ジープのアイデンテティを現代に色濃く継承しているのは、おそらくラングラーだろう。その威風堂々としたスタイルや機能は文句の付けどころのない、本格オフローダーの風格を持つ。しかし、都心で乗るには若干大きいと感じるユーザーも多いのではないだろうか。そこで登場するのがアーバンサイズにジャストフィットするレネゲードだ。
レネゲードは丸いヘッドライトに7スロットのグリル。ボクシーなデザインをしたスタイリングなど、ジープのアイコンを残しながら、都会に馴染むサイズ感に落とし込まれている。そのレネゲードにジープ初のプラグインハイブリッドが登場した。レネゲード4×e(レネゲードフォーバイイー)だ。リミテッドとトレイルホークの2モデルをラインアップしている。
マクラーレン「GT」、シトロエン「ベルランゴ」、キャデラック「XT5」、乗ってわかった今年注目の輸入車の実力
ジープレネゲード4×e リミテッド
パワーユニットは直列4気筒1.3Lのガソリンエンジンでフロントタイヤを駆動させ、リアに独立したモーター(定格出力60ps、最大トルク250Nm)を備えるマイルドハイブリッドとなる。リミテッド4×eが191ps、トレイルホーク4×eが239psとエンジン出力のチューニングを変え搭載されているのも特徴のひとつだ。車体サイズは4,255×1,805×1,695(リミテッド)1,725(トレイルホーク)と都心部でも使い勝手の悪くないサイズだ。
実際に試乗をしてみると、どちらのモデルもリチウムイオンバッテリーから電気を供給した、リア駆動のモーターを積極的に使用していく。多くの媒体が試乗を行うこのような試乗会では、バッテリーのフル充電までは回復できないことも多く、試乗した際もフル充電ではなかったが、半分くらいのバッテリー残量でもガンガン電池を使っていく。残りが1~2パーセントになってもなお電気を使って駆動させようとするのには少し驚くが、それだけ効率良く電気を使えているのだろう。
バッテリー残量56パーセントでおよそ24kmEV走行ができる。100パーセントで48km走行できるのだから、かなり正確な表示だ。
もちろんそのような状況になればガソリンエンジンも動くことになるが、停止状態から発進では電気を使って走り始めその途中からエンジンが回り始めるなど、他のマイルドハイブリッドとは違い、モーターを積極的に使おうという姿勢が顕著だ。そのおかげで、停止状態から発進はモーターの力強い発進力のおかげでスムーズに素早く加速していく。リア駆動のモーターで後ろからぐいぐい押してくれるのを感じられるのは、なんだか気持ちいい。充電は家庭用200v充電器で3~4時間でフル充電になり、フル充電状態のモーターのみで最長48kmの走行が可能となる。
フロントにも独立したモーターを設置し、減速やアクセルオフ時には運動エネルギーを回収して電気に変換して、回生ブレーキとしてバッテリーに電気を蓄える。回生ブレーキの1.3Lのエンジンをフロントに積む。リミテッド4×eは191ps。トレイルホークは239ps。強さを2段階に調整できどれだけ回生ブレーキとして効かせるかもコントロールできる。この調整を強めにしておけば、街中のブレーキでエネルギーを回収してバッテリーの蓄えれば、航続距離も伸ばせるかもしれない。
ハイブリッドシステムは、エンジンとバッテリーをうまく調整する「HYBRID」モード、モーターを最大限に活用してEV走行を優先する「ELECTRIC」モード、逆にバッテリー消費を抑えエンジンを活用して走行する「E-SAVE」モードの3つのモードを備える。状況に応じて使い分けられる。
HYBRID、 ELECTRIC、 E-SAVEの3モードを備える
ジープといえば4WDの動力にも魅力を感じる人も多いだろう。改良型セレクテイン回転スイッチにより、4WD Lock、4WD Low、ヒルディセントコントロールの3つのeAWDモードが備わる。またドライブモードもAUTO、SNOW、MUD&SAND、ROCKの切り替えも可能(ROCKはトレイルホークのみに装備)。さらにレネゲート4×e専用にSPORTモードも追加され、モーターを使った俊敏な走りも可能にしている。
ドライブモードもAUTO、SNOW、MUD&SAND、ROCKとSPORTを備える。
トレイルホークは239psという力強いパワーと3つのe-AWDモードと4つのドライブモードを組み合わせればどこでも走破可能になるかもしれない。深夜早朝に出発することも多いアウトドアの遊びではEV走行で近所には迷惑をかけず、高速道路では溢れるパワーを使って余裕のあるクルージングで走行。アウトドアフィールドでは多くのモードを使い分けその潜在能力を発揮させるということも可能だろう。
そこまでアウトドア活動をしないというユーザーはリミテッドでも十分だ。専用のエアロパーツを装備し、本革シートを装備したスタイリングは都心でも存在感を発揮する。リミテッドは191psとパワーを抑えている分。WLTCモードの燃費は17.3km/lと燃費も悪くない。電気だけで48km走れると考えれば、街中での性能は十分だろう。リアシートは4:2:4の分割式なので、センター部だけ倒せば長尺物も積載可能だ。ラゲッジスペースも必要にして十分なスペースを用意する。
4:2:4の分割式リアシートと十分なラゲッジスペースを持つ。
リミテッドは本革シートが用意される。
トレイルホークはファブリックシートだが、専用の刺繍が施され、シートの模様は山の等高線を表している。
アダプティブクルーズコントロールやLaneSenseといった車線逸脱警報といった先進装備も装備される。リミテッドは4.980,000円、トレイルホークは5,030,000円からの値段設定で11月28日より販売される。ジープらしさをマイルドに落とし込んだレネゲードは電気の力を授かりより魅力的なものなった。メインは都市部だが、たまの週末にどこかに行きたい人にはぴったりな車だろう。
ジープレネゲード4×e トレイルホーク
■関連情報
https://www.jeep-japan.com/4xe-hybrid/renegade-4xe.html
取材・文・撮影/雪岡直樹
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
「激安っ!」“3550円”で運転免許が取得できる! “技能試験不要”な「1番安い」運転免許と「1番高い」運転免許とは?
[元警察官に聞いた] 押収された違法改造バイクは、警察側で処分するのか? 持ち主に返却するのか?
約100万円! マツダが“新型”「軽トラック」発表! 5速MT+“LSD付き”4WDもアリ! 燃費も高まった「スクラムトラック」に販売店でも反響あつまる
280万円から! ホンダが新型「“3列”SUV」実車公開! MT設定&4.5m以下のコンパクトボディが嬉しい「BR-V」尼に登場
「日本一長い直線道路」なぜできた? 実際に走ってみたら「あれ…意外と時間かかる」理由とは
[新型セリカ]は最後の純ガソリンエンジンで”400馬力超え”を目指す!! マツダからは[ロータリー搭載]の電動車が登場か
雨でびしょ濡れ! タッチパネルがめんどい! オッサンが最新式のクルマにキレる「ハイテクトラブル」急増中!
「EVシフトの踊り場」議論を一蹴! EVシフトに向けて本気のホンダが投入する「10兆円」で何が起こる?
「中国車のイメージは、最先端のEV? 時代遅れのコピー車?」2択アンケート結果は【クルマら部 車論調査】
国民ブチギレ!? なぜ「13年」で“自動車税&重量税”高くなるのか…「クルマは税金の塊」「いい加減見直して~」の声も? 理不尽な重課措置の仕組みとは
みんなのコメント
この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?