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亡き父の夢、鈴鹿8耐参戦を息子が実現! 耐久の本場フランスの古参、NATIONAL MOTOSの嬉しい初参戦「ついに叶えることができた」

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亡き父の夢、鈴鹿8耐参戦を息子が実現! 耐久の本場フランスの古参、NATIONAL MOTOSの嬉しい初参戦「ついに叶えることができた」

 今年で45回目となった鈴鹿8時間耐久ロードレース。このレースに父親の代から参戦する事を夢見ていた海外のチームがある。父の夢を今年ついに果たした55号車NATIONAL MOTOS HONDA FMAの代表に話を聞いた。

 NATIONAL MOTOSは耐久レースの本場、フランスのホンダバイクディーラーを母体としたレースチームで、経営者のピポ・バルディ氏(2012年に逝去)が1971年に設立した。

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 このチームは2輪の耐久選手権においては非常に長い歴史を持っており、ル・マン24時間、ボルドールといった耐久レースに基本的に毎年参戦し続けてきた。1992年にはル・マン24時間レースで3位を獲得し、一躍有名になり、2006年にはル・マンでついに優勝も果たしている。

 日本人ライダーの大久保光がル・マン24時間レースに参戦(2016~2017)した際に加わったチームであるため、名前を知っているファンもいるだろう。

 現在、チームはピポ・バルディ氏の息子であるステファン氏が率いており、EWC(世界耐久選手権)にSSTクラスで引き続き参戦中だ。

 そして実は、NATIONAL MOTOSは長い歴史を持っているものの、鈴鹿8耐には一度も参戦したことが無かった。欧州を主戦場とするEWCだが……極東・日本ラウンドに参加するためには”予算”が足りないという、いかんともしがたい問題がそこには横たわっていて、これまで8耐には参加できていなかった。

 そして今年は、父の後を引き継いだステファン監督のもと、ついに鈴鹿8耐へ初参戦。鈴鹿8耐参加は”父の夢”だったとステファン監督は語っており、今回はその亡き父の夢を叶えた格好だった。

「私達は1971年に立ち上げられたチームで、耐久ではおそらく最も長い歴史を持っていると思う。でも、日本に来たことは無かった。今回が初めてだ」

 ステファン監督はそう語る。

「予算が無くて来ることができなかった。今年はスポンサーが付いたし、それ以外にも様々な形で資金を集めて、だから実現したんだ。(初の日本に)感動しているよ」

「昔、私が子どもの時にル・マン24時間で(鈴鹿サーキットなどを運営する)モビリティランドの人がPRに来ていたんだ」

「(鈴鹿8耐参戦は)私にとって、そして亡き父、チームとっての夢だった。それをついに叶えることができたんだ。ホンダの”Powe of Dream”だ」

 そんなNATIONAL MOTOSの55号車は、念願の鈴鹿8耐では33番グリッドから決勝をスタートし、最終的には29位で完走を果たした。総ラップ数は204周だった。

 レース後、ステファン監督は初参戦の鈴鹿8耐は素晴らしい経験だったと振り返った。

「レースを完走できて良かった。我々チームの歴史とってとても重要なことだったよ」

「(フィニッシュ後の花火は)素晴らしかった。我々が目にしたことのないモノで、特別なイベントだ」

 ステファン監督は2025年シーズンの鈴鹿8耐へ参加できるかは、現時点ではまだ分からないと語る。ただ、予算の目処が付けば、来年も参加したいと意気込みを見せた。

「予算さえあれば(鈴鹿8耐に)今回だけではなく、また参加したい。日本が大好きだし、素晴らしい情熱を与えてくれる。ここに来られて嬉しいよ」

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