現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > ホンダと日産が経営統合を検討! あくまで立場は同等も「ホンダ主導」が見える会見

ここから本文です

ホンダと日産が経営統合を検討! あくまで立場は同等も「ホンダ主導」が見える会見

掲載 14
ホンダと日産が経営統合を検討! あくまで立場は同等も「ホンダ主導」が見える会見

 この記事をまとめると

■ホンダと日産が経営統合に向けた協議を正式に開始した

来るべき電動化の未来に日本の自動車メーカーが大きな一歩を踏み出した! 日産とホンダが「戦略的パートナーシップの検討」を発表

■三菱もホンダと日産の統合に加わるかどうかを検討している

■2026年8月にホンダと日産による共同持株会社の設立を目指す

 ホンダと日産が経営統合に向けて協議を開始

 日産とホンダが経営統合に向けた“協議を正式に開始”することについて基本合意書を締結。三菱自動車は、その経営統合へ参画・関与するか3社協業形態の検討に関する覚書を締結したことが、2024年12月23日夕刻に発表された。

 内々の話になるが、メディア向けに記者会見の案内が届いたメールのヘッダーでは「日産自動車、HONDA、三菱自動車」という3社の並びとなっていた。そのため、日産がリーダーシップを取るかのような第一印象もあった。

 しかしながら、記者会見が始まると、その印象はガラリと変わった。日産・内田社長、HONDA・三部社長、三菱自動車・加藤社長と案内どおりの並びで登壇すると、中央の三部社長が目指すべき経営統合の具体的な姿を示すなど、現時点では圧倒的にHONDAがリーダーシップを取っていることは明らかだった。ちなみに、記者会見の司会は本田技研工業の広報部が担当していた。これもHONDA主導なっていることを感じさせた。

 気をつけたいのは、今回のニュースについて、報道の見出しだけを見ていると、「ホンダと日産が経営統合を発表した!」と思ってしまうかもしれないが、そうではないということだ。あくまで2024年12月23日に、経営統合に向けた基本合意書を締結、協議していることを明らかにしたという段階である。

 ご存じのように、すでにホンダと日産は、電動化やSDVといった領域での協業を進めている。さらに仕向け地によってはラインアップの相互補完を検討することを発表している。その発展としての経営統合の検討であって、日産の経営的危機をホンダが救済するわけではない、というスタンスでホンダは臨んでいるという。

 現実的に、これだけの大企業がシナジー効果を実現するために、経営統合を検討するとなれば、サプライヤーを含めた検討が必要であって、ヘンなところから話が漏れてはいけないし、秘匿したままでは検討のスピードが上がらないということで、今回の発表になったといえる。

 なお、現時点で発表されているスケジュールは以下のとおり。

 最終契約書(株式移転計画含む)締結日 2025年6月(予定) 両社臨時株主総会開催日(本株式移転の承認決議)2026年4月(予定) 東京証券取引所上場廃止日2026年7月末~8月(予定) 本株式移転の効力発生日2026年8月(予定)

 経営統合してもホンダ・日産それぞれのブランドは存続

 ところで、SNSなどでは「日産とホンダでは被るラインアップが多く、シナジー効果が期待できない」といった批判もあるようだ。たしかに両社とも北米が主要市場であるし、日本では三菱を含めて軽自動車がライバル関係となっている。

 だが、いまラインアップが重なっているから効率が悪い……という判断をするのもミスリードになる。経営統合の検討というのは、そうした効率の悪い部分をどうやって解決できるかを検討することであり、そこにシナジー効果の目途が立たなければ、経営統合は進んでいかないだろう。なにしろ、あくまで検討段階であって、上で示したスケジュールもすべて予定となっている。統合してもうまくいかないと結論づけられれば、このプロジェクトがポシャってもおかしくない。

 冒頭で、三菱自動車がホンダと日産の経営統合検討へ参画・関与することの覚書も締結したことを記した。すでに日産と三菱自動車は幅広い領域で協業している仲であって、同じ日本の自動車メーカーとして、蚊帳の外というわけにはいかないというのは、多くのユーザーが感じていることだろう。

 しかしながら、各社のアライアンスや協業というのはほかにも広がっている。長年の関係もあり、日産はルノーとさまざまな領域で協同プロジェクトを進めている。ホンダにしてもGMとの協業を続けており、CR-V e-FCEVの燃料電池ユニットは、GMと共同開発したものであるのはご存じのとおりだ。

 もし、ホンダと日産が経営統合したとき、ルノーやGMとの関係はどうなるのか。記者会見において三部社長が説明した内容を整理すると、経営統合した場合でもルノーやGMとの関係を断ち切るわけではなく、緩やかなアライアンスを拡大していくという。

 自動運転や、そこに大きくかかわるSDVといった領域においてはスケールメリットを活かしてデファクトスタンダードを取ることは有利に働く。あくまで仮の話ではあるが、ルノー・日産・三菱自動車・ホンダ・GMにおいて、ユーザー利便性が共通するようなことになれば、世界的な自動車メーカーの勢力図は一気に書き換わるかもしれない。

 ところで、記者会見においてホンダと日産の共同持株会社についてはホンダ側が取締役の過半数を占め、トップもホンダが指名すると発表された。これは現時点での上場株式の時価総額(ホンダ:約6.74兆円、日産:約1.67兆円)の差を考えれば、資本主義においては当たり前の話である。

 ひとまずは、各社のブランドは維持するとされているので、ホンダが日産を吸収合併するような話ではないことも再確認しておきたい。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油7円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

11月の新車販売台数に異常アリ! 絶対王者のN-BOXが新機種JOYを加えても2カ月連続2位
11月の新車販売台数に異常アリ! 絶対王者のN-BOXが新機種JOYを加えても2カ月連続2位
WEB CARTOP
ホンダと日産の経営統合話の賽は投げられた 気になるホンハイの動き
ホンダと日産の経営統合話の賽は投げられた 気になるホンハイの動き
Auto Prove
日産/ホンダ 経営統合に向け、検討へ 共同持株会社設立に前進
日産/ホンダ 経営統合に向け、検討へ 共同持株会社設立に前進
グーネット
【噂が早くも現実に】ホンダ、日産、三菱が経営統合に向けた協議開始
【噂が早くも現実に】ホンダ、日産、三菱が経営統合に向けた協議開始
AUTOCAR JAPAN
【ホンダ】日産との経営統合に向け検討を開始/1月末めどに「方向性を見出す」
【ホンダ】日産との経営統合に向け検討を開始/1月末めどに「方向性を見出す」
バイクブロス
ホンダと日産が経営統合に向けた検討に関する基本合意書を締結。三菱も参画・関与の可能性を検討
ホンダと日産が経営統合に向けた検討に関する基本合意書を締結。三菱も参画・関与の可能性を検討
Webモーターマガジン
【23日17時から会見!】ホンダ・日産「経営統合」か? 新社名「ホッサン」も現実味? クルマやディーラーは? 消費者への影響いかに… 三菱も合流で「世界第三位グループ」も実現か
【23日17時から会見!】ホンダ・日産「経営統合」か? 新社名「ホッサン」も現実味? クルマやディーラーは? 消費者への影響いかに… 三菱も合流で「世界第三位グループ」も実現か
くるまのニュース
日産自動車と本田技研工業が経営統合に向けた検討に関する基本合意締結を正式発表。今後三菱も参画検討
日産自動車と本田技研工業が経営統合に向けた検討に関する基本合意締結を正式発表。今後三菱も参画検討
AUTOSPORT web
ホンダ・日産が2026年8月の経営統合へ向けての検討へ基本合意 三菱は2025年1月末に検討結果発表へ
ホンダ・日産が2026年8月の経営統合へ向けての検討へ基本合意 三菱は2025年1月末に検討結果発表へ
ベストカーWeb
ホンダと日産、経営統合へ協議開始 「資本の論理」で主導権はホンダ ブランドは継続
ホンダと日産、経営統合へ協議開始 「資本の論理」で主導権はホンダ ブランドは継続
日刊自動車新聞
業績悪化の日産とホンダ主導で統合協議、三部社長は「日産救済」を否定[新聞ウォッチ]
業績悪化の日産とホンダ主導で統合協議、三部社長は「日産救済」を否定[新聞ウォッチ]
レスポンス
日産・ホンダ・三菱が経営統合、本格検討へ「共同持株会社」26年8月を設立へ 3社で「電動化・知能化」を目指す それぞれのブランドは「存続」する方針
日産・ホンダ・三菱が経営統合、本格検討へ「共同持株会社」26年8月を設立へ 3社で「電動化・知能化」を目指す それぞれのブランドは「存続」する方針
くるまのニュース
ホンダ・日産統合、どうする?「ケイレツ」再編、「泣き所」の中国事業[新聞ウォッチ]
ホンダ・日産統合、どうする?「ケイレツ」再編、「泣き所」の中国事業[新聞ウォッチ]
レスポンス
日産自動車、本田技研工業、三菱自動車、3社協業の検討を開始!
日産自動車、本田技研工業、三菱自動車、3社協業の検討を開始!
AUTOCAR JAPAN
ルノー、ホンダと日産の経営統合協議にコメント「あらゆる選択肢を検討する」
ルノー、ホンダと日産の経営統合協議にコメント「あらゆる選択肢を検討する」
日刊自動車新聞
日産とホンダ、2026年8月に経営統合へ。ここに三菱も加わる? 3社協業形態の検討に関する覚書を締結
日産とホンダ、2026年8月に経営統合へ。ここに三菱も加わる? 3社協業形態の検討に関する覚書を締結
motorsport.com 日本版
東南アジアでは珍しい自国自動車ブランド「プロトン」「プロドゥア」をもつマレーシア! どちらも「どこかで見たような……」なクルマが多いワケ
東南アジアでは珍しい自国自動車ブランド「プロトン」「プロドゥア」をもつマレーシア! どちらも「どこかで見たような……」なクルマが多いワケ
WEB CARTOP
「ホンダと日産の経営統合」報道をめぐりSNS激震、「社風が水と油」など厳しい意見も
「ホンダと日産の経営統合」報道をめぐりSNS激震、「社風が水と油」など厳しい意見も
レスポンス

みんなのコメント

14件
  • yus********
    ホンダが主導じゃなきゃこの経営統合は失敗するでしょ。
    私はあの会見を見ていて思いましたが、
    日産の内田さん、あくまで立場は同等と胸を張って言っていましたが、どの立場で言ってるの?
    日産をこんなに低迷させた原因が自分達にある事を全く理解していないように感じました。
    経営統合が決まったら自ら退陣して役員も全て入れ替え、ホンダに従うくらいの気持ちが無ければ日産は変われませんよ。
    あの日の発言を聞いていて日産が回復してこない理由がよくわかりました。
    そして、これは無理だなとも感じました。
    あのような態度で貫くならば、ホンダはこの経営統合は破棄すると思いますよ。
    そして日産は台湾企業に買収されておしまいですね。
  • zr7********
    とりあえず日産傾かせた連中が一掃されるかどうかじゃない。
    のうのうと居座ったら上手く行く可能性も内部からまた潰れそう
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

809.5万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

30.5438.2万円

中古車を検索
CR-Vの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

809.5万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

30.5438.2万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村