現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > チゼータ モロダー V16Tは、V16エンジンを横置きしたユニークなスーパーカーだった【スーパーカークロニクル/035】

ここから本文です

チゼータ モロダー V16Tは、V16エンジンを横置きしたユニークなスーパーカーだった【スーパーカークロニクル/035】

掲載 2
チゼータ モロダー V16Tは、V16エンジンを横置きしたユニークなスーパーカーだった【スーパーカークロニクル/035】

1970年代の後半に大ブームが起き、今もなお人々を魅了してやまないスーパーカーたち。そんな懐かしいモデルから現代のハイパースポーツまでを紹介していく、スーパーカークロニクル。今回は、チゼータ モロダー V16Tだ。

チゼータ モロダー V16T(CIZETA MORODER V16T:1989~1993)
1988年12月、アメリカのビバリーヒルズで、ユニークなスーパースポーツカーのモックアップが公開された。その名は、チゼータ モロダーV16T。一般的にはチゼータ V16Tと呼ばれることが多いが、正式にはモロダーが入る。チゼータとは創始者であるクラウディオ・ザンポーリのイニシャル「C.Z.」をイタリア語読みしたもの。モロダーは共同出資者だったミュージシャンのジョルジオ・モロダーの名だ。

●【くるま問答】ガソリンの給油口は、なぜクルマによって右だったり左だったりするのか

そしてV16Tという車名が示すように、このクルマ最大の特徴は90度のV型16気筒エンジンを横置きミッドシップ搭載したこと。そのため、全幅は2mを超える。出力はクランクシャフト中央のギアで90度方向を変え、エンジンと直角にセット(つまり縦置き)されたクラッチ/ミッション/デフに導かれる。

スタイリングは、カウンタックなどで名を挙げた「鬼才」マルチェロ・ガンディーニの手になるもの。ディアブロ用にガンディーニが描いたデザインは、当時ランボルギーニの親会社であったクライスラーが大幅に修正を加えたため、修正前の原型デザインをチゼータで実現したとも伝えられている。

90年代初頭で1億円と、価格もスーパーだった
6LのV16エンジンはランボルギーニ製のV8を2基接続したのではとの説がある一方、実際の点火順序などを調べてみると、最初から16気筒として設計されていたとの説もある。最高出力は550ps、最大トルクは55.0kgm。公称の最高速は328km/h、0→100km/h加速は4.2秒という高性能ぶりだった。

ジョルジオ・モロダーの支援を受けて開発されたV16Tは、1989年のジュネーブモーターショーでも注目を集めて興奮と衝撃を巻き起こし、1991年に生産を開始する。当時の価格は、80万ドル(当時のレートで約1億円)であった。

だが、モロダーの離脱やバブル景気の崩壊などの影響で、チゼータはV16Tをわずか15台を生産しただけで倒産する。ザンポーリは2003年にアメリカ カリフォルニア州に新会社を設立したが2021年に他界。それでも今もなお、チゼータ復活の噂は絶えていない。

チゼータ モロダー V16T 主要諸元


●全長×全幅×全高:4440×2060×1115mm
●ホイールベース:2690mm
●車両重量:1700kg
●エンジン種類:90度V16 DOHC
●総排気量:5995cc
●最高出力:550ps/8000rpm
●最大トルク:55.0kgm/6000rpm
●燃料:無鉛プレミアム
●トランスミッション:5速MT
●駆動方式」横置きミッドシップRWD
●タイヤサイズ:前245/40ZR17、後335/35ZR17

[ アルバム : チゼータ モロダー V16T はオリジナルサイトでご覧ください ]

こんな記事も読まれています

首都高羽田線「大改造計画」いよいよ本格化へ!? 羽田トンネル「上下線分離」で渋滞緩和!? 「謎の高架橋」復活で「5車線化」のスゴさとは
首都高羽田線「大改造計画」いよいよ本格化へ!? 羽田トンネル「上下線分離」で渋滞緩和!? 「謎の高架橋」復活で「5車線化」のスゴさとは
くるまのニュース
フェラーリ、スキッドブロックの変更で予算にダメージ「技術指令が来たのが直前だったから……」
フェラーリ、スキッドブロックの変更で予算にダメージ「技術指令が来たのが直前だったから……」
motorsport.com 日本版
朝ドラで注目の【平成文化】バブル崩壊後におきた「RVブーム」で 1994年に登場した“記憶に残る日本車”3選
朝ドラで注目の【平成文化】バブル崩壊後におきた「RVブーム」で 1994年に登場した“記憶に残る日本車”3選
VAGUE
タクシーが儲かるかどうかは「アプリ加盟」が鍵! 年収900万円もあり得るイマドキのタクシードライバー事情
タクシーが儲かるかどうかは「アプリ加盟」が鍵! 年収900万円もあり得るイマドキのタクシードライバー事情
WEB CARTOP
“アルファードミニ!?” スズキ「新型ワゴン」1月発売? デザイン大幅刷新! 「ソリオ」何が変わる? 既に先行パンフ配布! ユーザーの声は
“アルファードミニ!?” スズキ「新型ワゴン」1月発売? デザイン大幅刷新! 「ソリオ」何が変わる? 既に先行パンフ配布! ユーザーの声は
くるまのニュース
インドならではの色彩美!? ロイヤルエンフィールド新型モデル「GoanClassic350」発表
インドならではの色彩美!? ロイヤルエンフィールド新型モデル「GoanClassic350」発表
バイクのニュース
純正から卒業! オリジナル感を極めるホイール交換完全ガイド~Weeklyメンテナンス~
純正から卒業! オリジナル感を極めるホイール交換完全ガイド~Weeklyメンテナンス~
レスポンス
ポルシェ 911 カレラT【1分で読める輸入車解説/2024年最新版】
ポルシェ 911 カレラT【1分で読める輸入車解説/2024年最新版】
Webモーターマガジン
10月SUVマーケットはトヨタ・ライズが2カ月連続首位、ヤリスクロスが2位に浮上!(24年10月の軽自動車を含むSUV車販売登録ランキングTOP20)
10月SUVマーケットはトヨタ・ライズが2カ月連続首位、ヤリスクロスが2位に浮上!(24年10月の軽自動車を含むSUV車販売登録ランキングTOP20)
カー・アンド・ドライバー
ホンダ新型「コンパクト“セダン”」発表! 顔面刷新で“超カッコイイ”「シティ」! 全長4.5m級のちょうどイイサイズ感な「新モデル」伯国に登場
ホンダ新型「コンパクト“セダン”」発表! 顔面刷新で“超カッコイイ”「シティ」! 全長4.5m級のちょうどイイサイズ感な「新モデル」伯国に登場
くるまのニュース
トヨタ「“9人乗り”ミニバン」がスゴイ! スライドドア&「カクカク」広々ボディでめちゃ便利! “2階建て”「車中泊」仕様もある「プロエース」とは
トヨタ「“9人乗り”ミニバン」がスゴイ! スライドドア&「カクカク」広々ボディでめちゃ便利! “2階建て”「車中泊」仕様もある「プロエース」とは
くるまのニュース
三菱「新型パジェロ」いつ登場!? 伝説の「3列SUV」6年ぶり復活へ? 超タフ顔で2025年デビューに期待大!
三菱「新型パジェロ」いつ登場!? 伝説の「3列SUV」6年ぶり復活へ? 超タフ顔で2025年デビューに期待大!
くるまのニュース
二人暮らしができる便利な車! トヨタ ハイエースがベースのキャンパー
二人暮らしができる便利な車! トヨタ ハイエースがベースのキャンパー
月刊自家用車WEB
なぜ高級車は「数千万円」もするのか? 製造工程から見る、一般車との決定的な違いとは?
なぜ高級車は「数千万円」もするのか? 製造工程から見る、一般車との決定的な違いとは?
Merkmal
え、また廃止なの!? [新型ソリオ]ストロングハイブリッド終売宣言は大正解!?!?
え、また廃止なの!? [新型ソリオ]ストロングハイブリッド終売宣言は大正解!?!?
ベストカーWeb
まるで[ラリー車]! 三菱 [アウトランダーPHEV]が最高のクルマに進化した件
まるで[ラリー車]! 三菱 [アウトランダーPHEV]が最高のクルマに進化した件
ベストカーWeb
オールトヨタ製になるぞ!!!!!! 新型[スープラ]は新開発の2L直4ターボ+ハイブリッドが濃厚か!?
オールトヨタ製になるぞ!!!!!! 新型[スープラ]は新開発の2L直4ターボ+ハイブリッドが濃厚か!?
ベストカーWeb
全幅1.97mはデカすぎた!? 中身はよかったけど新規市場開拓ならず? 生産終了した[グランエース]に販売現場が思うこと
全幅1.97mはデカすぎた!? 中身はよかったけど新規市場開拓ならず? 生産終了した[グランエース]に販売現場が思うこと
ベストカーWeb

みんなのコメント

2件
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村