いま、ポルシェ 356を手に入れるには
ポルシェにとって原点といえるタイプ356は、設計者フェリー・ポルシェの熱き思いが伝わってくる先進的なモデルだった。また、そのバリエーションたるスピードスターは、俳優のジェームズ・ディーンが愛したクルマとして印象深い一台でもある。
【画像】ポルシェ 356は今いくら? 最近のオークションに登場したポルシェ 356 スピードスター 全45枚
ポルシェ 356は最終モデルでも約60年前のクルマではあるが、現代の交通環境下でも楽しめるパフォーマンスと実用性を備えることから、ヒストリックカー・ラリーやレース、ツーリングにと、今なお世界中の愛好家により愛用され、その売買も活発に行われている。
一方、日本においてはその絶対数が少ないため、店頭に並ぶことは稀で、もっぱら見知ったオーナー間で譲渡されることが多い。そのため相場というものが形成されておらず、日本国内で手に入れるというのは、よほどの縁がない限りは非常に困難である。ゆえに、これから356を手に入れるならば、海外から購入するのが手っ取り早いだろう。現在のだいたいの相場は、海外で開かれたオークションの結果で確認することができる。
しかし、近年は多くの人気クラシックモデルが大きく値を上げているため、一昔前の相場からすると驚きの落札額を記録することがある。そこでポルシェ 356に特化した最新の価格情報をお伝えしよう。
スピードスター・ヒストリー
ポルシェ 356ファミリーの中で、誰もが憧れる永遠のスターといえる特別な存在がスピードスターだ。スピードスターが追加されたのは1954年のプリ-Aシリーズからとなる。そのデザインは低いウインドスクリーンとキャビン後方を低めたスタイルとされ、それまでのカブリオレと比べて凝縮感のあるスマートな姿となった。ソフトトップもウインドスクリーンに合わせて低められ、サイドウインドーは巻き上げ式ではなくビニール製の小さなウインドをドアに取り付ける軽便な方式とされた。
プリ-Aのスピードスターには、55psを発揮する546型エンジンが1500に、70psをマークする528型エンジンが1500スーパーに搭載された。1955年には550 スパイダーで使用された4カムヘッド(DOHC)を備える547型エンジンを積む1500GS カレラ(100ps)と1500GS カレラGT(110ps)が追加された。プリAカレラ・スピードスターとして15台が作られたに留まる。
1956年モデルとして登場したAシリーズにもスピードスターが用意された。エンジンは拡大され1600(60ps)と1600スーパー(75ps)の2種が用意された。Aシリーズになっても、4カムヘッド(DOHC)を備える547型エンジンを積む1500GS カレラ(100ps)と1500GS カレラGT(110ps)が用意された。
1957年モデルから356AシリーズはT2タイプのボディに移行する。1600と1600スーパーのみのラインナップとなり、4カムモデルは姿を消している。
1958年モデルになるとスピードスターに代わり、コンバーチブルDがその座を受け継ぐ。フロントウインドーを高めることによりキャビンを拡大し、一般的な巻き上げ式のサイドウインドーを採用して快適性を高めている。モデル名の「D」はボディ架装を担当したドラウツ社を意味し、1959年まで生産された。
生産台数はプリ-A:1234台、T1:1747台、T2:1163台、合計で4144台となる。コンバーチブルDは1331台が作られ、すべてを合計しても5475台で356ファミリーの7%を占めるに過ぎない。
スピードスターは今いくら?
356ファミリーの中でスピードスターは、誕生以来特別な存在であり続けている。そもそもスピードスターはアメリカに向けたモデルだけに、その多くがアメリカで開かれたオークションに集中している。ここでは米ドルでの落札額の推移を見てゆこう。
2014年に始まったコレクターズカーのバブル以前は、プリ-A/A 問わず17万ドルから25万ドルで落札され、コンバーチブルDはやや人気薄で15万ドルからだった。バブル期に入るとプリ-A/A は40-50万ドルに跳ね上がり、4カム・エンジンを積む1500GS スピードスターは最高で驚きといえる154万ドルを記録している。コンバーチブルDも上昇したが30万ドルを超える程度だった。
バブルがはじけた後はプリ-A/Aのボトムは20万ドル程度まで落ちるが、コンディションや素性が良い極みといえる個体は50万ドル超える例も見られた。その後再び上昇傾向になり、この1年の結果を見るとプリ-A/Aで28万から53万ドルで落札されている。コンバーチブルDは出品がなく、最新のデータは得られていない。極め付きで希少な1500GS カレラGT スピードスターは再び上昇傾向にあり、2022年8月のオークションでは132万5000ドルと別格であることを証明する額を記録している。
円安がハードルを上げていた
現在、日本から購入する際に大きな障害となっているのが「円安」だ。6月26日現在で1米ドルが143円43銭で、2年前なら111円だったので約3割も余計に払うことになる。一例として30万ドルのスピードスターを買うとなると、日本円で約4303万円になってしまう。111円の時代なら3330万円で済んでいただけに、その差は歴然だ。円安は個人で解決できる問題ではないのと、しばらく続きそうな気配なので、受け入れるしかなさそうだ。もし円高に移行すれば、買いのチャンスといえよう。
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