アウディは、新型電動SUV「Q6 e-tron」を欧州で設定すると発表した。
このQ6 e-tronは、プレミアムプラットフォームエレクトリック(PPE)をベースにした最初の市販モデルで、プレミアムなeモビリティのプロバイダーになるという、アウディの変革における次のステップを示すモデルとなり、アウディのスローガンVorsprung durch Technik(技術による先進)を体現している。また、優れた走行性能と充電性能だけでなく、高い効率と長い航続距離も特徴としている。
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さらにQ6 e-tronは、典型的なアウディのSUVスタイルを、さらに洗練されたe-tronのデザイン言語と組み合わせている。インテリアの新しいデザイン哲学と、このニューモデルと共に新たに登場した先進的なテクノロジーは、eモビリティの新たな扉を開き、Vorsprung durch Technikを具体的な体験として、日々の走行でユーザーに提供。なおQ6 e-tronシリーズは、インゴルシュタット工場で生産される、初めての電気自動車となる。Q6 e-tron quattroおよびSQ6 e-tronは、2024年3月から受注を開始し、デリバリーは2024年夏を予定している。
ポルシェと共同開発したPPEとE3 1.2電子アーキテクチャーは、アウディが世界的な電動モデルを拡大するにあたって、重要な節目となるテクノロジーとなる。このテクノロジーをベースにして、モデルポートフォリオの包括的な強化と活性化が始まる。そしてQ6 e-tronは、2027年までにコアとなるセグメントすべてに電気自動車を導入するという、アウディの約束を裏付けるものとなる。
AUDI AG取締役会会長 ゲルノート デルナー氏は、インゴルシュタット本社工場で行われたワールドプレミアで、次のように述べている。
「新しいPPEプラットフォームをベースに開発されたQ6 e-tronは、プレミアムなeモビリティにおけるテクノロジーを飛躍的に進化させたモデルです。PPEは、フォルクスワーゲン グループ内で、いかに専門的な知識を結集し、eモビリティのスケールメリットを拡げていくかということを示しています。PPEにより、さまざまなセグメントで高い技術基準を備えた市販モデルを発売することができるようになり、その結果、アウディのポートフォリオの電動化がさらに進めることができます」
さらにPPEの高い柔軟性により、共通の技術基盤を使用しながら、今後各モデルに独自の個性と典型的なアウディのDNAを組み込むことができる。
そしてQ6 e-tronは、eパフォーマンス、航続距離、充電の面で新たなベンチマークを打ち立てることになる。このモデルは、典型的なアウディのSUVスタイルを、さらに洗練されたe-tronのデザイン言語と、日常走行における優れた使い勝手と組み合わせている。新しいE3 1.2電子アーキテクチャーにより、Q6 e-tronモデルシリーズは、アウディのラインナップにおいて、最先端のテクノロジーを搭載している。
最大625kmの航続距離を実現
パワフル、コンパクト、高効率な電気モーターに加え、12のモジュールと180のプリズムセルから構成され、総容量100kWh(正味容量94.9kWh)の新開発されたリチウムイオンバッテリーにより、Q6 e-tronは最大625kmの航続距離を実現している。
さらにQ6 e-tronは、285kWのシステム出力により、アウディらしいスポーティなパフォーマンスを提供する。また、システム出力が最大380kWのトップバージョン、SQ6 e-tronは、パフォーマンス、航続距離、充電、ドライビングダイナミクス、デザインの面で新たな基準を設定。市場導入時には4輪駆動の2つのバージョンが設定され、その後、各市場の要件に応じて、一充電走行距離を重視するQ6 e-tronのエントリーモデルとなる、非常に効率のよい後輪駆動モデルが提供される。
このQ6 e-tron quattroは、0~100km/hを5.9秒で加速し、SQ6 e-tronの0~100km/h加速はわずか4.3秒。最高速度は、それぞれ210km/hと230km/hとなる。
Q6 e-tronは、800Vテクノロジーと最大充電出力270kWの標準バッテリーにより、短時間で充電することが可能となっている。急速充電(High Power Charging:HPC)ステーションを使用すると、わずか10分の充電で、最大255kmの距離を走行することが可能。また、約21分で充電レベル(state- -of- charge:SoC)を10%の状態から80%にすることが可能となっている。
このシステムは、インテリジェントで高性能、予測的なサーマルマネージメントが、その優れた充電性能の重要な要素となっている。また、Plug&Charge機能により、互換性のある充電ステーションでは、車両を自動的に認証して充電プロセスを開始するなど完全に自動で行われる。
なおQ6 e-tronは、400Vの充電ステーションを利用した際に、バンク充電と呼ばれる機能が起動する初めてのモデルとなる。800Vのバッテリーは自動的に同じ電圧の2つのバッテリーに分割され、最大135kWの出力で並列充電される。充電状態に応じて、両バッテリーが同じレベルになるまで片側が充電され、その後は同時に充電される。また、標準的な家庭用充電器を使用すると、最大11kWのAC(交流)充電が可能となっている。
さらにQ6 e-tronの効率を向上させ、航続距離を長くするための重要な要素が、高度な回生システムとなる。日常走行のすべての制動プロセスの約95%を回生ブレーキによって行い、最大220kWのエネルギーを回生するようになっている。
力強くダイナミックなエクステリアデザイン
Q6 e-tronはプレミアムミッドサイズセグメントに位置し、ボディサイズは全長4,771mm、全幅1,939mm、全高1,648mmとなる。このSUVモデルは、最大限のスペース、快適性、そして日常の用途における適応性を提供。2,899mmのホイールベースにより、2列目シートの足元には広々としたスペースが確保されている。Q6 e-tronはこのサイズにより、5人の乗員と荷物を十分に収容できるスペースを確保して、あらゆる用途に対応するモデルとなっている。
さらにQ6 e-tronは、PPEの採用により完璧なプロポーションを備えている。このモデルは、長いホイールベースと非常に短いオーバーハングを特徴としており、アウディのSUV Qモデルのエクステリアの特徴となっている、力強くダイナミックなパッケージを形成。e-tronとしてのデザイン言語にも磨きをかけた。
そしてエクステリアデザインは、全体的にソフトな印象を与える形状が、シャープなラインやエッジとコントラストを形成し、停止していても、ダイナミックな印象を与える。アップライトなフロントエンドには、完全に閉じられたシングルフレームグリルが設置されている。そのマスクカラーには、セレナイトシルバーまたはグロスブラックの2種類が設定され、立体的な造形のシングルフレームおよびサイドエアインテークを取り囲んでいる。高い位置に配置されたデジタルデイタイムランニングライトは、Q6 e-tronに特徴的かつ独自の外観を与えている。
またサイドのウィンドウエリアは、力強い形状のボディ後方へと延びて緊張感を与える。このウィンドウは、車両後方に向かってわずかに細くなっており、緩やかに傾斜したDピラーがボディワークの筋肉質なショルダー部分にエレガントに流れ込んでいる。さらにDピラーとルーフ間に設置された開口部は、車両の外観をよりダイナミックにして、キャビンをより長く見せる。
リヤライトからリヤドアへと延びるラインは、緩やかに傾斜したDピラー下部の「quattroブリスター」を強調。このブリスターは、アウディのデザインDNAの重要な要素となっている。アウディは、このデザインの指針を「テクノロジーの可視化」と呼んでいる。ダイナミックに絞り込まれたリヤエンドは、エレガントでスポーティな雰囲気と、力強い造形を巧みに融合。左右を結ぶライトストリップを備えたクリーンで幅広いリヤランプは、Q6 e-tron quattroにアウディ特有のクリーンで落ち着いた印象を与えている。
関連情報:https://www.audi.co.jp/jp/web/ja.html
構成/土屋嘉久
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