6月15日土曜日の16時(日本時間23時)にスタートが切られた2024年WEC世界耐久選手権第4戦『第92回ル・マン24時間レース』の決勝は、折り返しとなる12時間が経過。レースの後半戦に移るこの段階ではTOYOTA GAZOO Racingの8号車トヨタGR010ハイブリッド(セバスチャン・ブエミ/ブレンドン・ハートレー/平川亮)が総合首位に立っている。2番手は6号車ポルシェ963(ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツ)、3番手は小林可夢偉組7号車トヨタGR010ハイブリッド(TOYOTA GAZOO Racing)だ。
序盤の降雨と、これにともなう各チームのタイヤ選択により動きを見せたレース展開は、その後しばらく落ち着いたものとなっていたが、スタートから6時間を迎える直前に降り出した雨がふたたびトラックと各チームのピットに慌ただしさをもたらした。
【途中経過】2024年WEC第4戦/第92回ル・マン24時間 決勝12時間後
まず動いたのは2号車キャデラック、6号車ポルシェ、12号車ポルシェらで、スリックからレインタイヤへと交換。続いてトップを走る83号車フェラーリや4番手につける8号車トヨタも雨用のタイヤに交換していく。
一方、雨が降り出したまさにその瞬間にルーティンのピットタイミングを迎えた50号車フェラーリは、新品のスリックタイヤでコースイン。タイヤを履き替えることはせず濡れた路面のなかで耐える展開に。また、フェラーリAFコルセの姉妹車51号車フェラーリは雨がすぐ止むとの判断でスリックからスリックへの交換を選択した。
この雨のなかでは95号車プジョーや宮田莉朋からマルテ・ヤコブセンに代わった37号車オレカ(クール・レーシング)のスピンがあり、60号車ランボルギーニが第2シケインで起こした単独クラッシュではフルコースイエロー(FCY)が入った。
このFCYが解除になるタイミングでは、ポルシェカーブの出口で46号車BMWと23号車オレカが接触。LMP2カーをプッシュしてしまったBMWをドライブしていたマキシム・マルタンに警告が与えられた。この頃には路面が乾きはじめ83号車フェラーリや8号車トヨタなど、雨でタイヤを換えたチームがドライタイヤに戻していく。
スタートから6時間35分後、ミュルサンヌコーナーの手前でドリス・ファントールの15号車BMWがクラッシュを喫する。トラフィックをかわしていくなかで首位83号車フェラーリがわずかに接触した。アクシデントの直後から車両回収およびガードレールの補修のため、今大会初のセーフティカー(SC)が導入される。
SCランは1時間半にわたって続き、スタートから8時間08分後にリスタートが切られた。9時間目に入る前にはふたたび雨が降りはじめたため、このリスタートのタイミングで多くのマシンがタイヤ交換のためピットへ。上位陣では2番手を走る5号車ポルシェがステイアウト。後方に下がっていた311号車キャデラックも形勢逆転を狙ってステイアウトを選択するが、序盤の雨とは異なり今回は雨量が多くこの戦略は裏目に。両車ともトップ10圏外へと下がることとなった。
その後、5号車ポルシェをかわしてふたたびトップに立った83号車フェラーリのロバート・クビサに、15号車BMWとの接触に対する30秒のストップ&ゴーペナルティが下り、平川の8号車トヨタが首位に浮上する。姉妹車7号車トヨタも3番手にポジションアップ。トヨタ勢の間には6号車ポルシェがつけた。83号車フェラーリは、30号車オレカが白煙を上げてストップしたために出されたスローゾーン(SZ)が消えないうちにペナルティを消化したが、6番手に順位を下げている。
10時間目に入ってまもなく2号車キャデラックと51号車フェラーリが先陣を切ってスリックタイヤに履き替えた。ハイパーカーの上位陣は続々とこの動きに続きピットアウト後はセバスチャン・ブエミ駆る8号車がトップ。これに6号車ポルシェが迫り、10秒ほど後方に小林可夢偉が乗り込んだトヨタ7号車が続く。
11時間目に入ってもトップ3のオーダーは変わらないが、6号車ポルシェと7号車トヨタのギャップが50秒近く拡がった。また4番手を争う50号車フェラーリ、2号車キャデラックのトップとの差は1分30秒程度から2分台となる。これは首位8号車トヨタと2番手のポルシェがピットイン時にスローゾーンの恩恵を受けたためだ。
前半最後の1時間に入るとアルナージュ先~ホームストレートの区間からふたたび雨が降り始める。この天候変化に対し上位では4番手以降の2号車キャデラック、50号車フェラーリ、51号車フェラーリがいち早く反応。翌周にトップ3がピットに入りレインタイヤでコースに戻った。ピットアウト後は50号車フェラーリが4番手に浮上し、LMP2カーのストップのために導入されていたFCYからリスタートが切られると、同車と首位8号車トヨタとのタイム差が1分40秒ほどに縮まった。
スタートから11時間45分後、雨が強くなったため2度目のSCが導入される。首位を走る8号車トヨタはここでピットイン。ステイアウトした6号車ポルシェが一時的にトップに立ったが、その6号車も2周後にピットに入ったため再度8号車がレースリーダーとなりポルシェ6号車が2番手、3番手には8号車の翌周にピットインした7号車トヨタがつけている。フェラーリの最上位は4番手の50号車、これに2号車キャデラックが続いている。
LMP2クラスはクール・レーシングの37号車オレカが一時クラス首位に立ったが、宮田莉朋のアウトラップでのスピンもあり後退。その後はプロ・アマクラスエントリーの183号車オレカ(AFコルセ)が首位に立っている。37号車も12時間目の雨中のピットストップで4番手から順位をひとつ上げ、さらにSC中に先行車がピットに入ったことで2番手に浮上した。この2台の後ろにつけるのはディフェンディングチャンピオンの34号車オレカ(インターユーロポル・コンペティション)だ。
LMGT3クラスは、トップを走っていた46号車BMWが単独アクシデントによって姿を消したのち、レース折り返しの直前までワン・ツーを築いていたマンタイ勢がSC中にピットインしたことで59号車マクラーレンがクラストップに。
ウォームアップ走行でのアクシデントによりピットスタートとなったものの首位を走る時間帯もあった78号車レクサスを間に挟み、佐藤万璃音と濱口弘の95号車マクラーレンがクラス3番手につけている。この他の日本勢は、星野敏組777号車アストンマーティン(Dステーション・レーシング)が13番手、小泉洋史組82号車シボレー・コルベットZ06 GT3.R(TFスポーツ)は17番手、12時間の直前まで5番手につけていた87号車レクサスは、ピットレーン速度違反とSZの違反でペナルティを受け8番手に順位下げている。
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みんなのコメント
ヤフーがアホ過ぎる。それも肝心な途中経過なんて
一度も出ていなかったのに、無能ヤフーよ!