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2代目が登場してもなお人気! ダイハツ・初代コペンの魅力に迫る

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2代目が登場してもなお人気! ダイハツ・初代コペンの魅力に迫る

 この記事をまとめると

■コペンはダイハツの軽スポーツカー

超希少!軽自動車のクーペ、ダイハツ・コペン クーペについて改めて振り返る

■いまなお高い人気を誇る初代モデルを紹介

■中古相場についても解説する

 開発チームの強い思いが形となった初代コペン

 2代目となる現行コペンが現在も販売されているなか、初代コペンの人気もいまだに高いままファンの心を引きつけています。

 着せ替えボディや多彩なバリエーションを備えた現行型とは一味違う初代コペン。人気が高い理由を検証していきましょう。

 いまなお高い人気を誇る初代コペンとは

 軽自動車でありながら電動格納式ハードトップを備えた2シーターオープンカーとして2002年にデビューした初代コペン。

 バブル経済に湧いた1990年代初頭にデビューしたホンダ・ビートやスズキ・カプチーノ、オートザム(マツダ)AZ-1ら軽スポーツはとっくに消滅し、他に軽自動車でライバルが存在しないなか登場した初代コペン。デビュー時は大きな話題となったことは言うまでもありません。

 1999年に開催された東京モーターショーに出展された初代コペンの存在を示唆するコンセプトカー「KOPEN」が大きな反響を得たことが市販化へ動いたのは事実ですが、当初はオープンループを売りにしたスペシャリティ路線で発売する予定だったといいます。

 しかし開発チームの「コペンはスポーツカーとして世に送り出したい」との強い思いが形となり、市販時には軽オープンスポーツカーとしてデビューしました。

 初代コペンは個性的な見た目や他の軽自動車とは違う高いクオリティ、操ることが楽しい走行性能、なにより電動格納式ハードトップを備えたことなどで人気車種となり、デビューから10年間というロングライフを全うし2012年に生産終了。

 初代の生産終了から約2年後の2014年に2代目コペンが登場し、現在まで販売されています。

 ティアドロップシルエットを採用したエクステリア

 初代コペンがいまでも高い人気を得ている一番の要因がエクステリアデザインにあることは、多くの人が共感するところでしょう。

 デザインの特徴はボディ全体を「お椀をふせたような」丸い造形で構成したこと。

 この丸みを帯びた愛嬌あるデザインについてダイハツは“ティアドロップシルエット”と呼びましたが、ウェッジシェイプを採用したスポーツカーとは一線を画すものです。

 意図的なデザイン戦略は、初代コペンをスポーツカー好きだけでなく幅広いユーザーから興味を持ってほしいとの願いから採用した造形でした。

 ただティアドロップシルエットは初代コペンの登場前にも、1992年に発売した軽スペシャリティカーのオプティや、東京モーターショーに出展した「X-021」、「パーソナルクーペ」、「FR-X」などのコンセプトカーなどに採用していました。

 ティアドロップシルエットがコンパクトカーよりひとまわり小さい軽自動車でも存在感を発揮できるデザインだったことも、初代コペンに採用された理由のひとつです。

 発売後にメディアに公開されたアイディアスケッチを見ると、開発当初からティアドロップシルエットありきで展開されていました。

 個性的で愛くるしいティアドロップシルエット採用した初代コペンは、デザイナーが意図したようにスポーツカー好きはもちろん、老若男女、性別問わずに大きな支持を集めました。

 デザインだけが人気を集めた理由ではないですが、約10年販売された初代コペンは国内で約5万8000台が販売されるほどの人気車種となっています。

 軽自動車で初採用の電動開閉式ハードトップ

 初代コペンの大きなトピックスといえば軽自動車で初めて電動開閉式ハードトップ“アクティブトップ”を採用したことでしょう。

 電動モーターによりトップの開閉機構を油圧でコントロールするアクティブトップは、ルーフの開閉を20秒ほどで完了。現在販売されているロードスターRFの開閉時間が10秒弱なことに比べるとやや遅く感じますが、当時としてはもっとも早く操作可能な電動開閉式ハードトップ採用車でした。

 その当時、4代目ソアラにも電動格納式ハードトップが装備されていましたがそちらは複数のモーターを用いて制御する方式を採用。コペンが油圧式の電動格納機構を採用した理由はコストが大きな理由でしたが、オイルの圧力を機構全体に行き渡らせることなど難題も多く、開発に苦労したといいます。

 しかし、構造自体を開発中に何度も見直し、生産時には少量生産に特化したラインで職人が組み立てることなどでアクティブトップを世に送り出すことができたわけです。

 このアクティブトップ搭載が初代コペンの大きな特徴であることは間違いないのですが、意外と知らない方も多いのが電動式ではない脱着式デタッチャブルトップ仕様も用意されていたこと。

 また樹脂製ルーフを備えたデタッチャブルトップ仕様とアクティブトップはルーフ開閉方法の違いだけでなく、足回りもなども異なっていました。

 デタッチャブルトップ仕様はスポーツチューンが施されたサスペンションを装備するなど、走りを重視したモデルとして位置づけられていたのです。

 ただデタッチャブルトップ仕様はトランク容量がアクティブトップより大きかったことで、走りを重視するユーザーだけでなく、ユーティリティを重視する一部ユーザーにも選ばれていたようです。

 とはいえ樹脂製とはいえそのルーフは重く、また大きいため置き場所にも困ること。また、ルーフを外した場合は雨を凌ぐことができる装備がないため、オープン走行をメインに楽しむユーザーはアクティブトップ一択でもありました。

 運転の楽しさと機能性を両立した軽スポーツカー

 操る楽しさを実現したエンジン&ボディ

 初代コペンのプラットフォームはミラ(6代目)をベースに前後サスペンション、ブレーキなど走行性能向上に必要なパーツはほぼすべてが改良されて装備されました。

 具体的にはブレーキの大径化、フロントサスのロアアームやスタビライザーのチューニングを変更、リヤサスのセッティングを見直すことなどですがこれらの改良によりミラをベースとしながらも機敏なハンドリングを実現するなど、軽スポーツカーとしてクルマを操る楽しさを備えていたのです。

 またオープンカーとしてボディの強化も当然のように行われました。

 アンダーフロアには補強材がこれでもかというほど張り巡らされ、ボディ後部やリヤサス取付部にも剛性を高めるためのパーツが装着されています。

 初代コペンに搭載されていたパワーユニットはJB-DET型660ccターボ付き直4エンジン。

 最高出力64馬力を発揮するこのエンジンは、その当時、販売されていた2&3代目ムーヴなどに搭載されていましたが、シャシー同様、コペンに搭載するにあたり大きく手が加えられました。

 ターボチャージャーのタービン(のブレード)やコンプレッサーを専用設計とし、排気マニホールドなどデュアルフロー方式にするなどの改良を施したことで低中回転域でのトルクが向上。アクセルレスポンス速度が大幅に増しています。

 内装や装備、ユーティリティ

 エクステリアデザインにはティアドロップスタイルを採用した初代コペンは、幅広いユーザーに親しみを持たれることを目的にしていましたが、インテリアも万人受けを大きなテーマとしていました。

 メーターパネルはスポーツカーらしい3連バイザーを採用したものの、ダッシュボードなどのオーソドックスなデザインでまとめられましたが、素材は軽自動車の粋を超えた上質なものを採用。組み付け精度にもこだわりパネルのチリ合わせも軽自動車の水準を大きく超えていました。

 また運転席に座ると「地面との高さが変わらないじゃん!」と思うほど低い着座位置に驚くユーザーも多かったといわれています。初代コペンのヒップポイント地上高はなんと410mm。現行タントが700mmですから、その低さがイメージできるでしょう。

 また初代コペンにはオープンカーには必須な風対策や防犯対策に効果的な装備も施されています。

 風の巻き込みを防止するウインドディフレクターやウインドバイザーを標準装備。

 グローブボックスやコンソールボックスはキー付きで、エンジンフードオープナーはグローブボックス内、フューエルリッドオープナーはグローブボックス内に配置されていました。

 その他、初代コペンの特徴としてトランクルームが広いことが挙げられます。

 アクティブトップのルーフを閉めた状態だと9.5インチのゴルフバッグを積載することも可能でした。ただし当然ですがルーフを開けた状態ではハードトップルーフが収納されるためトランクに荷物を積むスペースはほぼなくなります。

 初代コペン進化の歩み

 2002年にデビューした初代コペン。生産が中止された2012年まで改良やマイナーチェンジが実施され、次々と特別仕様車が発売されていきました。

 2003年7月にカラーオーダーシートが選択可能となるメーカーオプションを設定。同時に発売1周年を記念した特別仕様車「ファースト・アニバーサリーエディション」を発売。

 2004年6月には発売2周年を記念した特別仕様車「セカンド・アニバーサリーエディション」が発売。シートヒーター付きレカロシートが施されていました。

 2006年6月にはアルカンタラ生地のレカロシートなどを装備した特別仕様車「アルティメット・エディション」を発売。

 2007年9月には「アルティメット・エディションII」が発売され、「アルティメット・エディション」の装備を受け継ぎつつ、ブラックメッキフロントグリルなど多くの装備が追加されています。

 2008年12月には脱着式オープニングカバーを標準装備とするなどの一部改良を実施。

 2009年9月には「アルティメット・エディションII」をベースに装備を変更した特別仕様車、「アルティメット・レザーエディション」が発売されました。

 2010年8月にはプロジェクター式ディスチャージヘッドランプ、シートヒートなどを標準装備とする一部改良を実施。同時に特別仕様車「アルティメット・エディションS」を設定しています。

 すでに8月末で生産終了ことがアナウンスされていた2012年4月には特別仕様車、「10thアニバーサリー・エディション」を発売。このモデルが初代コペン最後の特別仕様車となりました。

 初代コペンの中古相場

 ちょっと古い国産スポーツカーの価格が高騰する状態が続いていますが、初代コペンもその流れを受け中古相場は高めで推移しています。

 執筆時の中古相場は25~250万円。価格が安いモデルは15~20万kmほど走行している車両が大半で、200万円を超える価格がつく車両は2012年に最後の特別仕様車として発売された「10thアニバーサリー・エディション」も少ないですが存在します。

 現行モデルがラインアップされていますが、初代コペンとのファンとは異なっていることもあり、中古車価格は今後も高値で推移していくことが予想されます。

 まとめ

 スーパーハイトワゴン全盛のなか、いまだに人気が高い初代コペン。人気の理由はいくつもありますが、とくに今見ても新鮮で古さを感じないエクステリアデザインは魅力だと感じます。

 この先、10年、20年経ってもこのデザインの魅力は衰えることがないと思われるため、初代コペンの人気はこの先も続いていくことでしょう。

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みんなのコメント

22件
  • 先代コペンは中古車の玉数が豊富なのが良いね、俺もおもちゃ代わりに買って乗っている。MTの方が楽しいのは十分承知だがATの方が荒れていない中古車が多い。安いATの中古車でもMTモードを上手く使えば十分楽しいよ。
  • 可愛いしスポーティ。この秀逸なデザインを何で変えるかな?
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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