平成スポーツカー図鑑、いよいよ最終回は新型トヨタ・スープラだ。発売は令和に入ってからだが、平成最後に発表されたスポーツカーといえるだろう。(ホリデーオート2019年4月号より)
3L直6ターボと2種類の2L直4ターボを設定。BMWとの共同開発だがZ4とは味つけが異なる
「トヨタ・スープラ(DB型:令和元年5月発売)」
まるでニュル! トヨタが3000億円投入する新テストコースをスープラで走った
平成31年1月のデトロイトモーターショーで市販型が公開されたスープラ。日本での発売開始は元号の変わった令和元年5月となるが、平成を締め括るスポーツカーといえるだろう。
新型スープラは“フロントエンジン・リアドライブ(FR)、直6エンジン”というヘリテージを生かしながら、「ホイールベース、トレッド、重心高」の3要素にこだわって開発が行われた。
ホイールベースは2470mmで、これは86より100mmも短く(86は2570mm)、また水平対向エンジンを搭載している86よりも低い重心高を実現している。
日本仕様のエンジンは、3L 直6DOHCターボ(340ps)のほか、2L 直4DOHCターボも出力の違う2種類(258psと197ps)を設定する。それぞれRZ/SZ-R/SZというグレード名が与えられている。
組み合わされるミッションは、いずれも8速ATのみ。
RZをサーキットで試乗した印象では、とにかく軽快で速い! 加速の良さもあるが、コーナリング時には初期からフロントがインを向き、そこからもニュートラルステア~弱オーバーステアの間で挙動が安定している。腕に覚えのある人なら、アクセルオンでドリフトを楽しむこともできる。
新型スープラはBMWと共同開発でZ4は兄弟車だが、開発にあたってはお互いに一切干渉していない。プラットフォーム、エンジン、ミッションなどは共通だが、ソフトウエアのチューンなどはまったく別モノの設定だ。したがって走りのテイストも異なり、スープラの方が軽快でコントローラブルになっている。
スープラ RZ(現行型)主要諸元
●全長×全幅×全高:4380×1865×1290mm
●ホイールベース:2470mm
●重量:1520kg
●エンジン型式・種類:B58型・直6 DOHCターボ
●排気量:2997cc
●最高出力:340ps/5000rpm
●最大トルク:500Nm/1600-4500rpm
●トランスミッション:8速AT
●タイヤサイズ:前255/35ZR19、後275/35ZR19
●価格:690万円
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