2021年9月21日から9月30日までの期間、秋の全国交通安全運動が実施されている。これは広く交通安全思想の普及・浸透を図り、交通ルールの遵守と正しい交通マナーの実践を習慣付けするために行われる。
交通反則通告制度に基づいた行政処分として課せられるのが反則金だが、これは違反を抑制するためのものでもある。比較的軽微な交通違反の場合には交通反則告知書(青キップ)が発行され、支払うことになる。
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安全運転を心がけ、くれぐれも青切符を切られないようにしていただきたいが、反則金の金額を知ることで、より運転が慎重になるのではないだろうか。法改正もあり、かなり高額になった反則金の金額を改めて確認しよう!
文/永田恵一、写真/Adobe Stock(トビラ写真=Caito@AdobeStock)
【画像ギャラリー】その反則金、意外と高いですよ!? 気持ちに余裕を持って慎重かつ安全な運転を!
■違反と反則金を確認してより安全な運転を
走行中の携帯電話使用は罰則強化により、反則金が6000円から一気に1万8000円になっている。周囲に与える危険度から考えても携帯電話の使用は駐車後に(maroke@AdobeStock)
クルマを運転する人であれば、誰しも安全面を第一に交通違反はしたくないものである。交通違反の中には思っている以上に反則金が高いものや、存在自体が意外なものもあり、ここではそういった交通違反をピックアップしてみた。
※反則金は普通車での金額になります
■速度超過関係
●高速道路
・35km以上40km未満 3万5000円/3点
・30km以上35km未満 2万5000円/3点
●一般道
・25km以上30km未満 1万8000円/3点
・20km以上25km未満 1万5000円/2点
・15km以上20km未満 1万2000円/1点
俗に青切符と呼ばれる反則金となる範囲でも、速度超過の反則金はやはり高い。また、ここに書いた以上の速度超過は刑事罰となり、違反点数と罰金が一気に高くなるので、クルマで飛ばすのはクローズドコースか競技だけにしよう。
●携帯電話使用等
・保持 1万8000円/3点
走行中の携帯電話使用は罰則強化により、反則金が6000円から一気に1万8000円になっている。さらに携帯電話使用等により交通の危険(要するに事故の原因)があった場合には違反点数6点+罰金となるので、携帯電話はクルマを駐車してから使うようにしたい。
●遮断踏切立入り 2点/1万2000円
踏切の遮断機を警報が鳴ってから、遮断機が下りてから渡る違反。踏切を渡る際にクルマが止まるなどのアクシデントの際以外は厳禁だ。
●横断歩行者等妨害等 2点/9000円
これは信号のない横断歩道を渡ろうとしている歩行者がいても止まらずに通過するなどの違反で、最近取り締まりしやすいせい?もあるためか、違反件数も増えているので、横断歩道を横断しようとしている歩行者の有無は注意したい。
■積載物重量制限超過
車間距離の不保持は最近では煽り運転とみなされることがある。車間も心も余裕を持って運転を(xiaosan@AdobeStock)
●10割以上 普通車等3万5000円/3点
●5割以上10割未満
大型車等 4万円/3点、普通車等3万円/2点
●5割未満
大型車等 3万円/2点、普通車等2万5000円/1点
要するに過積載は、違反点数の割に反則金が高い違反だ。道路の痛みを考えると、それも納得できるので、積載量はほどほどにしたい。
●作動状態記録装置不備、自動運行装置使用条件違反
それぞれ9000円/2点
この2つは先行者追従型のアダプティブクルーズコントロールをはじめとした運転支援システムの普及によりできた聞きなれない交通違反だ。
前者は運転支援システムの作動状態が記録されない状態で運行した際、後者の例としては条件付き自動運転となるレベル3のクルマで、「クルマがドライバーへの運転の引継ぎを要求しているのに無視した」といったことが該当する。
●車間距離不保持
一般道 6000円/1点、高速道路等 9000円/2点
これは車間距離の詰め過ぎだが、妨害運転罪(煽り運転)となる可能性もあるので、いろいろな意味で車間距離は余裕を持って運転したい。
●追い付かれた車両の義務違反 6000円/1点
これは「法定速度未満で走行している際に後続車に追いつかれたら、後続車に道を譲らなければならない」というもので、ゆっくり走る際には常識を持って対応しよう。
●乗合自動車発進妨害 6000円/1点
停留所などのからバスやタクシーの発進を妨げた際の交通違反。特にバスの前後は歩行者が横断する危険もあるので、バスやタクシーは優先的に対応しよう。
●割り込み等 6000円/1点
これは車線減少の際の合流などではなく、危険防止のために徐行している車両を抜き、前方に割り込むことなどが該当。
■駐車違反関係
コインパーキング代をケチってさらに莫大な違反金を支払うことになる。手間を惜しまず駐車場を探そう(Ichiro@AdobeStock)
・放置駐車違反(駐停車禁止場所等) 1万8000円/3点
・放置駐車違反(駐車禁止場所等) 1万5000円/2点
・駐停車違反(駐停車禁止場所等) 1万2000円/2点
・駐停車違反(駐車金場所等) 1万円/1点
駐車違反の類は周りへの迷惑や反則金など、駐車場代より制裁の方が高く付くので、駐車場を探すことを考えよう。
■高齢運転者等専用場所等
・放置駐車違反(駐停車禁止場所等) 2万円/3点
・放置駐車違反(駐車禁止場所等) 1万7000円/2点
・駐停車違反(駐停車禁止場所等) 1万4000円/2点
・駐停車違反(駐車金場所等) 1万2000円/1点
これは高齢運転者などが日常生活においてよく利用する官公庁施設、高齢者福祉施設、身体障害者施設、病院などの施設に十分な駐車場がない場合に、その施設の周辺道路に設けた専用の駐車できる場所に、該当しない人が駐車した際の違反だ。
当然ながら通常の駐車違反よりも反則金は高いので、マナーという意味でも該当する人以外の駐車はやめよう。
●安全不確認ドア開放等 6000円/1点
これは路上にあるパーキングメーターなどに駐車して、ドアを開けるときに確認を怠った際に課せられる違反。クルマから出る際には交通違反以前に、周りの確認を習慣付けよう。
●初心運転者等保護義務違反 6000円/1点
進路変更などの際に初心者運転者や高齢運転者の動きを妨害するなどの違反。自分が初心者だった頃を思い出し、寛大な運転をしたいものだ。
●最低速度違反 6000円/1点
これは高速道路が対象で、定められた最低速度か定められていない場合には50km/h以下で走行した際に課せられる。公道では安全や円滑な流れのためにも、流れに乗った走行を心がけよう。
■違反点数はないけど、反則金があるもの
●泥はね運転 6000円
水たまりなどを通過した際に歩行者や対向車に水を掛けてしまった際の違反
●警音器使用制限違反 3000円
警音器(ホーン)を必要性なく使った際の違反、厳密にはサンキューホーンも含まれる。
●免許証不携帯 3000円
読んで字のごとくで、免許証を財布に入れている人は紛失も含め特に注意したい。
■違反点数はあるけど、反則金はないもの それぞれ1点
シートベルト装着義務違反には反則金はないが、いざという時に命を守るものだ。特に後席は忘れがちなので乗員同士で確認し合って装着を徹底しよう(Budimir Jevtic@AdobeStock)
●座席ベルト(シートベルト)装着義務違反
●乗車用ヘルメット着用義務違反
いわゆるバイクのノーヘル、126cc以上の普通二輪ではバイクに合致しないヘルメットを使った場合
●幼児用補助装置(チャイルドシート)使用義務違反
■まとめ
交通法規の中には「何の違反なのか分からない」というものや、納得できない取り締まりを目にすることもあるが、安全を第一に大事な運転免許証を守る意味でも、常識的な範囲での法規に沿った運転を心掛けたい。
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