航続距離は最大640km!
中国BYDが最新EV、シールの正式発売をスタート。BYDのフラグシップセダンとして、テスラ・モデル3、およびドイツ御三家のセダンとガチンコの戦いを挑みます。
来年の日本発表が待ち遠しい!BYDのEVセダン「シール」をサーキットで乗る!
中国BYDについては、2022年7月に日本市場に正式参入を果たしてから、2023年1月にコンパクトSUVのアット3、2023年9月にコンパクトハッチバックのドルフィンと、矢継ぎ早に新型EVを投入しました。そして今回、新たに投入されたのが、ミッドサイズセダンセグメントのシールです。このシールに関しては、中国本国においては2022年8月に正式発売がスタートしたモデルです。
それでは今回のシールに関して、同じくミッドサイズセダンのEVであるテスラ・モデル3と比較して、どれほどの性能やコスト競争力を実現してきているのかについてを考察していきましょう。
まず初めにEV性能について、今回のシールに関してはRWDとAWDグレードをラインアップ。じつは海外市場についてはエントリーグレードとして61.44kWhのバッテリーをラインアップしているものの、やはり日本国内の充電インフラの脆弱性およびセダンの販売台数が少ないこともあってか、まずはEV性能をある程度担保したグレードのみを展開してきた格好です。
よって航続距離については、WLTPサイクルを基準とした、市街地モード、郊外モード、および高速モードの平均値であるWLTCモードクラス2、通称日本WLTCモードにおいて最大640kmという航続距離を実現しています。日本WLTCモードで航続距離600km以上を実現するEVというと、今回比較対象であるモデル3ロングレンジグレードを筆頭として、セダンとしては、BMW i4、i7、メルセデスEQS450+くらいしか存在しません。
他方で、電費性能に関して、シールについては148Wh/kmを実現したものの、テスラ・モデル3 RWDは123Wh/kmと、よりすぐれた効率を実現。効率性という観点ではテスラがリードしている様子が見て取れます。
次に充電性能に関して、シールは最大250アンペア、最大105kWの充電出力に対応可能。
一方、モデル3はRWDで170kW、ロングレンジは250kWを実現しているために劣っているように見えながら、充電残量80%を超えてもなお、80kW以上という充電出力を実現できています。
実際にBYDが公表しているとおり、充電残量30%からの充電性能については、90kW級の急速充電器を使用しても30分間で42kWhと、じつはモデル3ロングレンジの充電量とほとんど同じです。もちろん150kW級を使用するとさらに多くの電力量を充電可能となり、モデル3の充電効率を上まわる計算です。
また、テスラ車はスーパーチャージャーでしか超急速充電ができないため、一回高速道路を退出しなければなりません。すると、充電効率だけではなく、コストという観点でも、テスラ車は不利な場合があるわけです。
何よりも、シールの場合であれば、別に充電残量10%からでも30~40%くらいからでも、常に安定した充電量を回復可能です。よって、日本国内の充電環境におけるシールについては、モデル3と比較して充電性能が劣っているとはいえないケースも多分に存在するということです。
また、このシールについて将来期待できるのが、800Vシステムの急速充電器が2025年から設置された際に、さらに充電性能を引き上げることが可能という点です。シールの定格電圧は550.4Vですが、BYD側に確認したとおり、今後800V級の急速充電器が登場した際には、最大150kW級の充電出力を実現可能となります。この将来の冗長性という観点も期待ポイントでしょう。
次に動力性能に関して、シールAWDは、0-100km/h加速は3.8秒と、値段設定で競合するモデル3ロングレンジの4.4秒を凌駕しています。ただし、シールの最高速は時速180kmであり、モデル3の時速201kmに対してやや劣っていますし、パフォーマンスでは時速261kmと圧倒しています。
他方で、すでに中国本国においては、シールのハイパフォーマンスグレードが公式機関の車両登録情報にあがっており、その最高速は時速240kmと大幅に引き上げられています。中国本土では2024年末までにモデルチェンジが行われるといわれている新型シールのパフォーマンスグレードの最新動向にも注目です。
ただし、シールと比較してモデル3が有利であるのが、その収納スペースという観点です。シールは車内の快適性を重視しているため、とくに後席部分の開放感ではモデル3をリード。この点は、どのような利用用途を重視するのかで評価がわかれる部分でしょう。
先着1000台限定導入記念キャンペーンに注目
そして、もっとも注目するべき値段設定について、シールRWDは528万円、AWDは605万円からであるものの、初期購入キャンペーンとして、1000台限定で33万円の値引きが適用可能。RWDは495万円、AWDも572万円から購入可能です。
しかも、その1000台限定で、ドライブレコーダー、ETC、最大10万円分の充電器設置費用支援、および、初回車検費用までも負担されるeパスポートが付帯。これら4つの特典については35万円相当であることから、この1000台限定キャンペーンの太っ腹具合をイメージできるでしょう。
それでは、EV性能とともに重要となる標準装備内容をモデル3と比較していきましょう。
・中央のタッチスクリーンについて、15.6インチの回転式スクリーンを搭載する一方、モデル3は15.4インチを搭載しながら、さらに後席側にも8インチのタッチスクリーンを装備
・USB Cポートについて、最大60Wを実現しながら、スマホの15Wのワイヤレス充電をふたつ装備。モデル3も最大65WのCポートと、15Wのワイヤレス充電がふたつ装備
・テールゲートについて、電動であるものの、モデル3については電動開閉とともにメモリー機能、ハンズフリー開閉機能あり
・シート調整について、運転席側は8方向調整、4方向ランバーサポート、シートヒーター、シートベンティレーションあり。ステアリングヒーター装備も採用するなど、モデル3と同じ。他方でモデル3と比較しても、後席側のシートヒーター、およびステアリングの電動調整、メモリー機能は搭載されず
・アンビエントライトやヒートポンプシステムは両車種搭載されているものの、シールはワンペダルドライブ不可
・フロント側の窓ガラスしか2重ガラスを採用していないため、高速域の静粛性に関してはモデル3に軍配が上がる格好
・オーディオシステムについて、Dynaudio製の12スピーカーシステムによって、最大775Wもの出力を発揮。対するモデル3 RWDは9つ
・シールAWDについては、メカニカルな可変ダンパーコントロールを採用。乗り心地という観点でスムース
・シールのみ最大1.5kWものV2L機能を搭載
・エアバッグについて、合計9つを搭載。モデル3と比較しても後席のサイドエアバッグを追加、後席の乗員保護能力をさらにカバー
・保証内容について、車両保証が4年10万kmをカバーしながら、バッテリーも8年15万kmをカバー
また、BYDについては、2024年末までに日本全国で90店舗のディーラーを整備する方針を表明。2025年末までの販売ディーラー100店舗という当初の計画に対して順調である様子です。この販売ディーラー網については、アウディやボルボと同等のネットワーク網となり、アフターサービス体制の規模も一定の水準をクリアするといえるでしょう。
果たして、このBYDのフラグシップEVであるシールの存在によって、日本市場におけるBYDがどのような存在感を見せつけることができるのか。シールが気になった方については、まずは全国55店舗存在する近隣の販売ディーラーに赴いて試乗してみるのがいいでしょう。「#答えは試乗で」です。
※6月25日に発売スタートしたシールの納車時期について、補助金交付決定の兼ね合いでRWDグレードが7月末、AWDは少し遅れて8月末から開始予定
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