どうやって1万回転を実現した？ ランボルギーニ「テメラリオ」の圧倒的な高回転型 V8ツインターボのヒミツを探る…自然吸気V10エンジンに匹敵するリニアなレスポンス

圧巻の性能と革新性を遂げたパワートレイン

1万rpmまで回る唯一の市販スーパースポーツ、ランボルギーニ「テメラリオ」。V8ツインターボエンジンと3基の電気モーターを組み合わせた新開発のハイブリッドパワートレインを搭載し、システム合計の最高出力は920psを発揮します。その圧倒的なパフォーマンスを生み出すパワートレインについて迫ります。

圧倒的パワーを解き放つV8ツインターボ

ランボルギーニ「テメラリオ」に搭載される新型V8ツインターボエンジンは、セグメント最高峰のパワーを誇る。9000～9750rpmで最高出力800psを発揮し、4000～7000rpmの広範囲で最大トルク730Nmを生み出す。

このエンジンに組み合わされるのが、V8とギアボックスの間に配置された電気モーターだ。これにより、低回転域から瞬時にレスポンスし、シフトチェンジの際もパワーの途切れを感じさせない。さらに、2基の大型ターボチャージャーを「ホットV」レイアウトでV字内にコンパクトに配置することで、熱管理とパッケージングを最適化。これにより、高回転域での効率が向上し、トップスピード時でも圧倒的なパフォーマンスを発揮する。

強大なパワーとトルクを両立

高回転の達成は、モータースポーツの世界から引き出された技術的ソリューションに由来する。たとえば、フラットプレーン・クランクシャフトは、2つのバンク間の均等な燃焼順序による最適な流体力学を保証し、ユニークで魅力的なサウンドを提供する。チタン製コネクティングロッドは、強度と軽さの点で優れた特性を持ち、軽量化と回転マスの低減に貢献している。

レースにインスパイアされたデザインには、硬度と強度を高めるDLC（ダイヤモンド・ライク・カーボン）コーティングを施したフィンガーフォロワーも含まれており、最高1万1000rpmの回転数に耐えることができる。

自然吸気エンジンならではのなめらかな回転特性と、電動システムと融合したターボエンジンの圧倒的なパワーデリバリー。その両者が生み出すフィーリングもサウンドも、他にはない独自のものだ。ランボルギーニは新開発のV8ツインターボにより、従来のV10自然吸気エンジンが持つ優れたリニアな回転フィールと、最新のターボエンジンが誇る強大なパワーとトルクを両立させることに成功した。

AMWノミカタ

ランボルギーニは定期的にテメラリオに関する情報を提供しているが、今回はパワートレインである。テメラリオのV8ツインターボは、ターボチャージャーをVバンク内側に配置する構造を採用している。いわゆる「ホットV8」と呼ばれるもので、アウディやベントレーなど他のVWグループのV8エンジンを搭載したモデルにも採用されている。

このV8エンジンのメリットは多岐にわたる。一般的に排気ガスがタービンに届くまでの距離が短いため、ブーストの立ち上がりが速く、ターボラグが低減し、エンジンレスポンスが向上する。さらに、ターボをVバンク内に配置することで、エンジン全体の幅を抑え、車両のデザイン自由度が高まるだけでなく、低重心化にも貢献。これにより、ハンドリング性能の向上が期待できる。くわえて、排気温度の上昇を抑える効果もあり、熱管理の面でも優れた特性を備えている。

今回のパワートレインは、これまでの自然吸気V10エンジンに匹敵するリニアなレスポンスを実現しているという。サウンドを含め、ランボルギーニオーナーが求める官能的なフィーリングを備えているのか、その仕上がりが非常に気になるところだ。

Comments

[ham]

V8のVバンク側を排気としたレイアウトとズバリ言えば良いモノを
実は高重心化になってしまうが最新の車体レイアウトの関係上「タービン後がまっすぐ後方に排気管が伸ばせる」という理想的な排気管形状を作れるとな
某ドイツFR車が随分昔に採用した排気がVバンク側だけど、これはミッドシップのランボにこそ効くレイアウトと

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俺のテスラは速度計に回転数の目盛りも付いてるが(固定変速比だからな)、15,000回転くらいからレッドゾーンになってる。