■令和に復活するなら1.6リッターターボ+4WDの「GRカルディナ」がイイ!
スバル「レガシィツーリングワゴン」の大ヒットをうけて開発されたトヨタのステーションワゴン「カルディナ」は、2007年に販売が終了しています。
しかし高性能なステーションワゴンを好むユーザーは今もSNSなどに散見され、復活を期待したいところ。いまカルディナが再登場するなら、どのようなモデルになるのでしょうか。
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いまから30年ほど前の1990年代、国内市場ではステーションワゴンが全盛でした。
話題の中心にいたのはレガシィツーリングワゴンでしたが、それに対抗するべくトヨタが投入したのがカルディナでした。
駆動方式はFFとフルタイム4WDを設定し、パワートレインは1.8リッターと2リッターの直列4気筒自然吸気ガソリンエンジンのほか、2リッターディーゼルなどもありましたが、2代目レガシィに誕生した最高出力250psのスポーツ4WDワゴン「GT」にはパワーで敵わず、初代モデルは苦戦を強いられました。
その後1997年に登場した2代目カルディナでは、最高出力260psを発揮する念願の2リッターツインカムターボ「GT-T」を発売。
続く3代目ではスポーツクーペ「セリカ」譲りのスポーツ4WD「カルディナ GT-FOUR」として勝負しましたが、すでに神話的な強さを誇っていたレガシィに、販売台数で敵うことはありませんでした。
ただトヨタ一強状態の現在であれば、トヨタはこのカルディナの“借り”を返すことができるはず。
では令和の世にカルディナが再び登場するのであれば、どのようなモデルになるのでしょうか。
現在トヨタには「カローラツーリング」というワゴンモデルがあります。
カローラツーリングは全幅1745mmほどのナローボディのため、快速ツーリングワゴンをつくるのであれば、全幅1850mmの4WDスポーツハッチ「GRカローラ」をベースに、ボディを延長してワゴン化するほうが手っ取り早いのではないかと筆者「自動車ジャーナリスト 吉川賢一)は考えます。
GRカローラは、ベースの5ドアハッチバック「カローラスポーツ」に対してフロントを60mm、リヤを85mmワイドトレッド化し、幅太のハイグリップタイヤ(235/40R18ヨコハマADVAN APEX V601)を装着しています。
鍛えられた筋肉のように膨らんだフェンダーなど迫力ある足回りは、カルディナ3代目に設定されていた高性能グレード「GT-FOUR」の次期モデルにも踏襲してほしいところです。
またフロントボンネットのエアダクトや、フロントフェンダー後方に空けたエンジンの熱の排出用ホール、パラシュート効果を抑制するためのリアバンパーに空いたスリッドなど、レース参戦車両からフィードバックした最新のエアロダイナミクスも、ぜひ次期カルディナ“GT-FOUR”に搭載してほしいアイテムです。
パワーユニットも、GRカローラのエンジンが良いでしょう。
GRヤリスの1.6リッター直列3気筒ターボエンジンからさらに32ps高められており、最高出力は224kW(304ps)/6500rpm、最大トルクは370Nm/3000-5550rpmのスペックを誇ります。
組み合わされるトランスミッションは8速AT、駆動方式はもちろん4WDとしてほしいところ。GRカローラはMT車のみですから、8速ATとすれば差別化ができます。
ただデザインはGRカローラの顔よりも、最新型のプリウス顔(ハンマーヘッドデザイン)をベースとしたスポーツフェイスのほうが適しているでしょう。
2023年6月に登場したスペシャルマシン「プリウスGRエディション」のステーションワゴンといった立ち位置が面白いかもしれません。
※ ※ ※
2024年現在、ステーションワゴンは輸入車メーカーにいまも多くラインアップされていますが、国産メーカーには、数えるほどしかラインアップされていません。
ステーションワゴン好きの筆者としては、国産車で選択肢が少ないことが残念でなりませんが、次期カルディナGT-FOURのような面白いモデルが登場すれば、再び盛り上がる可能性もあるはず。
復活してくれることを大いに期待したいです。
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