テスラ のみんなの質問

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EVは製造時に大量のCO2を出すにも関わらず、テスラがクレジット (温暖化ガスの排出枠) の販売で大儲けしているのは何故でしょうか?

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ベストアンサーに選ばれた回答

BEVが製造時に大量のCO2を出すというのは、あくまで古いデータを基にした場合の話です。
将来的にBEVのCO2排出量は激減すると見込まれているので、それを先取りした形で計算されています。


具体的な試算としてMAZDAの論文を引き合いに出すと、その論文ではガソリン燃費19.6km/L、電費8.06km/kWh、35.8kWh搭載車で111511km走行した時点でco2排出量が並ぶとされています。
file:///C:/Users/hirom/Downloads/14thmeeting_proceedings_openaccess.pdf

<ガソリン車>
ガソリン燃費:19.6km/L
ガソリンエンジンと変速機(2015年):1275[kg-co2]
エンジンオイル(10000km毎):3.22[kg-co2/メンテナンス]
ラジエータークーラント(27000km毎):7.03[kg-co2/メンテナンス]
<EV>
電費:8.06km/kWh
バッテリー搭載量:35.8kWh
バッテリー製造時のco2排出量(2010~13年平均):177[kg-co2eq/kWh]
モーター製造(2012年):1070[kg-co2]
インバーター製造(2012年):641[kg-co2]
<共通>
車両製造(2015年):4219[kg-co2]
タイヤ(40000km毎):108[kg-co2/メンテナンス]
鉛蓄電池(50000km毎):19.5[kg-co2/メンテナンス]
燃料製造と発電のco2排出係数(2013年):0.552[kg-co2/kWh]

111511km走行した時点でco2排出量が並ぶという事なので計算すると、
<ガソリン車>は、車両4219(19.8%)変速機1275(6.0%)タイヤ216(1.0%)鉛蓄電池39(0.2%)オイル35.42(0.2%)冷却水28.12(0.1%)廃棄65(0.3%)ガソリン燃焼15429(72.4%)合計21307[kg-co2]
<EV>は、車両4219(19.8%)バッテリー6337(29.7%)モーター1070(5.0%)インバーター641(3.0%)タイヤ216(1.0%)鉛蓄電池39(0.2%)廃棄65(0.3%)走行用電力排出8720(40.9%)合計21307[kg-co2]

走行用電力消費のco2排出係数は0.6303[kg-co2/kWh]となり、0.552[kg-co2/kWh]は87.6%に相当するので、変換ロスを折り込んだ数値でしょう。

ここまでMAZDAの論文を確認してきましたが、これをそのまま受け取めるのは問題があります。

一つは引用している文献が古すぎるという点。
文献は少し前のデータを調べるので、年代を見るに黎明期の頃のもの。
IVL2019という文献だと61-106[kg-co2eq/kWh]となっている。
文献で想定されているco2排出係数はいずれも500[g-co2/kWh]と変わらないので、エネルギー消費量が半減している事を示しています。
コスト推移を考えれば現状で50-60[kg-co2eq/kWh]、30年頃には40-50[kg-co2eq/kWh]程と4分の1ぐらいにまでは下がるでしょう。

加えてバッテリー等の製造のco2排出係数の想定は500[g-co2/kWh]ですが、カーボンフリー電源に切り替えた場合、十数~数十[g-co2/kWh]と大幅に下がります。
エネルギー消費量の低下と製造時のco2排出係数の低下が掛け合わさり、製造時のco2排出量は激減します。

国際エネルギー機関 (IEA)が毎年発行する世界エネルギー見通しの最新版であるWEO2022によると、年間発電量と電源構成は2021年時点で、
世界:28334TWh、再エネ8060TWh(28%)、原子力2776TWh(10%)。
中国:8539TWh、再エネ2466TWh(29%)、原子力408TWh(5%)。
米国:4371TWh、再エネ874TWh(20%)、原子力813TWh(19%)。
EU :2963TWh、再エネ1112TWh(38%)、原子力733TWh(25%)。
日本:1024TWh、再エネ232TWh(23%)、原子力56TWh(5%)。

2030年の予測だとSTEPS(公表政策シナリオ)の場合、
世界:34834TWh、再エネ15073TWh(43%)、原子力3351TWh(10%)。
中国:11136TWh、再エネ4901TWh(44%)、原子力643TWh(6%)。
米国:4625TWh、再エネ2034TWh(44%)、原子力807TWh(17%)。
EU :3238TWh、再エネ1971TWh(61%)、原子力656TWh(20%)。
日本:969TWh、再エネ356TWh(37%)、原子力190TWh(20%)。

2030年でAPS(公約シナリオ)の場合、
世界:35878TWh、再エネ17575TWh(49%)、原子力3547TWh(10%)。
中国:10958TWh、再エネ5056TWh(46%)、原子力718TWh(7%)。
米国:4869TWh、再エネ2620TWh(54%)、原子力826TWh(17%)。
EU :3583TWh、再エネ2470TWh(69%)、原子力705TWh(20%)。
日本:1036TWh、再エネ391TWh(38%)、原子力219TWh(21%)。

既に新規電源の殆どを太陽光と風力で占めており、今後急激に再エネが増加していきます。
特に欧米が顕著で、2035年頃にガソリン車を禁止する動きに合わせて、火力発電もCCS(「CO2回収・貯留」技術)でCO2排出係数の平均を0.1[kg-co2/kWh]以下にすることが条件となっているなど、2020年頃とは大きく様変わりします。

電気自動車のCO2排出量の評価は、現在のTank-to-Wheel(走行中)から、今後Well-to-Wheel(一次エネルギーから車輪まで)を経て、LCA(ライフサイクルアセスメント)へと切り替わっていく予定です。
製造時0評価から、メーカーごとに製造時の排出量も計算に含まれるようになっていきますが、それに合わせて各メーカーもカーボンフリー化を推し進める為、結局限りなく0に近い数値になると予想されます。

その他の回答 (2件)

  • 日本であまり知られてませんが、テスラは太陽光発電の事業もやっていて、その発電量はEVの製造と充電の使用量を超えてるそうです。

    21世紀は環境意識の高いESG投資家がサプライヤーの末端まで目を光らせてますが、テスラの株価が高いのはちゃんとした理由があるわけです。

  • テスラは大量にCO2を放出するバッテリー自体を作っていないからだと思いますよ。

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