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新型「トライトン」の日本導入に期待! 三菱のピックアップトラックの系譜を振り返ろう【カタログは語る】

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新型「トライトン」の日本導入に期待! 三菱のピックアップトラックの系譜を振り返ろう【カタログは語る】

「Jeepの血統」を受け継いできた三菱のピックアップトラックたち

カタログを開くと「Jeepの血統」とある。1953年からウィリス直系のジープのライセンス生産を手がけていた三菱だからこそ書くことが許されたコピーだ。その後、1982年に登場した初代「パジェロ」が人気を集めたのはご存知のとおりで、「4WDは三菱の礎(Foundation)」と言われるようにもなった。が、そのほかにもピックアップトラック系のラインでも忘れられないモデルが数多くある。今回はそんなモデルたちを振り返ってみたい。

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フォルテ(1978年)

商用車と本格4WDを展開

まず1台目が「フォルテ」。冒頭の「Jeepの血統」と最初のページに書かれているのは、このクルマのカタログだった。時系列で追うとフォルテが発売となったのは1978年。1tのボンネットトラックとして誕生、1.6L(G32B型)エンジンを搭載し、ベンチシートで3人がけを可能にしたビジネス向けのフォルテも用意。このクルマは「16mmロープ3本が掛けられる荷台のロープフック」や「荷こぼれしにくい425mmの荷台高」などを売りとしていた。

一方でフォルテ4WDは、ジープにも搭載されたアストロン80、2Lエンジンを搭載。100ps/17.0kgmの性能と12.6km/L(2H・60km/h走行時)の低い燃費を実現。カタログは4WDマニアなら白いご飯が何杯もいけるパターン、内容で、圧巻ははしご型フレーム、ダブルウィッシュボーン・フロントサスペンション、リーフスプリング・リアサスペンション、トーションバー、フロントデフといったパーツ単体がキリヌキ写真で紹介されているページ。その対向ページではトランスファ、フリーホイールハブの作動経路が写真と図で紹介されていたりする。

さらにバケットシート、コーンタイプの3本スポークステアリング(チルト機構付き)などスポーティタイプの乗用車顔負けの装備も設定され、まさに4WDを謳歌したいと考えるユーザーを惹きつけるクルマだったことがよくわかる。

ストラーダ(初代/1991年)

大型ボディで当時のブームに乗った

「ストラーダ」はフォルテの後継車種として登場したモデルで、初代の日本市場導入は1991年から。画像ギャラリーで紹介するカタログはそのときのもので「THE BIG UP」と堂々と言い切ったコピーが目にとまるが、全幅1740mmのワイドフェンダー、いわゆるダブルキャビンの5名乗りを可能にした室内、荷台とは言わずにカーゴボックスと呼んだスペースの広さ(奥行き1530mm×幅1415mm)、テールゲートMITSUBISHIのロゴ、ツインチューブタイプロールバーなど、当時の4WDピックアップトラックのブームにしっかりと乗せた仕様に仕上げられていた。

ハシゴ型フレームをはじめ、駆動方式はパートタイム4WDながら4WD時には5速をHIGH/LOWの2モードに切り換え可能にするなど手堅いスペック。搭載エンジンは85ps(ネット)/20.0kgmの当時のサイクロン2500ディーゼルターボ(4D56ターボ)を搭載した。

チャレンジャー(1996年)

パジェロをベースに洗練された内外観

成り立ちとしては2代目パジェロのハシゴ型フレーム、サスペンションなどをベースに仕立てられたクルマ。日本市場では1996年7月の発売。カタログのコピーは「RVヌーボー、始まる。」だった。ピックアップトラックというよりも、洗練された内外観デザインを特徴とし、5名乗りの室内空間は多彩なシートアレンジと、デュアルカーゴフロアボックスを備えるラゲッジルームをもっていた。

4WD方式にはビスカスカップリング&センターデフ方式によるフルタイム4WD(4Hモード)機構をもつスーパーセレクト4WD2WDと直結4WD(4H/4L)をレバーで選択するイージーセレクト4WDを設定。搭載エンジンは当初は3LのV6と2.8Lおよび2.5Lのインタークーラーターボディーゼルを設定した。

トライトン(2006年)

当時の日本車では唯一のピックアップだった

タイ生産のアーバンスポーツピックアップの「トライトン」は、2006年9月に国内販売を開始。当時のニュースリリースによれば「先行予約で初期導入計画300台に対し(8月時点で)既に180台受注したことから、さらに300台の追加を決定」とある。ちなみに発売当時には国内メーカーで新車販売される唯一のピックアップでもあった。

特徴的だったスタイリングは、今カタログで見ても斬新に思えるもの。キャビンのみならずカーゴベッド(荷台)にまで曲面を多用した外観はスタイリッシュさを大いにアピールしていた。とはいえカーゴベッドは奥行き1325mm×幅1080~1470mmを確保しマウンテンバイクなどの積載も可能に。一方で室内空間は前席がリアモーストの状態でも後席足元に300mmの空間を残すなどゆとりを持たせた設計。当時の三菱の乗用車と同等のデザイン、質感の室内の仕立ても印象的だった。

搭載エンジンは3.5LのV6(6G74型)で178ps/30.1kgmの性能。4WDはイージーセレクト4WDで、走行中でも2WDと4WDの切り換えを可能としたもの。グランドクリアランス205mm、アプローチアングル33.4度、ディパーチャーアングル28.6度、ランプブレークオーバーアングル26.7度と、オフロードでの踏破性能も十分なものが確保されていた。

AMWのミカタ

現在も海外では世界戦略モデルとして販売されているトライトンは、2023年7月26日にタイでフルモデルチェンジした新型がワールドプレミアされる予定だ。トヨタ「ハイラックス」が日本に再上陸したように、今度のトライトンも日本市場に導入される可能性は果たしてあるのか、注目していきたい。

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