psを発生するプラグイン・ハイブリッドも用意される。
全車にエアサスペンションと、路面検知機能E-アクティブ・ボディ・コントロールシステムが標準装備されている。オプションで後輪ステアリングも選択できる。
価格はまだ明らかにされていないが、V12エンジン搭載の先代モデルの価格からすると、ベースとなるV8モデルは15万ポンド(2070万円)を優に超える可能性が高いと思われる。
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