1000万円超えのSクラスが50万円!? 格安外車のススメと注意点

　メルセデスベンツの最上位に位置するSクラス。誰もが認める超高級車であり、新車であれば1378万円～という超高額車である。そんな高級車もいずれは中古車となり、その後は格安車に!!。でもでも腐ってもSクラス。いくらの予算でどのくらいのモデルがゲットできるのか!?

文：奥津匡倫／写真：奥津匡倫、メルセデス・ベンツ

■一番安いのは4代目（W220型）で6気筒モデル!! 価格は30万円

W220は6気筒のS320（前期モデル）が880万円、V8のS500（後期最終）で1300万円。販売台数では歴代3位の人気モデルだった

　複数の中古車検索サイトで探してみたところ、もっとも安く買えるSクラスは4代目、W220だった。W220は1998年～2005年まで生産、販売されており、現時点で最新のものでも18年落ち。

　もっとも安いタマでは30万円台から見つかったが、その価格帯で買えるものは6気筒モデル（S320など）。V8モデルもターゲットにできる。

　どうせこれだけ安いのだから、W220を選ぶなら迷わずV8モデルを狙いたい。もともとの台数が少ないこともあるのか、V12モデルは見つからなかった。W220は恐らく今が底値だと思うので、人生最後のV8エンジンのつもりで選んでも損はない。

■5代目（W221型）も50万円台!! まだまだ現役感満載なのもイイ

W221はS350が987万円でスタートしたが、後期最終型では1085万円まで価格が上昇。V8のS550の後期最終モデルは1545万円だった

　W220は古臭くてイヤだ!!  という人には、その次のモデル、W221も50～60万円くらいから見つかる。2013年まで販売されていたので、W220に比べるとずっと“最近のクルマ”というイメージだ。

　まだそこまで古臭く見えない（と思う）ので、格安で高級車を楽しみたいという人にはピッタリなのではないだろうか？

　まだ、そこまで古くないこともあってか、100万円未満で買えるのはもっぱら6気筒のS350が中心。V8搭載モデルとなると120万円くらいがスタート価格となる。もちろんそれでも十分安いのだが。

　逆に、もっとも高いもので400万円弱といったところ。そのあたりになると、走行距離も少なく中古車の条件としても悪くないものとなる。普通に乗れる高級車として、この手もアリか!? ちなみにW221でもV12搭載車は見つからなかった。

■格安高級車を買うなら覚悟も必要!? 安くても修理代は高級車価格

　超高級車のメルセデスSクラスも50万円台で買えてしまうのは間違いない。でも、そこは格安車であるからして、中には状態が悪いものもある可能性も十二分にある。

　それを承知の上で買うならいいが、何もせず乗りたいという人にはリスクがある可能性があることも知っておいた方がいいだろう。

　何しろ元は1000万円を超える超高額車だ。何かあると新車価格相応の費用が掛かることは間違いない。ひとまず購入前にはきちんと状態をチェックするか、しっかり覚悟を決めるようにしたい。

　かつて高級車というと、マルチシリンダーの大排気量エンジンを搭載しているのが当たり前だった。

　しかし、今ではハイブリッドが当たり前で、組み合わされるエンジンは小排気量であることも珍しくない。加えてEV化だ。メルセデスはその急先鋒ともいうべきメーカーである。

　そんな世の中の流れに寂しさを覚えるクルマ好きもいると思うが、大排気量の内燃機関を楽しめる時間も残り少なくなりつつある今、大排気量エンジンが贅沢の象徴だった時代のモデルを楽しむのも悪くないだろう。少ない出費でそれができるのだから。リスクがあるかもしれないが……。

Comments

一部の車種以外の輸入車ってそんなもんだよ。
リセールを気にして買う車じゃない。

中古外車って安く買えるけど、整備や修理費用、維持費まで安いわけじゃないんだよねぇ。