伝統の車名はネームバリューが大きい
クルマの名前というのは難しい。ほぼ同じタイミングで登場したコンパクトカーでも、トヨタが「ヴィッツ」をグローバルネームの「ヤリス」に変えたことでイメージチェンジを図った。一方、ホンダは21世紀を代表する車名である「フィット」を守りつつ、クルマ自体のキャラクターは大きく変えてきた。
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どちらが正解というわけではなく、評判を見聞きする範囲のスタートダッシュから判断すれば、おそらくどちらも正解だ。名前を変えてしまうこと、伝統の名前を守ること、それぞれにメリットとデメリットがあり、それらと商品企画を考え合わせて判断すべきだからだ。
伝統の名前のメリットは、とにかくネームバリューがあって、周知するためのコスト抑制が期待できること。逆にデメリットは、ブランディングの方向性を変えようとしても旧来のイメージに引っ張られてしまうことが挙げられる。とはいえ、ネームバリューの価値は圧倒的に大きく、そのバリューがかえって邪魔になるくらいの商品力がない限りは伝統的な名前を利用するメリットのほうが大きい。
では、2018~2019年に伝統の車名を復活させたモデルは、そうした視点からどのように評価できるのか。ここでは「スープラ」、「インサイト」、「エクリプスクロス」の3台をピックアップ。まだ総括するタイミングではないが、ひとまず振り返ってみよう。
1)トヨタ・スープラ(2019年5月復活)
トヨタとBMWがスポーツカーを共同開発すると宣言したのが2012年6月。そこから手探りでスタートしたプロジェクトは、BMWがZ4、トヨタはGRスープラという結果を残した。トヨタがスープラという名前を選んだのは、直列6気筒エンジンのFRプラットフォームというパッケージングを訴求するのに、スープラという名前が持つバリューが最適だったと判断したからにほかならない。
映画「ワイルド・スピード(原題:The Fast and the Furious)」にて主人公の愛車として登場したことなどから、すでにモデルライフを終えていたにもかかわらずネームバリューがあり、また復活が期待されていたという背景もあった。
さらに新型スープラでは「GR」というトヨタのスポーツブランドの訴求も同時に行っている。そもそも2シータースポーツカーというのは、台数で勝負するタイプのカテゴリーではない。そう考えると、スープラの復活によってGRというサブブランドの認知度が上がるだけでも復活した甲斐はあるといえる。そのうえで、スープラというモデル自体が世界中でバックオーダーを抱えるほど好評なことを考えると、大成功の復活例といえるだろう。
姿形はまったく異なるも伝統車名がプラスに働いている
2)ホンダ・インサイト(2018年12月復活)
いまや当たり前のテクノロジーとなったハイブリッドシステム。エンジンとモーターを組み合わせて燃費性能を稼ぐだけでなく、パフォーマンスアップにも活用されている。そのルーツといえるのはトヨタ・プリウスだが、初代プリウスの唯一のライバルとなっていたのがホンダ・インサイト。
初代モデルはアルミボディの2シーターという燃費スペシャルマシンで、北米では数年にわたって燃費性能ナンバーワンの座についたこともある由緒正しいモデル。5ドアハッチバックとなった2代目もハイブリッド専用車で、こちらはハイブリッドカーの価格破壊をしたモデルだ。ハイブリッドカーとして初めて月間販売のナンバーワンとなったこともある。
そんなホンダの環境テクノロジーリーダーとして象徴的な車名が復活したのは、2018年12月。初代~2代目とワンモーター型ハイブリッドのコンパクトカーだったが、3代目では2モーター型ハイブリッドのCセグメントセダンへと進化。1.5リッターエンジンとの組み合わせによりWLTCモードで28.4km/Lという、フィットハイブリッド並みの燃費性能を実現している。このところ販売目標を大きく下まわる状態で、これ単体のビジネスとして見ると成功とはいえないが、ハイブリッド技術の先行開発マシンという意味ではラインアップに入る意味のある存在となっている。
3)三菱エクリプスクロス(2018年3月復活)
三菱エクリプスといえば、北米をメインターゲットにした三菱伝統の2ドアクーペに付けられていた名前。初代モデルは2.0リッターターボの4WDマシン、その後V6エンジンの大柄なクーペへ成長し、オープンモデルの「スパイダー」も用意された。
日本で左ハンドルのまま販売されたこともある。そんなスポーティなイメージの名前に「クロス」というサブネームをつけ、SUVの車名として復活させたのは2018年のことだ。SUVながら、リヤにエクストラウインドウを持たせるなどスタイル重視のクロスオーバーモデルとして個性を発揮している。
その意味ではニッチ向けという現在、三菱自動車のラインアップにおいては軽自動車を除くと「デリカD:5」に続くヒット作となっている。古くからのファンとしてはエクリプスという名前を素直に受け止められないかもしれないが、完全に新しい名前で勝負するよりも、バリューのある名前を復活させたからこそのスマッシュヒットといえるのではないだろうか。
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