平成生まれだけど昭和のB110ダットサン サニーにゾッコン!
時は1960年代、乗用車市場が急速に拡大していった高度経済成長期に登場し、クルマ文化の大衆化に寄与したモデルが日産の初代ダットサン「サニー」でした。続く2代目B110型サニーは、マイカーブームの幕を開き、ファミリーカーという言葉を身近なものとしました。そんなダットサン サニーにひと目惚れして愛車に迎えたのは、平成生まれで現在33歳の藤村優気さんです。ザ・昭和の大衆車とどのような旧車ライフを送っているのか伺ってみました。
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当時のライバル車はトヨタ カローラ
2代目B110型ダットサン サニーは、CMではライバル車よりも豊かなクルマであることをアピールするべく「隣のクルマが小さく見えます」というキャッチフレーズを採用して話題を集めた。この「となりの車」とは、当時ライバル車だったトヨタ「カローラ」のことを指しているが、このライバルの存在があったからこそ、サニーとカローラはより良い進化を遂げ、双方で意識しあいながらモデルチェンジを繰り返し、次世代へと向けて大衆車はこうあるべきという基盤作りに貢献した。
ここで紹介する2代目B110サニーのオーナー、藤村優気さんは平成生まれの現在33歳。これまでの車歴は走ることが大好きという理由から、ホンダEF型「シビック」、EK型シビック、BMW「3シリーズ」などに乗ってきたという。
年齢的にも車歴的にもあまり旧車とは縁のない流れだが、じつは昔から気にはなっていたらしく、自らの愛車遍歴の中にいつかは旧車を加えたいという想いをずっと持っていた。そんな時に偶然、近所のクルマ屋さんに下取りに入ってきたB110ダットサン サニーを発見。ザ・昭和の大衆車のルックスにひと目惚れしてしまい、当時乗っていたBMW 3シリーズを下取りに出して即購入を決めたという。
いじりすぎは禁物を信条とするモディファイのポイントは?
クルマの年式は藤村さんが生まれる20年以上も前のモデルにもかかわらず、前のオーナーが丁寧にメンテナンスをやってくれていたおかげで、傷みも少なく、エンジンを含めた内燃機系、駆動系、サスペンション等はまったく問題なく良好。すでに所有して2年になるそうだが、大きなトラブルに遭遇することもなく、とても豊かな旧車生活を送っているということだった。
購入当初、旧車はできる限りオリジナルで乗りたいと考えていたが、毎日のようにクルマを眺めていると、次第に走り屋的な発想が湧き出て、あそこをこうすれば、とか、もう少しをここを、なんてクルマいじりを楽しみたい気持ちに駆られるようになる。ただ、いじりすぎは禁物ということで、あくまでもライトモディファイとして純正に戻せる範囲で旧車チューンを楽しむことにしたそうだ。
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2個で4万円超のフェンダーミラー
現在の仕様は、フロントバンパーは純正のまま、レーシングスタイルとしてチンスポを追加するが、この部分はあまり主張させたくないという理由から、できる限り小型でコンパクトなスポイラーを選んでセットした。また、ミラーはB110サニーの上級グレードGX専用フェンダーミラーに交換。これがどうしても欲しくてネットで探しまくって購入したが、その値段はなんと2個で4万円以上もしたというから驚きだ。
外装はボンネットの傷みが激しかったのでFRP製に交換。さらに、暗いシールドビームのヘッドライトを明るいライトに交換。ここもオーナーこだわりのポイントで、ちょっとヤンチャな雰囲気を醸し出すべくマーシャルを選択したという。
それ以外では13インチのRSワタナベ8スポークもこだわりだ。このホイールにはさまざまなタイプが存在しているが、藤村さんが選んだのはオフセットが小さめのAタイプ。そして、純正マットブラックを剥離処理し、マツダ純正ブラックをベースに光沢感を引き出す加工をホイールに施して再ペイントしたことが自慢。このB110サニー専用で合わせたお気に入りポイントということだった。
ブレーキがプアすぎて怖かった
若干低い車高は購入時に装着してあった車高調キットによって程よい感じに下げている。基本的にサスペンションやアームについては購入時のままだが、初めて乗った時にブレーキがプアすぎて怖かったので、ドラム式を廃止し、前後ともAE86用ディスクブレーキ化させることで強化していた。
基本的に、大きな変更を加えずに気になる点にさりげなくアフターを加えて末永く楽しめる旧車ライフを楽しむ藤村さん。今後の予定を聞いてみると、やりたいことはマフラーの交換程度で、それ以外は今のところ考えていないということだった。
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