2020年12月11日日本時間18時(現地13時)、F1第17戦アブダビGPがフリー走行で開幕する。チャンピオンシップ争いもほぼ決し、ドライバー、チーム同士の純粋なバトルが見られそうだ。シーズン終盤に向けて速さを増してきているホンダは最終戦をどう戦うのか。ドライバーのコメント、直前情報をもとに予測してみよう。なお、前戦サヒールGPを欠場したルイス・ハミルトンがアブダビGPから復帰できる見込みとなったという情報も入っている。
過去3勝を挙げるなどレッドブルが得意するサーキット
3月にメルボルンでの開幕戦が直前で中止となり、7月からの5カ月半で17戦という超過密スケジュールで行われてきた2020年のF1シーズンも、今週末のアブダビで最終戦を迎える。
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前戦サヒールGPでは、王者ハミルトン欠場という異例の事態の中、優勝を狙ってスタートしたホンダ勢は運に翻弄されてしまう形となってしまった。今シーズンは忙しくてハードな1年であっただけに、最終戦は悔いのない戦いをしたいところだ。
最終戦が行われるアブダビのヤス・マリーナ・サーキットは、近代的な設備を持つコースで、高速レイアウトのセクター1と2に、タイトなセクションが続くセクター3という組み合わせ。ホテルの下にあるピットレーンからスタートし、ヨットハーバーの間を駆け抜けるチャレンジングなレイアウトが特徴だ。
ただ、ヤス・マリーナ・サーキットはオーバーテイクが簡単ではなく、1ストップ戦略が主流になると予想されるだけに、まずは決勝グリッドが重要となる。
レッドブルはここで過去3勝を挙げるなど得意としており、昨年はマックス・フェルスタッペンが2位、アレクサンダー・アルボンとダニール・クビアトがポイント獲得と、ホンダパワーユニット勢は3台がトップ10入りしている。
なお、前戦サヒールGPを新型コロナウイルス感染のために欠場したルイス・ハミルトンがアブダビGPから復帰できる見込みとなった。これにより前戦サヒールGPでハミルトンの代役として快走を見せたジョージ・ラッセルは再びウイリアムズ・メルセデスから出場することになる。
フェルスタッペンとハミルトンの今シーズン最後の戦いはどうなるのか、ラッセルはウイリアムズに戻ってどんな走りを見せるのか、注目したい。
ホンダの田辺豊治F1テクニカルディレクターは、グランプリ開幕を前に「今週末は、いよいよ2020年シーズンの最後となる第17戦アブダビGPが開催されます。今年のシリーズはコロナウイルスの影響を受け開幕が遅れたことに加え、開催できるサーキットにも限りがあり、7月から12月中旬までの短い期間で多くの連戦を含む全17戦が行われることとなりました。開幕戦からここまで、アッと言う間に過ぎていったような気がします。最終戦が開催されるヤス・マリーナ・サーキットは、前半に2本の長いストレートがある一方、後半には多くの低速コーナーを有しているテクニカルなコースです。3戦連続で夕暮れ後のレースになりますので、ファンの皆さんには今週もカクテルライトを浴びながら火花をあげて走る美しいマシンの姿を楽しんでいただけるのではと思います。先週のサヒールGPは、さまざまな要因で我々にとって思ったような結果が出ない悔しいレースになりましたが、気持ちを切り替えていいかたちでシーズンを締めくくることができるよう、最後までチーム、ドライバーと一丸となって最終戦に臨みます」とコメント。ドライバーは次のように語っている。
マックス・フェルスタッペン(レッドブル)
「先週末のサヒールGPは、マシンも速く、チームのためにいい結果を残せると思っていただけに、フラストレーションの溜まるレースになりました。スタート直後に3回ほどコンタクトを避けようとしたシーンがあったのですが、みんなの走りがアグレッシブで、接触は避けようがありませんでした。僕はシャルル(ルクレール)をドライバーとしてリスペクトしていますし、レースではこういうことはしばしば起こってしまうものですが、結果的にはあの接触でレースが終わってしまいました。今回のレースで彼がグリッドペナルティを受けることになりますが、それによってサヒールGPの結果が変わるわけではないので、あまり意味がないと思います。ただ、結果は結果なので、目の前にあるレースに集中していこうと思います。アブダビのレイアウトは好きなので楽しみにしています。前回のサヒールGPのレイアウトはコーナーがほとんどなかったので、今回のように21もコーナーがある普通のサーキットに戻って来られたことをうれしく思っています。昨年はここでは2位を獲得していますし、僕には失うものはありません。全力を尽くすのみです」
「変則スケジュールにより、今年は本当に忙しくてハードな1年になりましたが、レース準備のためにドライバーよりもっと早く入らないといけないチームのメンバーはもっとたいへんだったと思います。ピットストップのタイムからも分かるようにチームはいつの時でも全力ですし、僕も負けずに全力を尽くします」
アレクサンダー・アルボン(レッドブル)
「サヒールGPの結果はまずまずでしたが、僕らがレースをするには難しいサーキットレイアウトでした。コーナーではよかったのですが、ストレートでは遅いセッティングで、レースで速さを見せるのは難しかったです。個人的には今週のアブダビは好きなサーキットです。F3やF2でのレースに加え、昨年はF1でもドライブしていますし、今年はその経験を活かすことができます。先週とは異なるトラックでシミュレーターでも十分にドライブしてきたので、準備はできています。歴史的にチームはまずまずの結果を残しているサーキットですが、メルセデスは毎年ここでは速いので、レースでどうなるか見てみたいと思います。最後のレースだからといって手を抜くことはないですし、いい終幕を迎えたいと思っています。いつものように全力を尽くしていきます」
ピエール・ガスリー(アルファタウリ)
「照明の下で行われるナイトレースも3戦目で、僕たちは完全に夜型になっていますが、夕方以降の少しでも涼しい時間帯に走るのは快適ですし、シンガポールも含め、普段と違う感覚が味わえるナイトレースが好きです。今週末はいいレースができると思っています。例年、アブダビでのチームの戦績はあまりよくありませんが、今年は違う結果を出せると思います。特にコーナーが多く、リズミカルに走る必要がある最終セクターはテクニカルで走っていて楽しいです。ストレート区間が多い最初の2つのセクターはパワーが必要ですが、今シーズン僕たちはパワー面でも進化しているので、いいペースで戦えると思います」
「今年は新型コロナウイルス感染に大きな影響を受けました。特にファンがいないサーキットには熱気が欠けていて少し寂しかったです。しかし、満足に競技をできなかったスポーツが多いことを考えると、忙しくてもシーズンを過ごせた僕たちはラッキーです。実際にいいシーズンを送ることができました。困難に直面し悲しい思いをした人もいると思いますが、僕にとっては初のF1優勝を果たした記念すべき年です。チームのベストリザルトも獲得できましたし、モンツァで味わった感情はこれからも忘れません」
ダニール・クビアト(アルファタウリ)
「先週の金曜日はいいパフォーマンスができましたし、予選の結果にも満足しています。一方で決勝については、チームは何も悪くないのですが、セーフティカーのタイミングが合わず、思いどおりにいかないレースになりました。6番手スタートだったのでもっといい結果を期待していましたし、結果につなげることはできませんでしたが、シーズンベストの走りができたと感じています。ヤス・マリーナ・サーキットは新しい設備ででランオフエリアが多く、最終セクターなどテクニカルな区間もあるのでとても好きです。常にできるだけアタックし続けなければいけませんし、ストレートもいくつかあり、いい位置にDRSゾーンがあるので、決勝も楽しめます。今回でナイトレース3連戦の最後になりますが、夜間のレースは好きです。今シーズンを振り返ってみれば、思うような結果が出せないときもありましたが、それほど悪くなかったと思います。フラストレーションが溜まるときもありましたが、いいレースがたくさんできたので、よかったと思っています。全体的に見ると浮き沈みがあった一年ですが、ドライバーとして成長できたとも感じています。いろいろな経験をし、思いどおりにいかないときも冷静でいられましたし、後半戦はいいレースができたので満足しています。例年とは異なる環境で行われたシーズンなので、みんなの記憶に残ると思います。チームスタッフのみんなは毎週マシンを走らせるためにいつも以上の努力をしましたし、成長した一年だったと感じています」
タイヤを供給するピレリはアブダビGPについて「ヤス・マリーナのトラックにはさまざまなコーナーがありますが、チームはすでに最適なセットアップについて理解しています。レースは12月中旬の午後5時に始まるため、夜になると路面温度が急速に低下し、タイヤに影響を及ぼします。対照的に、フリー走行1回目とフリー走行3回目は両方とも高い気温の下で開催されます。昨年、ハミルトンとフェルスタッペンはミディアムからハードへの1ストップでレースを完了し、1位、2位となりました。今年はサポートレースが行われないので、路面がどこまで良化するかもポイントになるでしょう」と分析している。
F1第17戦アブダビGPは12月11日日本時間18時(現地13時)からのフリー走行1回目で開幕、予選は12月12日日本時間22時(現地17時)、決勝は12月13日日本時間22時10分(現地17時10分)に開始される。
【参考】2020年F1第16戦サヒールGP 決勝 結果
優勝 11 S.ペレス (レーシングポイント・メルセデス)87周
2位 31 E.オコン(ルノー) +10.518s
3位 18 L.ストロール (レーシングポイント・メルセデス) +11.869s
4位 55 C.サインツ(マクラーレン・ルノー)+12.580s
5位 3 D.リカルド(ルノー)+13.330s
6位23 A.アルボン (レッドブル・ホンダ) +13.842s
7位 26 D.クビアト(アルファタウリ・ホンダ) +14.534s
8位 77 V.ボッタス(メルセデスAMG)+15.389s
9位 63 G.ラッセル(メルセデスAMG)+18.556s
10位 4 L.ノリス(マクラーレン・ルノー)+19.541s
11位 10 P.ガスリー (アルファタウリ・ホンダ) +20.527s
リタイア 33 M.フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)
2020年F1ドライバーズランキング(第16戦終了時)
1位 L.ハミルトン(メルセデスAMG)332
2位 V.ボッタス(メルセデスAMG)205
3位 M.フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)189
4位 S.ペレス (レーシングポイント・メルセデス)125
5位 D.リカルド(ルノー)112
6位 C.ルクレール(フェラーリ)98
7位 C.サインツ(マクラーレン・ルノー)97
8位 A.アルボン (レッドブル・ホンダ)93
9位 L.ノリス(マクラーレン・ルノー)87
10位 L.ストロール (レーシングポイント・メルセデス)74
11位 P.ガスリー (アルファタウリ・ホンダ)71
2020年F1コンストラクターズランキング(第16戦終了時)
1位 メルセデスAMG 540
2位 レッドブル・ホンダ 282
3位 レーシングポイント・メルセデス194
4位 マクラーレン・ルノー 184
5位 ルノー 172
6位 フェラーリ 131
7位 アルファタウリ・ホンダ 103
[ アルバム : F1第17戦アブダビGPプレビュー はオリジナルサイトでご覧ください ]
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