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R32GT-R以来の衝撃! ドリキン土屋圭市が「GRヤリス」に乗ってベタ褒めした「真意」

掲載 更新 92
R32GT-R以来の衝撃! ドリキン土屋圭市が「GRヤリス」に乗ってベタ褒めした「真意」

ドリキン土屋圭市がGRヤリス/クスコGRヤリス/ヤリスを乗り比べ

 トヨタが作った本気のスポーツカー「GRヤリス」。モータースポーツで得られた知見を市販車に活かすという「逆転の発想」で作られたモデルだ。では、実際にどれほどの実力を持つのか? 「ドリキン」の愛称で親しまれるドライバー土屋圭市が筑波サーキットで実力をテスト。今回はGRヤリスのほかに、ベースモデルのヤリス(グレードはZ、6速MTモデル)、ラリーの名門「キャロッセ」がチューニングを施した「クスコGRヤリス」を持ち込んだ。以下、土屋圭市によるインプレッションをお伝えしよう。

500万超えの4駆ハッチ! 話題の「GRヤリス」自腹で買ってわかったマルとバツ

初出:GRマガジン vol.05

GRヤリスが優れるのはベースモデルの良さにあり

 筑波で3台のヤリスを乗り比べてビックリした。ジャンルこそ異なるが、かつて日産R32スカイラインGT-Rが世に出た時のような衝撃で、最近のトヨタは根本的にクルマづくりが変わったことをあらためて強く実感させられた。 ヤリスの基本性能の高さは、ノーマルのヤリス「Z」の段階でハイレベルであることがわかる。3気筒NA1・5ℓのFFながら、サーキットでもベーシックなコンパクトカーとは思えない次元の高い走りが楽しむことができた。素性の良さのポイントは高剛性ボディとサスペンションにあるわけだが、このクラスで4輪にしっかり荷重させてすべてのタイヤに仕事をさせるクルマは稀有な存在だ。世界的にFFのコンパクトカーは前輪への依存度が極めて高いのだがヤリスは違う。後輪にもしっかり仕事をさせているので接地性が高まり、タイヤのポテンシャルを最大限に使い尽くすことができるのだ。 見た目はファミリー向けの実用コンパクトながら、中身は完全にスポーツモデルといっていい。国内市場でも車名はヴィッツではなくなったが、本当の意味でこれはもはやヴィッツではないね。さらには、素のヤリスにMTを残したところも素晴らしい。利便性や速さでは2ペダルの方が断然有利なのは明らかだし、このクラスでMTを選ぶヤツはほとんど居ないんだけど、それでもトヨタは「クルマを楽しんでください」ってことでMTを設定した。そんな部分も含めて、クルマが好きな人間がつくったクルマだってことが伝わる。 エンジンも、これまでのトヨタの実用車向けユニットとは明らかに違う。驚くほどトルクフル、かつスポーツユニットのように回して気持ちがイイ。3気筒特有の振動をネガとして感じさせないところも上手い。

「衝撃と感動」を感じたGRヤリス

 コイツをエボモデルに仕立てたGRヤリスに乗ると、衝撃と感動はさらにデカイものがあった。全域でトルクフルなエンジンは高回転域での炸裂感も強烈で、さらに高いレベルで3気筒とは思えないほど回転フィールが秀逸。400万円以上するGRでも3気筒なのかよ!? などとガッカリする人がいるかもしれないが、3気筒でこれほどの高性能とフィーリングの良さを実現した技術力の高さに、オレは逆にすごさを感じる。日本の小排気量ターボもここまできたかと感動した。この性能と乗り味なら400万円以上するのも「しょうがねぇ」という感じだ。 ノーマルのヤリス「Z」グレードでも感じた接地性の高さはさらに次元が高く、溢れ出る太いトルクと炸裂するパワーをタイヤに余すことなく伝えられるので、サーキットでも遅いわけがない。接地性の高さと新開発の電子制御多板クラッチ式アクティブトルクスプリット4WDシステムの制御によりトラクション性能も極めて高度だ。ただし、前後駆動配分が前3:後7となりFR的な走りを実現するというSPORTモードにしても、コーナーでの出口で最終アンダーが強まる傾向、つまり4WDの宿命的な挙動は変わらなかった。これまでなら「だからヨンクはつまんねぇ」と文句を言いたくなるところだが、GRヤリスの最終アンダーは並みの四駆が出すアンダーとは別次元。極めてレベルの高い領域でのアンダーであるということを強調しておこう。重箱の隅をつつく意味での不満だってことだ。

脅威のラップタイムを誇るクスコGRヤリス

 さらに、キャロッセが仕立てた全日本ラリー参戦車両でもGRヤリスの基本性能の高さを実感した。ターマックラリー用に足を固めて車高を5cmほどダウン。前後のデフはGRパーツの機械式LSDを組み、アドバンの競技向けハイグリップタイヤA08Bを装着。まだテストの初期段階(※取材当時)で、セッティングはこれからという状態ながら、それでもノーマルGRヤリスより2秒以上速く、潜在的なポテンシャルの高さには計り知れないモノを感じさせた。進入速度がノーマルよりもさらに高いだけに、出口での最終アンダーがより気になるところではあったが、ラリー競技では最終アンダーの方が好ましい面もあるので、あとはドライバーの好み次第で煮詰めるという感じだろう。個人的には、ノーマルGRヤリスの段階でもう少しリヤの駆動力を強く感じ取れるようにして欲しいと思うが、贅沢な悩みだ。

 走りを追求したい人や、競技での戦闘力が高いマシンが欲しい人にとってGRヤリスは最高の選択のひとつだと言える。FFのノーマルヤリスも十分に面白いスポーツコンパクトカーだし、値段も安いので、コイツをイジるのも楽しいに違いない。

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みんなのコメント

92件
  • まだ悩んでいますが買わないと後悔するのは間違いないのは分かっています。
    ただ50すぎの年齢が純粋な気持ちを邪魔するのです。
  • 確かに、R32GTRが出たときは、それまで、トヨタ派、日産派、ホンダ派等々に分かれていた日本のジャーナリスト達が、

    これが日本の答えだ!と一致したのが驚きだった。
    その衝撃と同じかな?????
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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