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GS無き後の弟分は超絶進化!? レクサス新型「IS」大幅改良の中身とは

掲載 更新 23
GS無き後の弟分は超絶進化!? レクサス新型「IS」大幅改良の中身とは

■GS生産終了の一方で新型「IS」が登場へ

 2020年6月16日にレクサスは新型「IS」を世界初公開。従来型のISからはどのような進化を遂げているのでしょうか。

【画像】スポーティになった! これが進化した新型「IS」だ!(40枚)

 2005年に日本展開をスタートさせたトヨタのプレミアムブランド「レクサス」。当初は苦戦を強いられたものの、ラインナップの充実とクルマ自体の実力が上がるにつれて販売もアップ。その効果は数字に表れており、2019年は初の6万台越えを達成しています。

 とはいうものの、その内訳のほとんどは「UX/NX/RX」のクロスオーバー三兄弟が占められており、セダン勢は「ES」が唯一健闘するも、全体的に見ると苦戦中です。

 2020年4月23日、「GS」の生産終了がアナウンスされましたが、レクサスは指を咥えて黙っているわけではありませんでした。

 今回、セダン系の末っ子となる「IS」が2回目の改良を実施。レクサス自身はマイナーチェンジと呼んでいますが、変更内容を見るとそのレベルを遥かに超えています。

 外観デザインはまさに“激変”レベルです。従来型のISは今となってはフロントマスク以外の部分は意外とコンサバで線の細さや腰高感が気になっていましたが、新型ISは新世代レクサスのデザインへとアップデート。

 ワイド&ローが強調されより低く構えた印象のフロント、ルーフラインまで変更されFRらしいプロポーションバランスになったサイド、特徴的な一文字型のリアコンビネーションランプに加えてドシッとした安定感がプラスされたリアなど、従来型ISとは似て非なる物で、ズバリ「小さなLS」のようなイメージです。

 ちなみにボディサイズは全長4710mm(+30)×全幅1840mm(+30)×全高1435mm(+5)と僅かに拡大されていますが、数値以上に伸びやかなプロポーションに仕上がっているのは、マイナーチェンジでは異例といえるルーフラインの変更も大きいでしょう。

 一方、内装はマイナーチェンジレベルに留まっています。インパネ周りは基本的なデザインは不変ですが、左右の吹き出し口の変更(角型→丸型)やツートーン配色、ドアトリムのグラフィックパターン、加飾の変更などによりスポーティなイメージと質感アップがおこなわれています。

 また、機能面ではタッチパネル対応の10.3インチディスプレイやISでは待望となる電子式パーキングブレーキなども採用されますが、せめてメーター表示やステアリングは刷新してほしかったと筆者(山本シンヤ)は思い、ここが違うと印象はガラッと変わるような気がしました。

■新型ISの中身はどう変わったのか

 パワートレインは、3.5リッターV型6気筒、2.5リッター直列4気筒+モーターのハイブリッド、2リッター直列4気筒ターボのラインアップに変更はありませんが、ハイブリッドはよりモーターを積極的に使う制御、ターボ車はトランスミッションの制御に変更があります。ちなみに、3.5リッターV型6気筒はいまやこのクラスでは貴重な存在となった「自然吸気のV6エンジン」です。

 シャシは、TNGAの最新プラットフォームではなく従来型プラットフォームの進化版です。車体側はサイドラジエターサポートの補強、フロントメンバーのスポット打点追加に加えて、Cピラーからルーフサイドにかけての構造最適化。

 サスペンション周りは、アルミ製ロアアームやスウィングバルブショックアブソーバー(ノーマル系)、19インチタイヤの採用やホイール締結をハブボルトに変更など大きく手が入っています。

 ちなみに新型ISはニュルを模したテストコースを備える「Toyota Technical Center Shimoyama(愛知県)」で鍛えられた初のレクサスとなります。

 開発者は「数値よりも感性を重視」をテーマに厳しい環境で鍛え上げたことで、「あらゆる走行シーンで減速、操舵、加速がシームレスに繋がる乗り味を作り上げた」と自信を見せていますが、外観デザインと同じように激変レベルを期待したい所です。

 安全支援システムは単眼カメラ、ミリ波レーダーの性能がアップされた最新スペックの「Lexus Safty System+」を搭載。

 LSにも採用されたドライバー異常時停車支援システムも追加されていますが、個人的には電子式パーキングブレーキ採用でISのウィークポイントのひとつだったACCが全車速対応式になったのは嬉しい進化ですが、その一方でせっかくヘッドランプを刷新したにも関わらず普通のAHSなのが残念な所です。

 かつて、3代目LSが2012年に大幅改良された際に、フルモデルチェンジとマイナーチェンジ間にあたる「メジャーチェンジ」と呼んでいましたが、新型ISの変貌っぷりはそれ以上で、ISの「コンパクトFRスポーツセダン」というコンセプトがより色濃くなったと思っています。

 欲をいえば「ここまでやるならTNGAを用いて全面刷新でもよかったのでは?」と思う部分もありますが、レクサスは「選択と集中」のなかで、ゼロスタートよりも「知り尽くしたリソースを使いこなす」という道を選んだのでしょう。

 その是非に関しては、「RC F(2020年モデル)」の進化度合いから推測すると、期待値はかなり高いです。そんな新型ISの日本での発売は今年の秋ごろと発表されています。久々に日本車のカッコいいセダンが登場しました。

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みんなのコメント

23件
  • 先ずは日本のマスコミ、万年変わらずレクサスを無理矢理でも「苦戦」という文脈で論じるのを止めるべき。

    年間販売6万台ってベンツと並んでおり、
    4万台のビーエム、ましてや2万台のアウディに大差付けてる。
    販売のSUVシフトも、全世界の全ブランドに共通の話だし。
  • この不況の中の投入ですが、期待しています。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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