■ホンダ「フィット」の爆速仕様!
ホンダ車のアフターパーツなどを手掛けるブランド「無限」は、2004年に開催された「東京オートサロン2004」にて、スポーツカー顔負けにパワフルなコンパクトカーを出展しました。
一体どのようなクルマだったのでしょうか。
【画像】超カッコいい! これが260馬力のホンダ「フィット」です!(33枚)
そのモデルの名は「フィット・ダイナマイト」。
同車は、ホンダのコンパクトカー「フィット」の初代モデルをベースに作られたスポーツモデルです。
ベース車であるフィットが1.3リッターもしくは1.5リッター直列4気筒エンジンを搭載し、最高出力86馬力から110馬力を発生したのに対し、フィット・ダイナマイトではエンジンをまったくの別物に変更。
具体的には、米国の自動車レース「スポーツカークラブ・オブ・アメリカ(SCCA)」参戦車両のアキュラ「RSX(日本名:ホンダ インテグラ)」に使われた、レーシング仕様の2リッター直列4気筒DOHC VTEC K20A型エンジンを、再チューニングしたうえで搭載しています。
上記のエンジンは、8800回転で最高出力260馬力を発揮するレーシーなスペックで、これに組み合わせるトランスミッションは6速MT。
ベース車に比べると大幅にパワーアップした代償として、ノーマル形状のボンネットではエンジンが収まらなくなり、巨大なパワーバルジ(ボンネットの上のふくらみ)が追加されているのが特徴です。
またエンジンの変更のみならず足回りやブレーキを強化し、マフラーも左右2本出しタイプを採用。
大径かつ幅広のタイヤを装着し、このタイヤのサイズに合わせて前後のフェンダーを車体から大きく張り出したブリスター形状にしています。
さらに車体下部にはアンダーパネルを装着して、空気の流れを改善。
このように、エンジンからボディ構造に至るまで徹底的にパワーアップを果たしたフィット・ダイナマイトは、出展された時点ですでに走行可能ではあったものの、飛躍的に向上した性能のバランス調整に苦労し、全開走行には不安が残る状態だったという話も聞かれます。
そして同車は最終的に市販化されず、エクステリアパーツやチューニングアイテムが販売されたのみで終わってしまいました。
※ ※ ※
ファミリーカーとして親しまれたフィットを、本気のスポーツ仕様に磨き上げて誕生した、フィット・ダイナマイト。
走行性能が大幅にアップしたほか、エクステリアにも様々な変更を加えた魅力的なモデルでした。
もし発売されていたなら、ファン垂涎の1台としてプレミアが付いていた可能性も大いにある、今でも惜しい存在です。
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みんなのコメント
いつもの事で慣れたけど草